麻生セメント大阪支店前での宣伝行動 / 五一闘争
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「株式会社五一」の周知と、「関生支部弾圧の不当性・異常な労組弾圧」の事実を周知するために、連帯ユニオン関生支部・大阪Bブロックは6月5日、背景資本の「麻生セメント㈱大阪支店」前で「五一社の不当労働行為を労働委員会が認定、関生支部弾圧事件を知って欲しい」などを掲げた情宣活動を展開しました。
「麻生セメント大阪支店は、五一社に適切な指導を」
中央区淡路町の麻生セメント大阪支店が入居する創建御堂筋ビル正面玄関前の歩行者道路では、武谷副委員長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、五一社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会と中央労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたことが確定したこと、大阪広域生コン協組の関生支部潰しが背景にあることを訴えました。そして、麻生セメント大阪支店に対して、「国連・ビジネスと人権に関する指導原則」の実践として取引先への指導と改善を要請しました。関生支部組合員が横断幕を掲げ、通行中の会社員や市民らにビラを配布しました。
「関生支部弾圧事件を知って欲しい」
2018年から始まった「関西地区生コン支部弾圧」では、8件のべ20人の無罪判決が出されたこと。MBS映像’24の「労組と弾圧・関西生コン事件を考える」という番組や、You Tube「デモクラシータイムス」が放映されたこと。東京新聞の「こちら特捜部」に特集記事が掲載されたことなどを話し、「関生支部弾圧事件を知って欲しい」ことを訴えました。
そして、2月26日に開かれた京都3事件で「無罪」判決が出たことで、検察による関生委員長らへの「懲役10年の求刑」を粉砕したことを報告。そして、4月17日の加茂生コン事件高裁判決では「2度目の無罪判決」が出されたこと。正当な組合活動を犯罪にすることを許すことはできない、残りの刑事事件の無罪判決を勝ち取るために全力をつくす!市民のみなさんも声をあげて欲しい!と訴えました。
「会社員らから激励があった」
関生支部・機関紙部が作成した「五一闘争ニュース」と「関西生コン弾圧事件をご存じですか?」カラービラは、オフィス街の創建御堂筋ビル前を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
ビラを受け取った女性や男性の会社員から「ありがとうございます!」「お疲れさま!」「頑張ってください!」などの激励がありました。
午前9時ころから約1時間の行動でしたが、関生支部の訴えに、中央区淡路町のオフィス街を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラ(2種類セット)は、59枚の配布でした。引き続き、背景資本への宣伝活動を展開します。

さらに、東京・中央労働委員会の再審査申立でも、2023(令和5)年2月2日付けで、大阪府労働委員会の命令が維持され「株式会社五一」の不当労働行為が認定され、救済命令が出されました。
大阪府労働委員会は、株式会社五一に、「被申立人株式会社五一は、申立人に対し、下記の文書を速やかに交付しなければならない。全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 執行委員長 湯川裕司様 株式会社五一 代表取締役 森山國雄 当社が行った下記の行為は、大阪府労働委員会において、労働組合法第7条に該当する不当労働行為であると認められました。今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。記(1)貴組合が平成30年3月28日付けで申し入れた団体交渉に応じなかったこと(2号該当)。(2)平成30年5月1日以降、貴組合員を就労させていないこと(1号及び3号該当)。」との救済命令を出しています。
中央労働委員会は、「不当労働行為状態の是正及び正常な労使関係の構築のため、組合に対する救済としては、初審命令と同様に、会社に対し、不当労働行為を認め、今後同様の行為を繰り返さないことを誓約する旨の文書の交付を命ずることとする。」との救済命令を出しています。
使用者(会社)が行う労働組合への不当労働行為は、人権侵害に該当することは言うまでもありません。
株式会社五一が、不当労働行為状態の是正および正常な労使関係を構築する姿勢を見せるまで闘い続けます。
真相はこれだ!関生事件 無罪判決!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20250411【デモクラシータイムス】
ご存じですか、「関西生コン」事件。3月には、組合の委員長に対して懲役10年の求刑がされていた事件で京都地裁で完全無罪判決が出ました。無罪判決を獲得した湯川委員長と弁護人をお呼びして、竹信三恵子が事件の真相と2018年からの一連の組合弾圧事件の背景を深堀します。 今でも、「関西生コン事件」は、先鋭な、あるいは乱暴な労働組合が強面の不法な交渉をして逮捕された事件、と思っておられる方も多いようです。しかしそうではありません。企業横断的な「産別組合」が憲法上の労働基本権を行使しただけで、正当な交渉や職場環境の改善運動だったから、強要や恐喝など刑事事件には当たらないものでした。裁判所の判断もこの点を明確にしています。では、なぜ暴力的組合の非行であるかのように喧伝され、関西全域の警察と検察が組織的に刑事事件化することになったのか、その大きな背景にも興味は尽きません。 tansaのサイトに組合員お一人お一人のインタビューも連載されています。ぜひ、どんな顔をもった、どんな人生を歩んできた人たちが、濡れ衣を着せられ逮捕勾留されて裁判の法廷に引き出されたのかも知っていただきたいと思います。
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増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国
勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合潰しが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
はじめに――増補にあたって
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
補章 反攻の始まり
増補版おわりに

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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ー 公判予定 ー
6月26日 国賠裁判 東京地裁 |
14:00~ |
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