藤原生コン運送闘争 住商セメント前での宣伝活動
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「藤原生コン運送社」を周知するため、連帯ユニオン関生支部・大阪Bブロックは11月30日、背景資本の「住商セメント」前で「藤原生コン運送社の労働組合法違反(不当労働行為)を労働委員会が認定」など掲げた情宣活動を展開しました。加えて、「大阪万博、中止でええやん!もっと身近なことに税金を使おう!」の宣伝活動も展開しました。
「藤原生コン運送社は労委命令を履行しろ!」
住商セメントが入居している大阪市中央区北浜の住友ビルディング前の歩行者道路では、武谷副委員長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、藤原生コン運送社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、背景資本の住商住商セメントは適切な指導を行うべき、大阪広域生コン協組の組合潰しが背景にあること、関生支部への労組弾圧の実態、検察官が組合脱退勧奨した事実、大阪高裁逆転無罪判決などを整然と訴えました。横断幕を掲げた歩行者道路では、関生組合員が通行中の会社員や市民らにビラを配布しました。
「多くの女性会社員がビラを受け取った!」
住友ビルディングの守衛3人(女性と男性の)が様子をうかがったり、横断幕の文言を確認したりしていました。住商セメントからの指示でしょうか?
関生支部・機関紙部が作成した「藤原生コン運送闘争」ビラと、どないする大阪の未来ネット発行の「2025大阪万博、中止でええやん!」ビラは、中央区北浜のオフィス街を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
女性会社員が両手でビラを受け取り「ありがとうございます!」と言っていたのが印象的でした。
午前9時ころから約1時間の行動でしたが、武谷副委員長の訴えに、中央区北浜のオフィス街を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、22枚(万博中止でええやんビラとセット)の配布でした。引き続き、背景資本への宣伝活動を展開します。
「藤原生コン運送社は不当労働行為企業と認定された」
茨木市に所在する、藤原生コン運送社が、連帯・関生支部の組合員を不当に雇い止めした事件について、大阪府労働委員会は昨年、「雇い止めなどがなかった状態に戻せ」などと命令し、労働組合法に違反する「不当労働行為企業」と認定しました。
「大阪広域生コン協組の労働組合潰しが背景にある」
ところが、藤原生コン運送社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
大阪府に所在する生コン企業の100%近くが加盟する「大阪広域生コン協組」が、2018年から始めた「労働組合潰し」が背景にあります。
藤原生コン運送社と連帯・関生支部は、長年、円満な労使関係を築いており、労使が協力して展開する「生コン産業政策運動」を推進し、生コン価格や輸送運賃の適正化が実現したときには、労働組合が要求している「非正規の正規化など労働条件の改善」を約束していた企業でした。
ところが、大阪広域生コン協組の執行部から「労働組合潰し」の協力を強くもとめられ、圧力をかけられた藤原生コン運送社の経営陣は、連帯・関生支部の組合員を解雇・雇い止めしたのです。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合潰しが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、藤原生コン運送社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。
「団交拒否が認定された」
大阪府労働委員会は2022年3月25日、「藤原生コン運送社」を労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定し、関生支部が申し入れた団体交渉に応じなかったことを断罪しました。
さらに、大阪府労働委員会は「藤原生コン運送社」に対して、「当社が、貴組合が令和2年10月29日付けおよび同年11月6日付けで申し入れた、同年2月25日付けの大阪府労働委員会の命令に基づく団体交渉に応じなかったことは、大阪府労働委員会において、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると認められました。今後このような行為を繰り返さないようにいたします。と記した文書を速やかに労働組合に提出しなければならない」との命令を出したのです。
「懲りない藤原生コン運送社」
藤原生コン運送社が、大阪府労働委員会から2020年10月に、労働組合法違反の不当労働行為企業と認定され、救済命令が出されているにもかかわらず、再度、不当労働行為企業と認定されるという悪質な企業であることが露呈しました。
関生支部は、大阪広域生コン協組に所属している「不当労働行為企業」に対して、大阪府労働委員会の命令を履行させ、解雇・雇い止めを撤回させ勝利するまで闘います。
関生弾圧について家族の目から描いた『ここから~「関西生コン事件」と私たち』が5月10日、2023年日隅一雄・情報流通促進賞奨励賞に選出されました。詳しくはコチラ ココをクリック
映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。
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ー 公判予定 ー
12月14日 京都3事件 京都地裁 |
10:00~ |
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検証•関西生コン事件❷
産業別労組の団体行動の正当性
A5判、 143ページ、 定価1000円+税、 旬報社刊
『検証•関西生コン事件』第2巻が発刊された。
巻頭には吉田美喜夫・立命館大学名誉教授の論稿「労使関係像と労働法理」。企業内労使関係に適合した従来の労働法理の限界を指摘しつつ、多様な働き方を基盤にした団結が求められていることをふまえた労使関係像と労働法理の必要性を検討する。
第1部には、大阪ストライキ事件の鑑定意見書と判例研究を収録。
第2部には、加茂生コン事件大阪高裁判決の判例研究を収録。
和歌山事件、大阪スト事件、加茂生コン事件。無罪と有罪の判断は、なぜ、どこで分かれたのか、この1冊で問題点がわかる。
[ 目次 ]
刊行にあたって—6年目の転機、 無罪判決2件 が確定 (小谷野毅)
序・労使関係像の転換と労働法理 (吉田美喜夫)
第1部 大阪ストライキ事件
・関西生コン大阪ストライキ2次事件・控訴審判決について (古川陽二)
・関西生コン大阪2次事件・鑑定意見書 (古川陽二)
・「直接労使関係に立つ者」論と団体行動の刑事免責 (榊原嘉明)
第2部加茂生コン事件
・労働法理を踏まえれば無罪 (吉田美喜夫)
・労働組合活動に対する強要末遂罪の適用の可否 (松宮孝明)
割引価格あり。
お問い合わせは sien.kansai@gmail.comまで