中小企業が生き残る道です。「協同・相互扶助」が。
「産業政策」のなかでキーポイントのひとつとなっているのが中小企業の協同組合化です。
「協同組合」は“農村漁業者、中小商工業者、さらに消費者などが、その事業や生活の改善を図るために、協同して経済活動などを行う組織”です。事業協同組合は“中小企業の振興育成、相互扶助の精神に基づいて事業活動を行うもの”と定義され、独占禁止法の除外認定も受けています。
協同組合は全国に6万近くもあります。しかし、その多くは名前だけの存在で、実際に機能しているものはほとんどありません。生コン産業においても、1977年頃に協同組合はありましたが、やはり機能していませんでした。
そこで私たちは、「中小企業の振興育成、相互扶助の精神に基づく事業活動」という本来の理念に基づいて、協同組合を運営することの大切さ。そして具体的には「競争を抑制する方法、共同受注・共同販売システムを作る」こと、「シェアを決めて、お互いが競争しない仕組みを作る」ことの必要性を提起したのです。
また同時に、行政やゼネコンに対する要請も継続してきました。そうして生まれたのが現在の広域協組、1994年のことです。
このままでは崩壊してしまいます。「広域協組」
いま関西の生コン協同組合は、価格改定が相次ぎ、軒並み再建基調にあります。
現在、問題となっている大阪広域生コンクリート協同組合(以下、広域協組と略)は1994年に設立され、現在(2017年12月1日)164社189工場を誇る日本最大の生コン協同組合です。
現在、広域協組は、憲法で保障された労働組合の権利を侵害して、不当労働行為を繰り返しています。広域協組内に「対策本部」を立ち上げて10億円もの予算を確立し、関西地区生コン支部への敵意をあらわにしています。
また、レイシストの差別・排外主義者集団と密接な関係となり、私たちが長年の運動で築いてきた労使の枠組みや集団交渉つぶしなどに躍起になっています。その本質は、私たちが闘いで勝ち取ってきた年間126日の休日や週休二日制などの諸条件、全国的にみても高水準の賃金制度などをなきものにするのが目的です。
そして、業界内部では一部が高いシェアを有するという状況にあります。
業界の正常化、安定のために力を貸してください。
いま広域協組は誤った方向へと進もうとしています。それは生コン業界自体の危機に他なりません。経営者の皆様には「協同組合」の意義、役割、そして可能性について改めてご理解いただき、民主的運営の「協同組合」づくりのために、ひいては業界の正常化、安定のために力をお貸しいただきたいのです。
意志がなければ、何も変わらない。意志があれば、きっと変わる。と私たちは信じています。