10.21国際反戦デー集会

関西青年労働者集会実行委員会が主催する「コロナを使って改憲するな!」「侵略戦争絶対反対!」を掲げた「10.21国際反戦デー集会」が10月21日、中之島女神像前広場で開催され、80人を超える闘う仲間が結集しました。連帯ユニオンからは、関西地区生コン支部が参加しました。

万博・IR事業に税金をつぎ込むな!」

本集会の基調報告が、関西青年労働者実行委員会の赤田さんから提起されました。
赤田さんは「①対中国侵略戦争が、そこまで迫っている②戦争と職場の現実は、ひとつにつながっている③私たちには戦争を止める力がある」とのテーマに基づき、日本政府が戦争に突き進んでいる実態を、具体的な事例を示しながら報告。また、コロナ禍のなか、医療現場の崩壊を招き、コロナ対策よりもオリンピックの強行や大阪の万博やIR(カジノ)事業などに税金をつぎ込む自公政権や大阪維新の会の政策を糾弾しました。

「関生支部は、新体制確立の2日後に組織拡大の成果をあげた」

また、赤田さんは「国際反戦デー」は、ベトナム民衆の決起を物心ともに援助するなか、ベトナム戦争を終わらせる力となった歴史を詳しく述べたあと、昨年、大阪都構想を阻止した闘いを根拠に、「闘えば必ず勝てる情勢だ」と行動提起。
さらに、関生弾圧との攻防について、7.13判決公判では、一部無罪を勝ち取り、武委員長の実刑攻撃を阻止したことに触れたあと「関生支部は、10月10日に新体制が確立した2日後に、2人の新しい組合員を獲得するという組織拡大の成果をあげた」。

高槻医療福祉労組はコロナ禍のなか、一時金低額回答に対してストライキで闘い、賃上げを勝ち取った」

「韓国民主労総がストライキに起ち上がるなど労働組合の闘いが前進している」と関生支部や高槻医療福祉労組の闘いの成果を確認し、韓国民主労総のストライキに共に闘う決意を表明しました。

「中国侵略戦争を阻止する大運動をつくり出そう!」

最後に、赤田さんは「中国侵略戦争を阻止する大運動をつくり出そう!戦争に絶対反対で、ストライキで闘う労働組合・学生自治会をつくり出そう!共に11月7日の全国労働者総決起集会に結集しよう!」と行動提起して、基調報告を締めくくりました。

「『サウンド・カー』からは、青年によるテンポのいいデモコール」

デモ行進は、大阪市役所前を出発し、御堂筋のアメリカ領事館前、梅田新道の北新地を通り、西梅田公園までのルートです。
青年らが準備した「サウンド・カー」を先頭に、旗や幟がはためき、太鼓の軽快なリズムと併せて、「サウンド・カー」からは、青年による「自衛隊演習、今すぐやめろ!医療に回せよ軍事予算!戦争止めよう世界の仲間と!戦地に行くのは結局、非正規!」「関西生コン弾圧粉砕!不当解雇を絶対許すな!労組破壊は戦争への道!関生とともに闘うぞ!」「すべてを返せ!すべてをよこせ!団結して闘おう!」などのテンポのいいデモコールが響き渡りました。

「若者から注目を浴びたデモ行進」

デコレーションした「サウンド・カー」からのデモコールに、梅田新道・北新地周辺を通行していた若者(女性、男性のグループ)が、歩行者道路で青年のデモコールに合わせて踊っていました。
最終地点の西梅田公園では、ダンスの練習をしていた多数の若者(女性ら)が、ダンスを中断して、集約集会をしているところの近くまできて、興味深く眺めていたのが印象的でした。
集約集会後、赤田さんのかけ声で「団結がんばろう」を参加者全員で唱和して、お開きとなりました。多くの若い人たちにアピールすることができた行動になりました。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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挑戦を受ける労働基本権保障――一審判決(大阪・京都)にみる産業別労働運動の無知・無理解 (検証・関西生コン事件1)(日本語) 単行本 – 2021/4/20
業者団体と警察・検察が一体となった組合弾圧=「関西生コン事件」がはじまって4年。
労働法研究者、自治体議員、弁護士の抗議声明が出され、労働委員会があいついで組合勝利の救済命令を下す一方、裁判所は産業別労働組合への無知・無理解から不当判決を出している。
あらためて「関西生コン事件」の本質、不当判決の問題点を明らかにする!
連帯ユニオン(著)、小谷野 毅(著)、熊沢 誠(著)、& 2 その他
発行・旬報社、定価800円+税

