「湖東協・大津協・タイヨー生コン事件・大津地裁」
連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が9月3日、大津地裁で開かれました。本日の公判は証人尋問です。
弁護士まとめ、森弁護士(抜粋)
この日の証人は、元組合員。彼も同じ湖東・大津の裁判で、起訴されて裁判中。彼は、罪状認否で「自分たちがやったことは正当なんだ」と裁判所で発言していた。また、取り調べでは完全黙秘を貫き、「公判が始まったら、自分たちは争う」と明確に主張していた人。その彼が保釈されてその後、組合を脱退。そして自分の方から警察へ行っていろいろしゃべり始めた。それがなぜか、それは今日の証言でハッキリしたと思う。
コンプラというやり方を考案したのは彼。彼が主導して、京津ブロックをはじめ、湖東ブロックや大阪、神戸も全部彼が教えてまわった。その結果、このような事件に至っている。
事件に至っていることも大きな問題であるが、彼が全部やらせておいて、自分の責任をいかにして逃れるのかが問題である。
それは、組合を脱退して(警察に)出頭して洗いざらい言うしか無い。まさに自己保身でしかない。
彼は供述調書の中で、「ひょっとしたら逮捕されるかもしれない」と言っている。今日もそれは否定しなかった。
2017年の後半から警察が動いているから、逮捕されるような行為は全部自分がやる、他にはやらさないと明確に供述している。今日も法廷で認めていた。つまり「自分が全部させたことの後始末は、全部自分がとるんだ」と良いことを言っていたが、結局は、自分だけが脱退して、(取り調べのなかで)全てのことを言うことで逮捕者の数を増やしてしまった。しかし、自分だけが助かろうとしている。京都の事件、和歌山の事件も彼は全部関与している。でも彼は逮捕されていない。なぜかというと彼がしゃべっているから。寝返ったと言える。その姿が今日の姿だった。
しかし彼は、正直に全部話している。確かに後半ではひょっとしたら逮捕されるかもしれないという気持ちがあったかもしれないが、彼は模範的な関生支部の組合活動家であった。組合活動を使命だと思っていたと彼は言った。だから今日の証言もウソは無い。正直に全部言っているところは見事である。
供述調書の中では、とにかく自分のやったことは、イヤがらせであり、圧力であり、違法行為であるということを散々言っているが、法廷では言わなかった。ひとつだけ「道路の汚れを指摘している時はちょっとイヤがらせだと思った」と言っていたが、他のことは一切言っていない。
彼は、コンプライアンス(法令)について非常に勉強している。その上で行動していた。
2013年当時は、多人数で高圧的で長時間やるやり方だったが、2015年には適法だという判断が裁判所が出した。
その後、少人数で短時間で平穏にという方針に変わったと言っていた。しかし、少人数で短時間で平穏にやって逮捕された。どう考えてもおかしい。彼は、法令に違反しないように脅迫とか強要にならないように活動してきた。法令に違反しているのは建設現場。現場でその(法令違反)指摘をすることによって、だんだん建設現場で違反が少なくなってきたのであれば、効果が上がっているということである。彼は、そういう役割を果たしていた。それを今日は正直に証言したことは、大きな成果である。
この関生支部が行った産業政策運動そのものを、国家権力が今、否定し、破壊しようとしている。でも、そうではないということを今日の証言で言っていると思う。
彼は自分が助かるために言っているが、言っていること自体はウソではないと思う。私としては今日の尋問は結果として良かったと思う。
「京都府警による組合員の不当逮捕に強く抗議する」
京都府警は2019年9月4日、連帯ユニオン関西地区生コン支部の武委員長とY副委員長2人を恐喝と事件をでっち上げ不当に逮捕した。
近畿一円の警察権力による「労働組合つぶしの権力弾圧」に対して、連帯ユニオン関生支部は、満腔の怒りをもって抗議する。
武委員長は6回目、Y副委員長は7回目の逮捕。小刻みに事件をでっち上げ、逮捕・再逮捕をくり返し長期に武委員長・Y副委員長を勾留することが狙いだ。
このような警察の行為は、憲法や労働組合法で保証されている組合活動を刑事事件にして組合員を萎縮させ、組合を脱退させることが目的であり、関生支部の産別運動をつぶすための権力弾圧は明らかである。
不当な権力弾圧を容認している京都地裁に対して強く抗議するとともに、労働組合つぶしの弾圧を京都府警に即やめさせ、不当逮捕した仲間の釈放を強く求める。
労働組合つぶしに警察・検察が動き、裁判所は弾圧をチェックする機能を果たしていない。ことに対して、連帯ユニオン関生支部は弾劾・糾弾する。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ
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ストライキしたら逮捕されまくったけどそれってどうなの?(労働組合なのに…) 単行本 – 2019/1/30
連帯ユニオン、小谷野 毅、葛西 映子、安田 浩一、里見 和夫、永嶋 靖久(著)
内容紹介
レイシスト(差別主義者)を使って組合破壊をしかける協同組合、ストライキを「威力業務妨害」、職場のコンプライアンス違反の告発を「恐喝」、抗議を「強要」、組合活動を「組織犯罪」、労働組合を「組織犯罪集団」と言い換えて不当逮捕する警察。
いま、まっとうな労働運動に加えられている資本による攻撃と「共謀罪のリハーサル」ともいえる国家権力による弾圧の本質を明らかにする!
お問い合わせは、連帯ユニオンまで TEL:06(6583)5546 FAX:06(6582)6547
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