加茂生コン事件高裁差し戻し高裁判決「集会&デモ行進」

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加茂生コン事件高裁差し戻し高裁判決が4月17日、大阪高裁で開かれました。判決公判前段の集会&デモ(主催、労働組合潰しの大弾圧を許さない実行委員会)には、138人の労働者・市民が結集しました。

「加茂生コン事件の無罪を勝ち取るぞ」

集会に先立ち、西天満若松浜公園を出発し、裁判所を一周するデモ行進。関生支部・西山執行委員の開始宣言でデモ行進はスタートしました。旗や幟がはためき、ポテッカーなどを掲げたデモ隊、関生支部・平田執行委員のアジテーションとデモコール。「大阪高裁は労働運動を犯罪にするな!」「加茂生コン事件の無罪を勝ち取るぞ!」「完全無罪を勝ち取るぞ!」などのデモコールが西天満・裁判所周辺に響き渡り、周辺を行き交う会社員や市民に注目を集めました。

「本日、無罪を勝ち取り、次ぎに進もう」

デモ行進を終え、西天満若松浜公園で判決公判前段集会を開催しました。集会は、関生支部・西山執行委員の司会でスタート。労働組合潰しの大弾圧を許さない実行委員会の小林代表(全港湾大阪支部委員長)が主催者あいさつ。小林代表は結集した仲間に仲間に感謝を述べたあと「当たり前のことを犯罪にすることを許してはいけない。2月26日の京都事件無罪判決に続き、本日の無罪判決を勝ち取り、よろこびを皆さんと共に分かち合い、次ぎに進もう」と提起しました。

「私はゲンのいい男で、私が来れば無罪だ」

集会に駆けつけた仲間から連帯挨拶では、労働組合つぶしの大弾圧を許さない!京滋実行委員会の稲村共同代表が「反弾圧京滋実行委員会は、足かけ8年の闘いを共に闘い、大津地裁で7人の無罪を京都3事件では完全無罪判決を勝ち取った。私はゲンのいい男で、私が来れば無罪だ。本日も無罪判決を勝ち取ろう!労組弾圧を完全に跳ね返すまで闘おう!」と行動を提起しました。
関生支援・兵庫の会、武庫川ユニオンの塚原さんは「就労証明書を求めたことが犯罪になることを許さない。勝利を勝ち取ろう!」。
関生支援・東海の会の代表者は「三重、岐阜、愛知で関生と共に闘い、街宣活動などを展開している。2月26日の勝利に本日も続こう!」。
続いて、教育合同労組、なかまユニオン、関西合同労組関西支部、兵庫ユニオン、きょうとユニオン、大阪全労協、全港湾大阪支部、若狭の原発を考える会、Xバンドレーダー基地反対京都連絡会、ZENKO、朝鮮総連の代表者が発言し、関生弾圧粉砕の闘いに連帯するなどの決意表明がされました。

「無罪判決をもらってくる」

当事者からは、関生支部・安井執行委員が「最高でも無罪!最低でも無罪!勝利を分かち合おう!」と元気よく発言。Y関生組合員は「この事件は働く者に対する人権侵害だ。労働者の権利を奪う人権侵害だ。無罪判決をもらってくる!」と発言しました。
そして、大阪高裁に向けた関生支部・平田執行委員がリードするシュプレヒコールを参加者全員が発して、傍聴券の抽選に挑みました。

「2度目の無罪判決!」

公判の主文ではY組合員は無罪、安井執行委員は懲役6月執行猶予3年との判決が示されました。
2人とも無罪との判決には至りませんでしたが、Y組合員は高裁判決で2度目の無罪です。

