不当労働行為救済申立・第1回調査 / 山政生コン闘争
東京地裁からも不当労働行為が認定(2025年11月26日付け)された、コーシンコーポレーション社・イースト社(山政生コン:代表取締役社長・山本登)以下、(コーシン・山政生コン社)への不当労働行為救済申立(団交拒否)第1回調査が11月27日、大阪府労働委員会で開かれました。
「誠実団交義務違反」
第1回調査は、申立人(組合)と被申立人(会社)の出席者が確認されたあと、申立書と答弁書、書証を確認しました。続いて、労働委員会から求釈明(組合側3項目、会社側4項目)が提示され、次回期日を26年1月21日(木)午前10時からとして、第1回調査を終えました。
「弁護士任せの会社代表者」
組合側は、福嶋執行委員と武谷副委員長、関生執行委員が出席していましたが、会社側は、代表取締役の出席はなく、代理人(弁護士)のみの出席でした。1度も労働委員会に出席しない会社代表者の姿勢が問われます。
「大阪府労働委員会が山政生コン社の不当労働行為を認定した」
大阪府労働委員会は、2024年2月2日付けで、コーシン・山政生コン社の不当労働行為(支配介入)を認定する命令書を出しました。
「大阪広域生コン協組が圧力をかけた組合脱退勧奨」
コーシン・山政生コン社は2023年4月、関生組合員5名に「組合脱退勧奨」を行いました。山政生コン分会は、関生支部と連携して、会社の組合脱退勧奨をはね返すと同時に、大阪府労働委員会に不当労働行為救済申立を行ったのです。
関生支部の役員と弁護団の奮闘によって、会社の不当労働行為認定を勝ち取りました。また、会社側の「組合脱退勧奨」は、大阪広域生コン協組の指示・圧力があったことが労働委員会の命令書に記されています。
「中央労働委員会でも不当労働行為が認定された」
中央労働委員会は、コーシン・山政生コン社の不当労働行為(支配介入)を認定する命令書を出しました(2024年12月18日付)。
大阪府労働委員会が、2024年2月2日付けで、コーシン・山政生コン社の不当労働行為(支配介入)を認定する命令書を出したことを不服としたコーシン・山政生コン社側が、中央労働委員会に再審査を申し立てましたが、中央労働委員会はこれを棄却しました。
中央労働委員会は、主文で、「本件再審査申立をいずれも棄却する」としました。そして、「会社らの再審査申立にはいずれも理由がない。よって、労組法第25条、第27条の17及び第27条の12並びに労働委員会規則第55条の規定に基づき、主文のとおり命令する」と結論し、コーシン・山政生コン社の不当労働行為を認定しました。
中央労働委員会が、大阪府労働委員会の命令を維持する命令を出したことから、コーシン・山政生コン社の労働組合法違反(不当労働行為)が確定しました。
「東京地裁も不当労働行為を認定した」
中央労働委員会が、有コーシン・山政生コン社の不当労働行為(支配介入)を認定する命令書(2024年12月18日付)を出したことに対して、コーシン・山政生コン社が東京地裁に不当労働行為救済命令取消請求訴訟を起こした判決が出されました(2025年11月26日付け)。
東京地裁は、コーシン・山政生コン社の請求を棄却しました。東京地裁の判決は「以上によれば本件行為が労組法7条3号の不当労働行為に該当するとした府労委の初審命令は正当であり、原告らの再審査申立てをいずれも棄却した本件命令は適法である」と示されています。
コーシン・山政生コン社は、裁判所からも不当労働行為が認定されたのです。
「懲りない山政生コン社」
今回、3度目の不当労働行為救済申立に勝利するために全力をつくします。関生支部は、山政生コン闘争に勝利するまで闘います。
真相はこれだ!関生事件 無罪判決!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20250411【デモクラシータイムス】
ご存じですか、「関西生コン」事件。3月には、組合の委員長に対して懲役10年の求刑がされていた事件で京都地裁で完全無罪判決が出ました。無罪判決を獲得した湯川委員長と弁護人をお呼びして、竹信三恵子が事件の真相と2018年からの一連の組合弾圧事件の背景を深堀します。 今でも、「関西生コン事件」は、先鋭な、あるいは乱暴な労働組合が強面の不法な交渉をして逮捕された事件、と思っておられる方も多いようです。しかしそうではありません。企業横断的な「産別組合」が憲法上の労働基本権を行使しただけで、正当な交渉や職場環境の改善運動だったから、強要や恐喝など刑事事件には当たらないものでした。裁判所の判断もこの点を明確にしています。では、なぜ暴力的組合の非行であるかのように喧伝され、関西全域の警察と検察が組織的に刑事事件化することになったのか、その大きな背景にも興味は尽きません。 tansaのサイトに組合員お一人お一人のインタビューも連載されています。ぜひ、どんな顔をもった、どんな人生を歩んできた人たちが、濡れ衣を着せられ逮捕勾留されて裁判の法廷に引き出されたのかも知っていただきたいと思います。
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増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国
勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合潰しが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
はじめに――増補にあたって
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
補章 反攻の始まり
増補版おわりに
映画 ここから 「関西生コン事件」と私たちこの映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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ー 公判予定 ー
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