「関西生コン事件」がはじまってから4年目となります。
関生支部(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部)を標的として、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域協組)が日々雇用組合員の就労拒否(400人以上)、正社員組合員の解雇、業界あげての団交拒否を開始したのが2018年1月。このあからさまな不当労働行為の尻馬に乗って、滋賀県警が半年後の2017年7~8月にかけて組合員と生コン業者ら10人を恐喝未遂容疑で逮捕しました。その後、大阪、京都、和歌山の三府県警が、2019年11月にかけて、じつに11の刑事事件を仕立てあげ、のべ89人もの組合員と事業者を逮捕。数え上げるとじつに計18回も逮捕劇がくりかえされ、のべ71人が起訴される事態に発展しました。いずれも、ストライキやビラまき、建設現場の法令違反を調査、申告するなどして公正な取引環境を実現するためのコンプライアンス活動、破産・倒産に対して雇用確保を求める工場占拠闘争など、あたりまえの労働組合活動が、恐喝未遂、恐喝、強要未遂、威力業務妨害といった刑事事件とされたものです。
業者団体と警察・検察が表裏一体となった組合弾圧、それが「関西生コン事件」です。
これに対し、歴代の労働法学会代表理事経験者を多数ふくむ78人の労働法学者が2019年12月、憲法28条の労働基本権保障や労働組合法の刑事免責を蹂躙する警察・検察、そしてそれを追認する裁判所を批判して「組合活動に対する信じがたい刑事弾圧を見過ごすことはできない」とする声明を公表しました。全国各地の120人超の自治体議員の抗議声明、弁護士130人の抗議声明なども出されます。また、自治労、日教組などの労働組合や市民団体がつくる平和フォーラムが母体となって「関西生コンを支援する会」が結成されたのをはじめ、各地で支援組織が2019~20年にかけてあいつぎ結成されます。「関西生コン事件」は関生支部だけの問題ではない、労働組合の権利そのものを脅かす事態だという認識が広がっています。
さらに、冒頭に述べた一連の解雇、就労拒否、団交拒否に対抗すべく関生支部が申し立てた20件近い不当労働行為事件において、大阪府労働委員会が2019年秋以降、あいつぎ組合勝利の救済命令を下しています。その数は命令・決定12件のうち10件(2021年4月現在。大半が中央労働委員会に再審査事件として係属)。団結権侵害を主導した大阪広域協組の責任が明確になってきました。
一方、11件の刑事事件はその後、各事件の分離、併合の結果、大阪、京都、和歌山、大津の四地裁において8つの裁判に整理され、審理がすすめられ、現在までに、大阪ストライキ二次事件(2020年10月)、加茂生コン第一事件(同年12月)、大阪ストライキ一次事件(2021年3月)の3つの一審判決が出されています。
これら判決は、労働委員会事件で出された勝利命令とは対照的に、いずれも労働組合運動に対する浅薄な理解と認識をもとに、大阪広域協組の約束違反や企業の不当労働行為を免罪する一方で、産業別労働組合としての関生支部の正当な活動を敵視するものとなっています。
そこで、この機会に、あらためて「関西生コン事件」とはなにか、また、これら不当判決の問題点はなにかを、労働組合運動にたずさわる活動家のみなさまをはじめ、弁護士、研究者、ジャーナリストのみなさまに一緒に考えていただくために、裁判や労働委員会に提出された研究者の鑑定意見書などを収録した『検証・「関西生コン事件」』を随時発刊することにしました。
控訴審において無罪判決を勝ち取るために努力するのはもちろんのことですが、不当判決を反面教師として、先達が築いてきた労働運動の諸権利を学び直し、新たな運動を創造していくことが私たちに求められていると考えます。本書がその手がかりとして活用されることを願ってやみません。
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