「Yさん、やっぱり無罪!」

公判が終了して報告集会。弁護団から片田弁護士が「Yさんは実行なし共謀なし無罪。安井さんの言動などの対応は社会的相当性を逸脱したと有罪としているが、前段の経緯を見ていない判断だ。そもそも会社の不当労働行為が原因なのに検討されていない」。
久堀弁護士は「Yさん、やっぱり無罪!」と手をあげました。そして、高裁は冷静に見て判断した。しかし、正当行為の判断がなかったのは残念だと述べました。
森弁護士は、「今日の高裁判決では地裁判決が復活するかもしれないと思った」と述べたあと、「まだまだ闘いは続く」と引き続き支援を呼びかけました。

「最高裁で争う!」

当事者の安井執行委員は「私の有罪は残念だったが、Yさん無罪で、ヨッシャ!と思った。吉田生コンに団交を申し入れてYさんは職場に戻す。私の有罪は最高裁で争う」と決意を表明しました。
Y組合員は「久堀弁護士が喜んでくれているのが一番うれしい。他方で安井執行委員の有罪判決にはハラが立つ!検察側の上告など、まだまだ闘いは続くと思うが、久堀弁護士をはじめとする弁護団と闘い続ける」と発言しました。

「二度と労組を弾圧させない仕組みをつくる!」

関生支部・湯川委員長は、判決公判に駆けつけてくれた仲間に感謝を述べたあと「安井さんの有罪は上告する。これからもしっかり運動をつくって闘っていく。二度と労組を弾圧させない仕組みをつくる。加茂生コンは3度も組合潰しをしてきた不当労働行為企業だ。昌一金属闘争においても経営側に寄り添い、労働組合を軽視している裁判所を許してはいけない。今後も、みなさんと力を合わせて闘う」と判決公判集会をまとめました。
本日の判決公判、デモ、集会に駆けつけてくれた仲間のみなさん、ありがとうございました。
5月22日(木)大津第1次事件控訴審公判が14時30分から大阪高裁で、6月9日(月)大津第2次事件控訴審判決公判が14時30分からあります。みなさんの結集を呼びかけます。

真相はこれだ!関生事件 無罪判決!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20250411【デモクラシータイムス】
ご存じですか、「関西生コン」事件。3月には、組合の委員長に対して懲役10年の求刑がされていた事件で京都地裁で完全無罪判決が出ました。無罪判決を獲得した湯川委員長と弁護人をお呼びして、竹信三恵子が事件の真相と2018年からの一連の組合弾圧事件の背景を深堀します。 今でも、「関西生コン事件」は、先鋭な、あるいは乱暴な労働組合が強面の不法な交渉をして逮捕された事件、と思っておられる方も多いようです。しかしそうではありません。企業横断的な「産別組合」が憲法上の労働基本権を行使しただけで、正当な交渉や職場環境の改善運動だったから、強要や恐喝など刑事事件には当たらないものでした。裁判所の判断もこの点を明確にしています。では、なぜ暴力的組合の非行であるかのように喧伝され、関西全域の警察と検察が組織的に刑事事件化することになったのか、その大きな背景にも興味は尽きません。 tansaのサイトに組合員お一人お一人のインタビューも連載されています。ぜひ、どんな顔をもった、どんな人生を歩んできた人たちが、濡れ衣を着せられ逮捕勾留されて裁判の法廷に引き出されたのかも知っていただきたいと思います。
動画閲覧できます ココをクリック

増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国

竹信三恵子 (著) 旬報社 – 2025/1/30

勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
  はじめに――増補にあたって
  プロローグ
  第1章 「賃金が上がらない国」の底で
  第2章 労働運動が「犯罪」になった日
  第3章 ヘイトの次に警察が来た
  第4章 労働分野の解釈改憲
  第5章 経営側は何を恐れたのか
  第6章 影の主役としてのメディア
  第7章 労働者が国を訴えた日
  エピローグ
  補章 反攻の始まり
  増補版おわりに

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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ー 公判予定 ー

5月22日    大津1次事件控訴審      大阪高裁   14:30~
   6月 9日        大津2次事件(判決)           大阪高裁 14:30~