京都事件第11回公判・京都地裁前抗議行動

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が11月10日、京都地裁で開かれました。公判前に、25人の仲間が結集する京都地裁前で抗議行動を展開しました。

「裁判所は公正な判断を!」

京都地裁前抗議行動は、関生支部・平田執行委員の司会で開始。平田執行委員が、この間の関生支部への権力弾圧の経過を報告。続いて、関生支部・坂田副委員長は、日頃の関生支部弾圧への支援にお礼を述べたあと、「この間の不当な判決を糾弾する。当たり前の組合活動を犯罪にする警察と検察を裁判所が容認していることが問題だ。裁判所には公正な審理を強く求める」と訴え「関生支部は、すべての無罪判決を勝ち取るために全力をつくす」と闘う決意を表明しました。

 

 

 

「映画を鑑賞して、労働者の実態・現実を見て、正しい司法の立場を!」

続いて、支援者からのアピール。勝手連しが・稲村さんは「11月6日、京都で『ここから』の上映会を開催した。警察、検察、裁判所が一体となった弾圧と闘う関生組合員が主人公のドキュメンタリー映画だ。関生女性組合員が果敢に闘っている姿が描かれている。関生の組合員だったから、賃金や労働条件が向上した。また、生理休暇の有給化も獲得するなど良い内容の映画だった。弾圧によって関生を離脱しなければならなかった組合員を裁判所はどう考えているのか?裁判所にも女性裁判官がいることから、現場で闘う女性、子育てがどんなものかを、この映画を鑑賞して労働者の実態を見て欲しい。労働者の現実を見て学習して欲しい。正しい司法の立場で見て欲しい」と訴えました。

 

「労働組合が弾圧に萎縮せずに、行動を続けることが重要だ!」

続いて、なかまユニオンの代表者は「朝日新聞の記者の闘い『標的』を鑑賞して感じたのは、この事件でマスコミが慰安婦問題を報道しなくなったことだ。また、公務員のストライキが頻繁におこなわれていたときに、国鉄分割民営化により国労を弱体化したことで、ほとんどのところで公務員のストライキが見られなくなった。現在、関生が標的にされているが、関生は弾圧に怯まず果敢に闘っている。労働組合が弾圧に萎縮せずに、行動を続けることが重要だ。当たり前の労働組合活動を犯罪にすることは、すべての労働組合に関わることになる。弾圧をはね返し、完全無罪を勝ち取ろう!」と行動を提起しました。

 

 

「反原発の闘いで岸田政権を倒そう!」

若狭反原発の会の代表者は「原発稼働年数を延長するなど、岸田政権の原発推進政策に多くの市民が怒りを隠せない。反原発の闘いで岸田政権を倒す。関生は、環境問題を指摘してきた労働組合だ。これを犯罪にすることを許してはいけない。映画『ここから』の一場面では、女性組合員が『何も悪いことはしていない!』と言った。これが真実だ。共に闘おう!」と共に闘う決意を表明しました。

 

 

「裁判所は憲法28条、労働組合法を遵守しろ!」

平田執行委員が本日の行動のまとめを提起したあと、平田執行委員のリードでシュプレヒコール。「裁判所は労組つぶしに加担するな!」「裁判所は警察・検察のいいなりになるな!」「裁判所は公正な判断を行え!」などを参加者全員がシュプレヒコール。
約30分の行動でしたが、旗や幟がはためく抗議行動は、裁判所前を行き交う会社員や市民らに注目を浴びました。
早朝からの行動に、労働組合つぶしの大弾圧を許さない!京滋実行委員会の仲間をはじめ、多くの仲間の結集に感謝します。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。

お問い合わせはコチラ ココをクリック

関西生コン事件ニュース No.81  ココをクリック   
関西生コン事件ニュース No.80  ココをクリック    
2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
ココをクリック
関連記事 ココをクリック

賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ

(「BOOK」データベースより)

amazonで購入できます。 ココをクリック