威力業務妨害事件(大阪第2次弾圧)公判

1月14日の公判では、武委員長に対する被告人質問が行われた。

主尋問(弁護団)では、関生支部結成に至る経過、生コン業界の状況、大阪広域協の大同団結や春闘の経過などについて質問があった。また、「2017年12月のストライキについて違法とされる行為はあったと思うか?」との質問に対して武委員長は「これは関生型運動を完全に潰すという弾圧だ。サービスステーションでの行動は宇部以外のセメントメーカーは協力的だった。全く違法行為はない」と堂々と述べた。

一方、反対尋問で検察官は「委員長になってから組合活動以外に仕事をしたことがあるか?」など事件に関係の無いことを執拗に質問。また、整理がつかなくなったのか、途中で取りやめた質問もいくつかあった。
検察官が事件と関係ない質問を多々するため、武委員長が「関係ないことを聞くな」と抗議する場面もあった。また、事件に関係の無い金銭にまつわる話をしつこく質問した際には、弁護人から「異議」が上がり、裁判長も検察官の質問を制止した。
また最後に、検察官は「権力弾圧という言葉を使っているがどういうことか?」と質問。これに対して武委員長は「結成以降、関生支部は何度も権力弾圧を受けている。法律に違反していなくても権力を使って弾圧をすることで資本に有利な方向に変えてしまうということが続いていた。行動をすれば権力が導入されるということだ」と答えた。これに検察官は「権力が関生支部を弾圧しようとしていると本当に思っているのか?」と意味不明な質問を行い、最後は裁判長が検察官の質問を制止した。
このように事件と直接関係のない質問ばかりを繰り返す検察官の姿が印象的だった。

まとめ、N執行委員

前半は関生支部の今日までの流れを話し、学習会のようだった。検察官は質問の内容が整理されておらず、何を言いたいのかという感じだった。これが弾圧の実態であり、本質だ。委員長も明確に答えていたし、これで有罪にされるのか?というのがよく分かったと思う。今日の公判では裁判長が関係のない検察官の質問を止めるという場面が何度も見られた。弁護団のみなさんと打ち合わせをして、今後どのように裁判闘争を進めていくのかを決めたいと思う。
相手側は「金銭を取ることが目的でストライキを行った」という組み立てで、検察側の証人はそのストーリーにのっとった回答しかしない。だから、元々証人申請は10人以上いたが、裁判所はそんなに必要ないと判断し、被告人側の質問に入ったというのがこれまでの流れだ。
私とY副委員長が逮捕された和歌山の事件では不起訴が決定した。まだ予断は許されない状況だが、多くの仲間と団結し、この弾圧をはね返していきたい。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ 
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2月14日 大津地裁で行われる予定の裁判が中止になりました。
公判は行われません。お間違えのないようにお願いします。

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