4.13 反転攻勢総決起集会
和歌山広域協組事件無罪判決報告「4.13反転攻勢総決起集会」(主催、関生支部)が4月13日、エル大阪で開催され、128人の闘う労働者・市民が結集しました。
「新たな闘争方針とその実践を確認する集会だ!」
関生支部・細野書記長の司会で集会はスタート。細野書記長は「統一地方選挙戦のさなか、多くの仲間の結集に感謝する。3月6日の和歌山事件控訴審の無罪判決が、検察側の上告断念により確定した。関生支部の産別運動が認定された無罪判決を活用し、滋賀事件、京都事件の無罪を勝ち取るために全力をつくす。本日は、新たな闘争方針とその実践を確認する集会だ」と開会宣言。
「大阪広域生コン協組の労組潰しを粉砕する行動に立つ!」
関生支部・湯川委員長から主催者あいさつ。湯川委員長は、結集した仲間に、日頃の関生弾圧への物心両面にわたる支援にお礼を述べたあと、「3月2日の大津地裁、有罪判決は司法がゆがんでいることが露呈したものだ。しかし、和歌山事件の控訴審、大阪高裁はまともな判決を言い渡した。産別運動を認定し、暴力団らを使った組合潰しを認定した無罪判決を、関生支部をはじめ職業別・産業別労働組合が現場でどう活かすかが問われている。この高裁判決に脅威を抱いた大阪広域生コン協組が、組合脱退強要を強行するなど新たな攻撃をしかけていきているが、関生支部はこれを粉砕する行動を展開する。資本・権力が一体となった関生弾圧を跳ね返し、勝利するまで闘う」とあいさつしました。
「検察は上告を断念し、無罪が確定した!」
無罪判決を勝ち取った弁護団からの報告。久堀弁護士と中島弁護士は「①事件の概要②地裁有罪→高裁逆転無罪→無罪確定③大阪高裁の判決内容=構成要件該当性、丸山理事長の証言の信用性を否定、丸山理事長に対する脅迫を否定、業務妨害を否定」などを詳細にわたり解説しました。
「正当行為による違法性阻却、画期的判断!」
そして、久堀弁護士と中島弁護士は街宣活動について「丸山理事長の名誉を毀損する街宣活動は行き過ぎであることは否定できず、手段の相当性が問題になる余地があると思われるため、正当行為性に関する論旨についても検討することにする」として、「原判決(和歌山地裁)は、広域協による関生支部の調査について、広域協の実質的運営者である丸山氏に事実確認や再発防止を求める交渉を行うという目的自体は正当ではあるが、関生支部の組合員の中に丸山氏や広域協に雇用されている者がいないとして、その目的を達成する手段として許容される行為には相応の限界がある」とした。
これに対し、大阪高裁は原判決の判断を「労働組合の団結権保障の趣旨や、関生支部が産業別労働組合であることを正解しない不合理な判断」と強く批判し、以下のように判断した。
「産業別労働組合である関生支部は、業界企業の経営者・使用者あるいはその団体と、労働関係上の当事者に当たるというべきだから、憲法28条の団結権等の保障を受け、これを守るための正当な行為は、違法性が阻却されると解するべきである(労組法1条2項)」。
「本件の発端は、生コン事業者(使用者)の協同組合である広域協の意を受けた元暴力団員らが、関生支部事務所の調査を行い、ビデオカメラで撮影し、『在籍確認や』『武谷おるか』などと組合員らを監視したり、圧力をかけたりする行為び及んだことにある。このような行為が、関生支部の団結権を大きく脅かすものであることは明らかで、関生支部幹部等が、その首謀者と目される広域協の実質的運営者であるM氏の下へと抗議等に赴くことは、それが暴力の行使を伴うなど不当な行為に及ぶものでない限り、労働組合が団結権を守ることを目的とした正当な行為として、労組法1条2項の適用又は類推適用を受けるというべきである」
「関生支部と広域協の一連のやり取りを全体的に見た場合、被告人らの行為が社会的相当性を明らかに逸脱するとまでは言い難く、正当行為として違法性が阻却される」として、「被告人らの行為は、正当行為として罪とならないから、被告人らに対し無罪の言い渡しをする」と結論づけました。
「この判断を広く、深く、浸透させていく取り組みが求められる」
最後に、久堀弁護士と中島弁護士は「大阪高裁第1刑事部の裁判官は、弁護人の主張に真摯に向き合い、証言の信用性を丹念に検討して事実を認定し、また、産業別労働組合の特徴を踏まえた憲法28条についての初判断を示した。独立した司法の役割を見事に果たしてくださった3名の裁判官に改めて敬意を表したい」と裁判官に敬意を述べたあと「今後は、この判断を広く、深く、浸透させていく取り組みが求められる」と提起して報告を締めくくりました。
「大阪広域生コン協組の反社会性を暴露!」
大阪広域生コン協組がレイシストや暴力団関係者を使って、関生支部を攻撃した映像が上映されました。大阪広域生コン協組の暴力性や反社会性の実態動画に参加者は怒りを隠せない表情を見せていました。
大阪広域生コン協組による組合脱退強攻撃をしかけてきた現場の関生支部組合員らが決意表明。関生支部組合員らは「組合脱退強要を跳ね返し、勝利するまで闘う」などと決意を表明しました。
「仲間の支援に感謝します!」
連帯アピールでは、全日建中央本部・福嶋執行委員から「原発汚染水放出に反対する抗議文」が読み上げられました。
反弾圧実行委員会の全港湾大阪支部・小林委員長が集会のまとめを提起し、「ピースフェスタ」開催の協力を呼びかけました。
関生支部・平田執行委員のリードで「団結頑張ろう!」を参加者全員が唱和して、集会はお開きとなりました。
本集会に結集してくれた関東をはじめ全国から多くの仲間に感謝します。関生支部は、大阪広域生コン協組の労働組合潰しを粉砕し、すべての刑事事件の無罪判決を勝ち取るために全力をつくします。引き続きご支援をお願いします。
映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。
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関西生コン 作られた「反社」労組の虚像【竹信三恵子のホントの話】
デモクラシータイムスで組合員の苦悩、決意を竹信三恵子さんが詳しく紹介されています。
動画 動画閲覧できます ココをクリック
ー 公判予定 ー
5月11日 京都3事件 京都地裁 |
(4/26 中止となりました) |
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5月22日 フジタビラ事件 大津地裁 | 9:45~ |
関西生コン事件ニュース No.88 ココをクリック3月29日発行 関連動画 「関西生コン事件」報告集会 ココをクリック
関西生コン事件ニュース No.87 ココをクリック
関西生コン事件ニュース No.86 ココをクリック
賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。
目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ
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