「滋賀・ビラまき事件」公判・大津地裁前抗議行動

連帯ユニオン関生支部への権力弾圧をめぐる公判が3月27日、大津地裁で開かれました。公判前に、29人の仲間が結集し、JR大津駅で情宣活動と大津地裁前で抗議行動を展開しました。

「JR大津駅前『正当な労組活動を犯罪にするな!』」

JR大津駅前の歩行者広場では、関生支部・萱原執行委員がマイクを握り、近畿2府2県の警察・検察の関生支部に対する権力弾圧の経過と裁判闘争を報告。そして「憲法28条・労働組合法で保障されている、正当な組合活動を犯罪にすることを許してはいけない!」などと、JR大津駅前を行き交う会社員や市民らに訴えました。
関生支部・坂田副委員長は「関生支部の産業別労働運動の一つである、コンプライアンス活動やその活動に基づく、ビラまきが犯罪になることを許してはいけない。労働組合活動弾圧は戦争への道だ。すべての裁判に勝利するまで闘う」と訴えました。
反弾圧実行委員会の服部さんは「先日の大津地裁判決は異常な判決だった。労働組合が労働者の安全を確保するためのコンプライアンス活動が有罪とされたことに憤りを隠せない。他方では、大阪高裁は産別労組の関生を認める逆転無罪判決を言い渡した。関生への不当な弾圧を糾弾する運動が全国に広がっている。大津の不当判決を控訴審でひっくり返そう」と話しました。
組合旗や幟がはためく歩行者広場では、支援者と関生支部組合員がビラを配布。通勤途中の会社員や駅に向かう市民らが快くビラを受け取ってくれました。

「高裁判決を活用することが必要だ」

続いて、大津地裁前に移動し、裁判所に対して抗議行動を展開しました。関生支部・武谷書記次長は、結集した仲間に日頃の関生支部弾圧への支援にお礼を述べたあと、「和歌山広域協組事件が3月2日、大阪高裁で全員無罪の判決が出され、検察側が上告を断念したことことから、高裁判決が確定した。弁護団の奮闘、尽力と仲間の皆さんの支援のおかげだ。この判決を刑事事件のみならず民事事件などにも活用することが私たちに求められている。大津地裁の裁判官らには大阪高裁の判決理由を踏まえた審理、判断を強く求める。大阪ストライキ事件の裁判もやり直す必要があるのではないか。滋賀事件、京都事件の無罪を勝ち取るために全力を尽くす」と決意を表明しました。

 

「老朽原発の稼働を絶対止めよう!」

反原発若狭の会の代表者は「3月21日の関電包囲集会デモの結集に感謝する。この間、暑い日も寒い日も裁判闘争に取り組んだ事により、成果が上がりつつある。いま、老朽原発が動かされようとしている。福島事故に見られるように大事故となるのは必然だ。絶対に止めさせなければならない。労働組合弾圧も原発推進も同じだ。労働者、市民の団結と行動で目にもの見せよう!あきらめずに頑張ろう!」と原発再稼働粉砕、労組弾圧粉砕の決意を表明しました。

「仲間の支援により、職場復帰を果たした!」

続いて、支援者からのアピール。なかまユニオンの代表者は「3月2日の畑山靖裁判長の判決はひどいものだ。この間の歴史を振り返っても最低、最悪の判決だ。関生が指摘したクレーン車が転倒せず安定した作業ができるためのアウトリガーは重要な役割なのに、『軽微なことに因縁をつけ』など、検察のいいなりとなっている裁判官は現実を学ぶべきだ。判決が確定している『東リ』は、仲間を職場に戻さず自宅待機を命じていたが、本日(3月27日)職場復帰を果たした。仲間の皆さんの支援のおかげだ。労働者が安心して働けるために、勝利判決を勝ち取ろう!」と話しました。

 

 

「裁判所は、憲法・労組法を守れ!」

萱原執行委員が行動のまとめ。最後に、萱原執行委員がリードする参加者全員の「シュプレヒコール」で行動を締めくくりました。
JR大津駅と大津地裁の2ヵ所で約1時間の行動でしたが、旗や幟がはためく抗議行動は、駅前や裁判所前を行き交う会社員や市民らに注目を浴びました。
早朝からの行動に、労働組合潰しの大弾圧を許さない!京滋実行委員会の仲間をはじめ、多くの仲間の結集に感謝します。

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。

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ー 公判予定 ー

4月19日  コンプライアンス二次事件 大津地裁 10:00~
5月11日     京都3事件                    京都地裁 10:00~

関西生コン事件ニュース No.88  ココをクリック3月29日発行 関連動画 「関西生コン事件」報告集会 ココをクリック 
関西生コン事件ニュース No.87  ココをクリック 
関西生コン事件ニュース No.86  ココをクリック   

2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ

(「BOOK」データベースより)

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