尼崎事故16ヵ年弾劾!4.24全国総決起集会

「JR西日本の大合理化反対!尼崎事故弾劾!」を掲げた「4.24全国総決起集会」が4月24日、JR尼崎駅北口広場で開催され、120人超の闘う仲間が結集しました。

「国鉄闘争に勝利するまで闘おう」

動労西日本・原田隆司執行委員の司会で集会は開会。主催者として国鉄全国運動・関西、港合同委員長の中村さんは「16年になる尼崎事故を弾劾するために駆けつけた多くの仲間に感謝する。JRのリストラ、労働条件切り下げ攻撃は、官邸による国鉄分割・民営化と軌を一にしている。三権分立が成り立たず、関生支部への弾圧に見られる労働組合つぶし攻撃が激しい。国鉄闘争、労働組合つぶしの弾圧に勝利するまで闘おう」とあいさつしました。

「敵が団結する条件をつくっている」

特別報告では、関生支部の武谷書記次長が、2018年から始まった権力弾圧への支援のお礼を述べたあと、「武委員長と湯川副委員長の奪還、労働委員会勝利命令、吉田生コンの解雇撤回・現職復帰、白バス事件の逆転勝利判決などの成果をみなさんの支援行動によって獲得した。現場闘争では、関西労組交流センターの多くの仲間の支援を受けた、ナニワ生コン闘争の工場・地域包囲行動、臨海生コン闘争の堺市役所包囲行動が大成功した。一方、労働組合活動を刑事事件とした、有罪判決が3件出された。さらに、3月30日、武委員長に、懲役8年という不当な求刑を求めた。この有罪判決と武委員長への求刑を弾劾する。しかし、この反動判決や不当な求刑は、関生支部支援が全国に広がるなど、闘う労働組合の団結と反撃を恐れたものだ。動労千葉、港合同、関生支部の3労組共闘が深まり、全国労組交流センターの共同代表に3労組が就任するなど、階級的労働運動の発展に、資本と権力が脅威を抱いている現れだ。関生支部は、産業別労働運動つぶし、労働組合つぶしの弾圧を粉砕し、勝利するまで闘う」とこの間の闘争の成果と課題を報告しました。
最後に武谷書記次長は、「二和病院労働組合や高槻医療福祉労働組合、八尾北医療センター労働組合をはじめとする、闘う労働組合のストライキが、現在の社会に失望している若者や労働者に希望を与えている。また、この仲間たちのストライキが、関生支部弾圧への最大の支援となっている。労働現場で、原理原則の闘いを見た労働者が、闘う労働組合に結集するという情勢は、敵が団結する条件をつくっている。組織拡大のチャンスだ。闘う労働組合の結集と行動で、国鉄分割・民営化から続いているJRの攻撃や関生支部弾圧を粉砕し、改憲や戦争を阻止することができる。日本労働運動の再生を目指して、共に闘おう」と呼びかけました。

「大合理化・組合つぶしと全面的に闘う戦闘宣言の場だ」

動労西日本・山田書記長から基調報告がありました。山田書記長は、「コロナ・オリンピックを使った大合理化、労働組合つぶし、戦争・改憲攻撃を粉砕しよう。国家戦略としての動労千葉・関西生コン支部つぶしの大攻撃をはっきりさせよう。この時代認識に立って、JR職場で、菅政権とJR資本が進めるコロナを使った大合理化を粉砕する戦闘宣言を発しよう」と訴えたあと、「JR北海道・JR四国の再公有化、JR東日本で進む労組無き社会化攻撃、JR西日本でも激しい攻撃が始まっている」などの詳しい基調を報告。最後に「本日の4.24尼崎闘争は大合理化・組合つぶしと全面的に闘う戦闘宣言の場だ」と行動提起して締めくくりました。

「JR労働者の決意表明」

JRの現場で闘う仲間が、それぞれ次の通り決意を表明しました。動労千葉・中村書記次長は、「ワンマン反対48時間ストライキでは、地域住民と連帯した決起集会を勝ち取った。コロナ禍での労働者への攻撃とはね返す労働運動をつくろう」。
動労西日本・大江委員長は、「コロナ禍を理由とした追悼慰霊式の中止は、尼崎事故をなかったことにしようとしている。異常な体質のJR西日本を弾劾する」。
動労西日本広島メンテック・木元組合員は、「労働組合に加入して、労災を認めない会社と対決することができた。労組のみなさんには感謝しかない」。
動労総連合・九州の羽広さんは、「解雇を撤回させ、勝利するまで闘う」。

