五一闘争、近鉄・布施駅前での宣伝行動
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「(株)五一社」を周知するため、連帯ユニオン関西地区生コン支部・大阪Bブロックと大阪Aブロックは5月24日、近鉄・布施駅で「五一社の不当労働行為を労働委員会が認定」を掲げた情宣活動を展開。加えて、「大阪にカジノはいらない!」の情宣活動を展開しました。
「近鉄・布施駅前での宣伝活動」
近鉄・布施駅前の歩行者道路では、武谷書記次長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、五一社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、大阪広域生コン協組の組合つぶしが背景にあること、和歌山議会で反対多数で否決されカジノ誘致を断念した、大阪もIR・カジノ誘致を中止・撤廃させようなどを整然と訴えました。
横断幕を掲げた歩行者道路では、大阪Aブロック組合員が通行中の会社員や市民らにビラを配布しました。
「共産党は6人で、カジノ反対を訴えていた」
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「五一闘争ニュース」ビラと大阪・市民交流会が作成した「大阪IR・カジノのダメすぎる2つのポイント」のカラー刷りビラは、近鉄・布施駅前を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
複数の女性や男性から「労働組合さん、頑張って!」「悪い会社に負けたらあかんで!」などの激励がありました。また、ビラを受け取ってくれた女性が「わたしもカジノは大反対や!住民投票の署名をしたよ」と激励してくれたのが印象的でした。
布施駅の高架をはさんだ向かい側のバス・ロータリー前では、共産党の方が6人でプラカードを掲げて、カジノ反対を訴え、ビラを配布していました。
午後1時ころから約1時間の行動でしたが、武谷書記次長の訴えに、近鉄・布施駅前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、48枚(カジノ反対ビラとセット)の配布でした。引き続き、駅頭での宣伝活動を展開します。
大阪府労働委員会は2020年10月28日、大阪府東大阪市岸田堂西2丁目2番14号に所在する生コン製造企業「(株)五一」に、労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定し、関西地区生コン支部の組合員を雇い止めしたことを断罪しました。
さらに、大阪府労働委員会は「(株)五一社」に対して、「労働組合法違反の不当労働行為に該当し、今後このような行為を二度と繰り返さないようにいたします」と記した文書を速やかに労働組合に提出しなければならい、との命令を出したのです。
しかし、現在も「(株)五一社」は大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
「大阪広域生コン協組の『労働組合つぶし』が発端」
「(株)五一社」の不当労働行為は、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)の関西地区生コン支部つぶし、いわゆる「労働組合つぶし」が発端なのです。
「(株)五一社」と関西地区生コン支部は、生コン業界の再建・発展に向けて協力し、労使関係も安定していました。生コンの適正価格が実現したときには、非正規の正規化など労働条件の改善・向上も約束していた企業だったのです。
ところが、2018年から始まった大阪広域生コン協組の関西地区生コン支部つぶしに、大阪広域生コン協組の執行部から圧力と恫喝をかけられ、無理やり「労働組合つぶし」に協力させられたという背景があります。
「大阪広域生コン協組の関西地区生コン支部つぶしを粉砕し、大阪広域生コン協組の民主化実現を目指して行動する」
しかし、労働委員会の命令を無視する不当労働行為企業(違法企業)を放置することはできません。今後の闘争方針として、関西地区生コン支部の先輩たちが築き上げてきた闘いを継承し、背景資本への追及を含めたあらゆる行動を展開して、「(株)五一闘争」に勝利するまで闘います。
あわせて産業別労働運動つぶし、大阪広域生コン協組の関西地区生コン支部つぶしをはね返し、「大阪広域生コン協組の民主化」実現に向けて、勝利するまで闘います。
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目 労働運動を〈犯罪〉にする国
「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。
目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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