滋賀県警弾圧事件(恐喝・恐喝未遂・威力業務妨害)公判

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が1月10日、大津地裁で開かれた。これまで別々で審理されていた恐喝・恐喝未遂・威力業務妨害事件が併合された。この日は証人尋問が行われた。

まずはじめに、弁護団から裁判所に対し、組対が職務として傍聴に来ていることに対し、存在自体が圧迫だと申立をした。それに対し裁判官は、「普通に傍聴券を取り傍聴しているのであれば、退廷を命じる必要もなく、警察官だからといって特別扱いをするつもりはない」と応じなかった。さらに弁護団はこのやり取りを記録に残す事を求めたが、裁判官はそれも拒否をした。

午前の証人は日本建設事件の関係で、ネッツトヨタびわこ本社に勤務している総務部のH氏。コンプライアンス違反の件で電話をかけた男性の応対をした言う。証言の中では、連帯から電話で問い合わせがあるまで施主として現場工事を任せている日本建設に法令順守ができているか確認したことはなかった。
社名が掲載されたビラを配布されると困るため、日本建設の課長や部長を呼び出して確認、ビラを配布されないように対応を求めた。またビラを配布された際にも現場付近の自治会長にもビラについて電話で確認を取るのみで、ネッツトヨタの対応の仕方に怠慢さを感じずにはいられなかった。
また、この出来事があったのは2017年11月のことであり、警察の調書をまいたのは2019年5月。警察の方から会社に来たという。

午後の証人はK市役所元職員。生コン産業政策協議会から現場に確認しにきてほしいと要請があり、現場で対応した人。道路課の人であったため、環境についての理解力は乏しく頼りなさを感じた。また、反対尋問では受け答え方もボソボソと話し、「記憶がはっきりしない」とばかり言っていた。そんな記憶で何を証言しにきたのか疑問を感じずにはいられなかった。

まとめ、中井弁護士

組対が職務として傍聴に来ていることに対し、存在自体が圧迫だと申立をした。今井裁判官はしきりにチョウヒョウと言っていたが、ああ言うしかなかったのだろう。

主尋問だけが必要だったのか?

今日の尋問は一体何だったのか。午前が日本建設事件、午後からは東横イン電建。日本建設事件のあの証人は、コンプラ活動が終わった後に監査役のところに「ビラをまかれたと聞いた」という証人。主尋問自体微妙であった。威力業務妨害の罪に問われているが、日本建設に対する威力業務妨害のはずで、ネッツトヨタは関係ない。「何を言われた」とか、「アウトをインに変えても良い」という話が出てきたことを検察は言わせたかったのだろう。
反対尋問では真面目な人だと感じた。私と小田弁護士が主に行ったたが、「違法はあった」「ネッツトヨタとしても指導はした」という事実が出たのでそれで良かったと思う。
午後はOさんが通報をして来た役所の人。彼は正直に答えようとしている面もあるが、「現場に対して指導した」とどうしても言いたくなかった。文書にも指導と書いてあるし、録音上にも指導と言葉が出てきます。捜査機関からどこまで言われているのか、忖度しているのかわからないが、普通に聞けば「おかしいのではないか?」と思う。
最後に小田弁護士が確認したが、威力業務妨害との関係では、「すぐ終わりましたよね?」ということと、「そんなにしつこくなかったですよね?」という質問が大事であった。
そもそも午前も午後も主尋問が必要だったのかというのが今日の公判でああった。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ 
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連帯ユニオン、小谷野 毅、葛西 映子、安田 浩一、里見 和夫、永嶋 靖久(著)
内容紹介
レイシスト(差別主義者)を使って組合破壊をしかける協同組合、ストライキを「威力業務妨害」、職場のコンプライアンス違反の告発を「恐喝」、抗議を「強要」、組合活動を「組織犯罪」、労働組合を「組織犯罪集団」と言い換えて不当逮捕する警察。
いま、まっとうな労働運動に加えられている資本による攻撃と「共謀罪のリハーサル」ともいえる国家権力による弾圧の本質を明らかにする!
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