「労働現場の闘争報告と決意表明」

動労水戸からのメッセージが読み上げられたあと、カンパアピール。続いて、国鉄全国運動・関西に結集する労働組合からの発言。日教組奈良市の有田委員長、大阪市職の赤田さん、関西合同労組の黒瀬委員長、八尾北医療センター労組の灰垣書記長、高槻医療福祉労組の小田副委員長、全学連の代表者から、労働現場の闘いの成果や課題、決意表明がありました。

「労働組合の闘いで打ち破ろう」

港合同・木下執行委員は集会のまとめとして、「この集会を勝ち取り、労働組合の闘いで打ち破ろう。5月1日メーデーと7月3日・4日の国鉄闘争全国集会の大成功を勝ち取ろう」と行動提起しました。

「市民に注目を浴びたデモ行進」

JR尼崎駅北口広場を出発し、16年前の事故現場を通るデモ行進は、緊急事態宣言が出る前日ということで人出も多く、市民らに注目を浴びました。解散地点で、動労西日本・山田書記長のかけ声で「団結がんばろう」を全員で唱和してお開きとなりました。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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挑戦を受ける労働基本権保障――一審判決(大阪・京都)にみる産業別労働運動の無知・無理解 (検証・関西生コン事件1)(日本語) 単行本 – 2021/4/20

業者団体と警察・検察が一体となった組合弾圧=「関西生コン事件」がはじまって4年。
労働法研究者、自治体議員、弁護士の抗議声明が出され、労働委員会があいついで組合勝利の救済命令を下す一方、裁判所は産業別労働組合への無知・無理解から不当判決を出している。
あらためて「関西生コン事件」の本質、不当判決の問題点を明らかにする!
連帯ユニオン(著)、小谷野 毅(著)、熊沢 誠(著)、& 2 その他
発行・旬報社、定価800円+税

「関西生コン事件」がはじまってから4年目となります。
関生支部(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部)を標的として、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域協組)が日々雇用組合員の就労拒否(400人以上)、正社員組合員の解雇、業界あげての団交拒否を開始したのが2018年1月。このあからさまな不当労働行為の尻馬に乗って、滋賀県警が半年後の2017年7~8月にかけて組合員と生コン業者ら10人を恐喝未遂容疑で逮捕しました。その後、大阪、京都、和歌山の三府県警が、2019年11月にかけて、じつに11の刑事事件を仕立てあげ、のべ89人もの組合員と事業者を逮捕。数え上げるとじつに計18回も逮捕劇がくりかえされ、のべ71人が起訴される事態に発展しました。いずれも、ストライキやビラまき、建設現場の法令違反を調査、申告するなどして公正な取引環境を実現するためのコンプライアンス活動、破産・倒産に対して雇用確保を求める工場占拠闘争など、あたりまえの労働組合活動が、恐喝未遂、恐喝、強要未遂、威力業務妨害といった刑事事件とされたものです。
業者団体と警察・検察が表裏一体となった組合弾圧、それが「関西生コン事件」です。
これに対し、歴代の労働法学会代表理事経験者を多数ふくむ78人の労働法学者が2019年12月、憲法28条の労働基本権保障や労働組合法の刑事免責を蹂躙する警察・検察、そしてそれを追認する裁判所を批判して「組合活動に対する信じがたい刑事弾圧を見過ごすことはできない」とする声明を公表しました。全国各地の120人超の自治体議員の抗議声明、弁護士130人の抗議声明なども出されます。また、自治労、日教組などの労働組合や市民団体がつくる平和フォーラムが母体となって「関西生コンを支援する会」が結成されたのをはじめ、各地で支援組織が2019~20年にかけてあいつぎ結成されます。「関西生コン事件」は関生支部だけの問題ではない、労働組合の権利そのものを脅かす事態だという認識が広がっています。
さらに、冒頭に述べた一連の解雇、就労拒否、団交拒否に対抗すべく関生支部が申し立てた20件近い不当労働行為事件において、大阪府労働委員会が2019年秋以降、あいつぎ組合勝利の救済命令を下しています。その数は命令・決定12件のうち10件(2021年4月現在。大半が中央労働委員会に再審査事件として係属)。団結権侵害を主導した大阪広域協組の責任が明確になってきました。
一方、11件の刑事事件はその後、各事件の分離、併合の結果、大阪、京都、和歌山、大津の四地裁において8つの裁判に整理され、審理がすすめられ、現在までに、大阪ストライキ二次事件(2020年10月)、加茂生コン第一事件(同年12月)、大阪ストライキ一次事件(2021年3月)の3つの一審判決が出されています。
これら判決は、労働委員会事件で出された勝利命令とは対照的に、いずれも労働組合運動に対する浅薄な理解と認識をもとに、大阪広域協組の約束違反や企業の不当労働行為を免罪する一方で、産業別労働組合としての関生支部の正当な活動を敵視するものとなっています。
そこで、この機会に、あらためて「関西生コン事件」とはなにか、また、これら不当判決の問題点はなにかを、労働組合運動にたずさわる活動家のみなさまをはじめ、弁護士、研究者、ジャーナリストのみなさまに一緒に考えていただくために、裁判や労働委員会に提出された研究者の鑑定意見書などを収録した『検証・「関西生コン事件」』を随時発刊することにしました。
控訴審において無罪判決を勝ち取るために努力するのはもちろんのことですが、不当判決を反面教師として、先達が築いてきた労働運動の諸権利を学び直し、新たな運動を創造していくことが私たちに求められていると考えます。本書がその手がかりとして活用されることを願ってやみません。
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なぜ、いま戦後最大規模の刑事弾圧が労働組合に加えられているのか!?
641日勾留された武委員長が語る

