労働者の権利を侵害するナニワ生コン・浪速建資を糾弾

大阪広域協組の支配打破を

9月28日、大阪府労働委員会(府労委)は、ナニワ生コン・浪速建資産業(両社とも代表者は藤中昌則氏)に対し、七牟礼副委員長と組合員1名の懲戒解雇撤回を命じる組合側勝利命令を下した。関生支部はこの間、大阪広域協組の「連帯労組潰し」に起因した協組員・関連企業による組合員の解雇・就労拒否などを府労委に申し立て、次々に組合側勝利命令を勝ち取っている。

明確な組合勝利命令

七牟礼副委員長らが懲戒解雇されたのは2年前、大阪第1次弾圧事件で副委員長らが逮捕され、勾留されている最中だった。会社が懲戒解雇の理由としたのは「刑事法令に違反し、逮捕勾留されたこと」「威力業務妨害により逮捕され、その旨の報道がなされたことが会社の名誉、信用を傷つけたこと」などだった。
府労委命令は主文3項で、七牟礼副委員長らを「懲戒解雇したことをなかったものとして取り扱い、同人らをそれまで就けていた職又はその相当職に就けなければならない」としたほか、解雇以前に関生支部が申し入れた団体交渉にも応じなければならないと命じた。

命令には特別な意義

ナニワ生コンの解雇事件における勝利命令には特別の意義がある。
2017年12月、関生支部は大阪広域協組らに対して「運賃引き上げの約束を守れ」と要求してストライキを決行した。これに対して大阪広域協組が「ストライキは威力業務妨害」「関生支部は組織犯罪集団」として全面対決姿勢をとったのが権力弾圧の引き金になった。
そして、大阪広域協組は関生支部と協力関係にあった生コン業者の分断と切り離し策を実行。標的の一つがナニワ生コンだった。同社は当時、労働側と集団交渉を行う経営者団体である「大阪兵庫生コン経営者会(経営者会)」の会長企業だった。

解雇は「忠誠の証」

大阪広域協組はナニワ生コンが「ストライキに同調して融和的な姿勢をとった」との口実をつけ、ナニワ生コンと同じグループの販売店について、大阪広域協組の登録販売店資格をはく奪する措置をとった。ナニワ生コンはただちに経営者会の会長職を辞任。大阪広域協組に関生支部との「絶縁」を誓い、登録販売店資格は復活。この一連の流れを見ていた生コン業者は一様に震え上がり、次々に経営者会から脱退した。
そして、ナニワ生コンは大阪広域協組にさらなる「忠誠の証」を示すかのように無謀な懲戒解雇を強行した。

反転攻勢はここから

府労委命令を受け、ナニワ生コン・浪速建資産業は同命令を不服として中央労働委員会に再審査を申し立てている。しかし、労働委員会命令は裁判所が出す判決とは違い、命令が交付されたときから効力を持つ。両社は「違法行為」を続けている。
この間、関生支部はナニワ生コン・浪速建資産業に対する抗議宣伝を展開している。私たちはこれを、個別企業との闘いとはとらえていない。この闘いは背後にいる大阪広域協組による業界支配を打破するためにも負けるわけにはいかないのだ。解雇撤回・職場復帰を勝ち取るまで闘い抜く。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ 

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なぜ、いま戦後最大規模の刑事弾圧が労働組合に加えられているのか!?
641日勾留された武委員長が語る

「関西生コン事件」で逮捕された武建一委員長は今年5月29日、641日ぶりに保釈された。その1ヵ月後に収録されたロングインタビューをまとめた本が12月10日発刊される。
・一連の事件は、なぜ起きたのか?
・関生支部とはどのような労働組合なのか?
・武建一という人物はいったい何者なのか?
そんな疑問に事実をもって答える1冊。ぜひ、お読みください。『武建一が語る 大資本はなぜ私たちを恐れるのか
発行・旬報社、四六判218ページ、定価1500円+税
*全日建(全日本建設運輸連帯労働組合)にお申し込みいただければ頒価1500円(送料込み)でお届けします。多部数の場合はお問い合わせください。
お問い合わせ03-5820-0868
【目 次】
第1章 刑事弾圧
641日にもおよんだ勾留生活/なぜ私は逮捕されたのか/協同組合の変質/労組破壊に参加したレイシスト
第2章 「タコ部屋」の過酷労働
私の生い立ち/「練り屋」と呼ばれて/労働運動に目覚める/関生支部の誕生/初めての解雇
第3章 闘いの軌跡
万博不況とオイルショック/ヤクザと生コン/経済界が恐れる産業別労働運動
第4章 大同団結
安値乱売で「がけっぷち」/大阪広域協組の誕生/シャブコン/2005年の弾圧事件/ゼネスト決行/目指すべき場所
解題・安田浩一(ジャーナリスト)
今年も残り少なくなりました。皆様には御元気で御活躍のことと存じます。
この間、全国の多くの皆様より私たち関生支部に対する国家権力と大阪広域生コンクリート協同組合、差別排外主義者集団が一体となった攻撃をはね返す闘いに、多大な御支援をいただきまして誠にありがとうございます。
このたび、著書『大資本はなぜ私たちを恐れるのか』を12月10日に発行する運びとなりました。
今日まで、私は、会社の雇ったヤクザに5回以上殺されかけたり、刑事事件をでっち上げられ前科5犯にさせられています。
1980年代には日経連の大槻文平会長(当時)から「関生型運動は資本主義の根幹に触れる」と言われ、国家権力とマスコミからは「生コンのドン」「金を企業からむしり取る」などとして「反社会的勢力」とレッテルを貼られています。
それはなぜか。歴史と今日を振り返り、事実を元に書かせていただいています。
是非、一読下さい。
心より愛をこめて
武 建一

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