11.28植木団地・富田闘争
植木団地追い出しをはね返し、富田地域の更地化と闘うことを掲げた「11.28植木団地・富田闘争」(植木団地労働組合、全国水平同盟・高槻支部の主催)が11月28日、高槻市富田町の富寿栄公園で開催され、90人を超える闘う労働者が結集しました。連帯ユニオンからは、関西地区生コン支部が参加しました。
「地域と労働組合の団結と行動で勝ち取ろう」
集会は、司会者の「部落解放闘争を本格的に闘うための集会だ。植木団地の追い出しをはね返し、富田地域の更地化を地域と労働組合の団結と行動で勝ち取ろう」とのあいさつで開会しました。
「関生支部は、植木団地労働組合と全国水平同盟の闘いを支持し、共に闘うことを表明する」
連帯あいさつで、関西地区生コン支部の武谷書記次長は、日頃の関生支部弾圧への支援行動に感謝の意を表したあと「関生支部は、10月の大会で新体制を確立した。湯川新委員長のもと全組合員が団結し、権力弾圧と大阪広域協組の組合つぶしを粉砕し、関生支部の復権をめざして闘うことを確認した。大会の2日後には、ナニワ生コングループの組織拡大を果たした。ナニワ生コン解雇撤回闘争を日々闘う分会長の熱心なオルグ活動と植木団地労働組合や全国水平同盟、関西労組交流センターの仲間の共同行動による成果だ。ナニワ生コン闘争、藤原生コン闘争は、最終的には大衆行動で決着をつける。引き続きの支援をお願いする。関生支部は、植木団地労働組合と全国水平同盟の闘いを支持し、共に闘うことを表明する」と闘いの報告と共闘の決意を述べた後、「弾圧をはねのけろ12.12全国同時アクションに結集を」と呼びかけました。
「一時金闘争は労働者の団結を示すものだ」
港合同・昌一金属支部の執行委員は「植木団地、富田闘争に結集する仲間の皆さんに敬意を表する。植木団地労働組合と全国水平同盟の果敢な闘い、悪天候のなかでも怯まずに行動する行動力に学ぶことが多い。11.7労働者集会では、港合同・昌一金属支部の木下委員長が、関生支部・ナニワ生コン闘争のヤッケを着て登壇し、開会のあいさつをしたのが印象的だった。現在、昌一金属支部は一時金闘争が佳境に入っている。一時金闘争は労働者の団結を示すものだ。植木団地労働組合と全国水平同盟をはじめ、みなさんと団結して闘う」とあいさつしました。
「人間らしく生きることのできる差別のない社会づくりに、全国水平同盟・高槻支部は、全国のみなさんと固く団結して全力で闘う」
全国水平同盟・高槻支部の後藤さんから闘いの決意が提起されました。後藤さんは「①飛躍をかけ、『植木団地・富田闘争』として闘う。②『植木団地を防災拠点にする』はウソだった。③富寿栄住宅建て替えで、高槻支部建設の確かな手応えをつかむ。④富田地域の更地化を許すな。⑤支部を建設しよう。⑥改憲・戦争反対、岸田倒せ」の6つの柱を詳細に分析し、背景や本質を述べて問題提起しました。
最後に、後藤さんは「先日の11.7集会では労働組合解体攻撃を打ち破って、動労千葉、関西地区生コン支部、港合同が軸になり、『階級的労働運動で新自由主義を打倒しよう!改憲・戦争を絶対に止めよう!その力が労働者民衆にある』ことを示し、私たちも共に闘った。岸田政権の下で、狭山再審棄却攻撃が強められている。改憲・戦争阻止の闘いと一体で『下山鑑定の事実調べを行え』と声を上げよう。労働運動を軸として、労働者階級として共に闘い、差別、抑圧、分断の腐りきった階級支配を打ち破り、人間らしく生きることのできる差別のない社会をつくろう。そのチャンスが訪れている。高槻支部は、全国のみなさんと固く団結して全力で闘う」と行動提起して、「闘いの決意」を締めくくりました
「関生支部・大阪Bブロックは、解雇・雇い止め撤回闘争に勝利するまで闘う」
動労千葉からのメッセージが読み上げられたあと、北摂・星野文昭さんをとり戻す会からカンパアピール。多くのカンパが寄せられました。
続いて、決意表明です。全国水平同盟の西郡支部、崇仁・東三条支部、東京・杉並支部の代表者が、各地域の現場における闘争報告と今後の闘争方針が示されました。
関西地区生コン支部・大阪Bブロックからは、藤原生コン運送分会と五一分会の仲間が登壇し「大阪広域協組の組合つぶしをはね返し、解雇・雇い止め撤回闘争に勝利するまで闘う。引き続き、支援を願う」と決意が表明されました。
「植木団地・富田闘争を共に闘う決意」
高槻医療福祉労働組合の村山委員長は「私たちは、地域を拠点に全力で闘っている。北摂労働者集会実行委員会は、労働者の砦だ。植木団地労働組合と全国水平同盟と団結して共に闘う」と決意表明。
大阪北部ユニオンの代表者は「住宅闘争の本質は、民営化にあり、民間は責任を取らない。再開発は更地化にし大企業に売ることだ」。奈良の仲間は「植木団地・富田闘争を共に闘う決意だ」。広島解放共闘の代表者は「女性差別、セクハラ、パワハラが横行している。狭山をテーマに学習と実践で、8年目の闘いを共に闘う」。全学連の代表者は「処分撤回で京大と闘っている。労働運動を軸とした闘いで学生自治の確立を勝ち取る」と各代表者から決意が表明されました。
「住民の方たち9人が闘う決意を表明した」
植木団地労働組合と全国水平同盟・高槻支部の仲間と一緒に、住民の方たちが登壇しました。9人の仲間は、一人ずつ発言して、闘いの決意が確認されました。
本集会のまとめを全国水平同盟の久原委員長が提起。久原委員長は「地域に労働運動をよみがえらせ、更地化攻撃を粉砕しよう」と行動提起しました。植木団地労働組合の代表者のかけ声で「団結がんばろう」を参加者全員で唱和して、集会はお開きとなりました。
「デモ隊に、市民から多数の激励が」
デモ行進は、富田町の幹線道路、住宅につながる生活道路、阪急・摂津富田駅周辺を通るルートです。旗や幟がはためき、太鼓や鉦の軽快なリズムで行進するデモに、住宅のベランダからは、太鼓と鉦のリズムに合わせて踊って手を振る市民の姿や、窓から体を乗り出して手を振ってデモ隊を激励する市民の姿が見られたのが印象的でした。90人超のデモ行進は、富田地域の市民に多いにアピールすることができました。
労働組合が先頭に立って行動し、地域と共闘して、差別、抑圧、分断のない、人間らしく生きることのできる社会をつくりましょう。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。
目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011‐2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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