「関西生コン事件」で逮捕された武建一委員長は今年5月29日、641日ぶりに保釈された。その1ヵ月後に収録されたロングインタビューをまとめた本が昨年12月10日発刊された。
・一連の事件は、なぜ起きたのか?
・関生支部とはどのような労働組合なのか?
・武建一という人物はいったい何者なのか?
そんな疑問に事実をもって答える1冊。ぜひ、お読みください。『武建一が語る 大資本はなぜ私たちを恐れるのか
発行・旬報社、四六判218ページ、定価1500円+税
*全日建(全日本建設運輸連帯労働組合)にお申し込みいただければ頒価1500円(送料込み)でお届けします。多部数の場合はお問い合わせください。
お問い合わせ03-5820-0868
【目 次】
第1章 刑事弾圧
641日にもおよんだ勾留生活/なぜ私は逮捕されたのか/協同組合の変質/労組破壊に参加したレイシスト
第2章 「タコ部屋」の過酷労働
私の生い立ち/「練り屋」と呼ばれて/労働運動に目覚める/関生支部の誕生/初めての解雇
第3章 闘いの軌跡
万博不況とオイルショック/ヤクザと生コン/経済界が恐れる産業別労働運動
第4章 大同団結
安値乱売で「がけっぷち」/大阪広域協組の誕生/シャブコン/2005年の弾圧事件/ゼネスト決行/目指すべき場所
解題・安田浩一(ジャーナリスト)
皆様には御元気で御活躍のことと存じます。
この間、全国の多くの皆様より私たち関生支部に対する国家権力と大阪広域生コンクリート協同組合、差別排外主義者集団が一体となった攻撃をはね返す闘いに、多大な御支援をいただきまして誠にありがとうございます。
このたび、著書『大資本はなぜ私たちを恐れるのか』を昨年12月10日に発行する運びとなりました。
今日まで、私は、会社の雇ったヤクザに5回以上殺されかけたり、刑事事件をでっち上げられ前科5犯にさせられています。
1980年代には日経連の大槻文平会長(当時)から「関生型運動は資本主義の根幹に触れる」と言われ、国家権力とマスコミからは「生コンのドン」「金を企業からむしり取る」などとして「反社会的勢力」とレッテルを貼られています。
それはなぜか。歴史と今日を振り返り、事実を元に書かせていただいています。
是非、一読下さい。
心より愛をこめて
武 建一

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