湖東協恐喝未遂事件公判

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が9月30日、大津地裁で開かれました。この公判は証人尋問でした。

傍聴した印象

今回は大阪広域協組に関係のある証人であった。
一人目は、元組合員で執行委員をしていたI。組織内の会議や学習会について証言。Iは2018年3月に組合を脱退し、大阪広域協組以外のところで日々雇用労働者として働いていた。「脱退後、2回に分けて3通の供述調書を作成したと」しどろもどろに証言。
調書のなかでは、「連帯労組や武委員長には恨みしかありません。正直なところ連帯労組なんて潰れてしまえばいいと思っていた私にとって願ってもない申し出でした。と供述している」と記載されている。しかし本人は「言ってない」「覚えてない」と証言した。

二人目の証人は大阪広域協組元副理事長のY。
フジタと関生支部の問題解決についてGと共に話し合いの場に参加したことを証言。
反対尋問になった途端、弁護人が聞いてもいないことをベラベラと勝手にしゃべり出す行為が目立った。また最後には、念押しして確認する弁護人に対して、「それ以上話しません。ちょっとしつこいですよ」と言い、大阪広域協組側の傍聴人から笑いが起こった。

三人目の証人はM社の取締役で、元近圧協副理事長であるK。フジタの事件にはあまり関係のないような証言だった。
反対尋問で、証人が副理事長を解任される原因となった部下の乱暴事件について触れられると不機嫌になった。弁護人に対しても「偉そうに言われる筋合い無い。気分が悪い」と言い放った。
主尋問に対して反対尋問では覚えていないことが多いため、弁護人に指摘されると、検事とは2日に分けてそれぞれ1時間位打ち合わせをしたと証言した。
最後にも確信をつくような言い方をする弁護人に苛立ちを隠さず、裁判官に「帰りますよ。こいつ気分が悪い。帰っていいですか?」と発言し、裁判官がなだめる場面があった。

まとめ、位田弁護士

最初の証人は、元組合員のI。関生支部の指揮形態について証言していた。間違いが、この問題にはあまり関わっていない人物。
二人目Yは、フジタとのトラブルについて直接委員長に話をして、「いいよという返事をもらった」と証言をしていたが、実際は平成29年の8月の段階には、すでに行動は終わっている。あたかも委員長が「いいよ」と言ったから行動が止まったかのようなストーリーを検察が描いている、それに関わる証言を求めてきたのだということ。実際には他の証拠から見てもすでに7月で最終現場でも終わっているし、別に委員長が決めて行動が終わったという話ではないので、あの尋問は、検察官がストーリーに沿った尋問で証言させているということ。
最後、Kの尋問は、あまり意味がない。もうすでに出ているような話で、今回のチェリオの現場でポンプを組合の方から止めてくれないかと話があり一旦止まった。それに対してその後、M社が現場に行って打設をしたという話。それに対して、「いろいろ関生支部からイヤがらせを受けた」と言っていたが実はそうではなくて、4月の春闘の席で向こうの従業員が大暴れをして組合員が2人にケガを負わせるという出来事があり、そのあとそれが問題になり副理事長を解任にされ、理事も解任された。
その後(近圧協)脱退して、近圧協と反対する協同組合を立ち上げ活動し始めたために、関生だけでなく、近圧協組や近圧労組などからも、「ここは使わないでほしい」という働きかけをゼネコンにしていた。これはフジタの問題とは関係ない話である。
この日は、その点を弁護側から反対尋問で聞き、結局いろいろやられてきたものだからK証人の会社が仮処分の申し立てをしたが、却下された。
ある意味ほとんど今回の中心部分から離れた話を検察官が承認申請して、ほとんど意味の無いように思うが今の裁判官は検察が請求しているものは全て調べるという方針でやっているという状況である。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ 
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ハーバービジネスオンライン
関西生コン弾圧はなぜ起きたのか?希薄化する働く人の権利意識
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関西生コン弾圧はなぜ起きたのか?希薄化する働く人の権利意識
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