「大阪市教育委員会との協議」改憲・戦争阻止大行進大阪市

「ステップアップ研修制度」の問題について、労働組合の代表者と大阪市教育委員会との協議が6月18日、大阪市役所庁舎内の会議室で行われました。

「ステップアップ研修制度の撤廃を」

現在、大阪市教育センターで行われている「ステップアップ研修」は、許しがたい人権侵害・パワハラ研修であることが明らかになってきました。管理職により「指導の不適切な教員」として一方的・恣意的な申請が行われ、この研修制度が運用さていること自体が問題です。被研修者を学校現場から引きはがし、教育センターという「密室」で「研修」とは名ばかりの人格破壊・人権侵害の日々を強制していたことが告発されました。これまで59人が受講させられ職場復帰したのはたったの10人です。ほとんどの人が、研修半ばで自主退職に追い込まれ、悔しい思いで職場を奪われてきました。「ステップアップ研修」は、教職員を解雇に追いやる制度です。今まで市教委が隠してきたパワハラ研修の実態を社会的に明らかにし、「ステップアップ研修」制度を撤廃させ仲間を職場に取り戻すために労働組合が闘っています。

「1006筆の署名を提出」

改憲・戦争阻止大行進大阪市が、3月29日に大阪市教育委員会に申し入れし、4月30日に大阪市教育委員会より回答を受けての協議です。
当日は、大阪市職員労組、大阪市教職員労組、元教職員、奈良教職員労組、関西合同労組、関生支部など15名が、大阪市教育委員会との協議に臨みました。
大阪市職の赤田さんが趣旨説明を行った後、川原さんが1006筆の署名を教育委員会に提出しました。

「マニュアル通りの回答に終始する教育委員会」

続いて、大阪市教育委員会の回答をもとに協議が開始しました。沼田さんからは「瓜破小学校における『指導の不適切な教員』としての申請に関して」。木岡さんからは「指導員による人格破壊の言動について」。古賀さんからは「病気休職、依願退職者の多さについての捉え方」などの質問を大阪市教育委員会側に回答を求めました。
教育委員会側は、「個別の事案には回答できないが、一般論として」などとマニュアル通りの回答に終始したことから、協議に出席した元教員らから、怒りの声が飛び交いました。

「研修制度に代わる改善案を示した」

最後に、赤田さんから「大阪市の教育破壊と一体の研修制度について」として、①なぜ職場から隔絶した研修にこだわるのか?②口外禁止・会話禁止について③団結破壊と労組破壊が研修の真の目的などが、具体的な事例をもとに追及されました。また赤田さんら参加者からは、研修制度に代わる改善案も示されました。

「現場の悲痛な声」

本日の協議のなかで、教育委員会側に「校長の恣意的な判断で研修に行かされて精神的苦痛を受けた。コミュニティ能力がないとのことだが、評価制度がなければ、現場で支え合っていくことができる」との現場の職員の訴えが印象的でした。

「記者会見」

協議終了後、大阪市役所庁舎内にある「記者クラブ」で記者会見が開かれました。
会見では、赤田さん、沼田さん、川原さん、木岡さんがこの間の取り組みや研修制度の問題点などについて述べました。朝日、読売の記者からの質問とその返答を経て、記者会見を終えました。

「労働組合の闘いで、研修制度を撤廃に」

本日の協議では一定の成果があがりましたが、ステップアップ研修制度の撤廃までには至っていません。引き続き労働組合が先頭に立ち、ステップアップ研修制度の撤廃を目指して闘うことが重要です。

「大阪市役所前集会・デモに結集を」

6月29日(火)、大阪市役所前で「ステップアップ研修制度の撤廃」の集会・デモを開催します。この間の成果と課題を総括し、今後の闘争方針を示す集会に結集し、人権侵害・パワハラ研修の「ステップアップ研修制度」を撤廃に追い込みましょう。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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挑戦を受ける労働基本権保障――一審判決(大阪・京都)にみる産業別労働運動の無知・無理解 (検証・関西生コン事件1)(日本語) 単行本 – 2021/4/20

業者団体と警察・検察が一体となった組合弾圧=「関西生コン事件」がはじまって4年。
労働法研究者、自治体議員、弁護士の抗議声明が出され、労働委員会があいついで組合勝利の救済命令を下す一方、裁判所は産業別労働組合への無知・無理解から不当判決を出している。
あらためて「関西生コン事件」の本質、不当判決の問題点を明らかにする!
連帯ユニオン(著)、小谷野 毅(著)、熊沢 誠(著)、& 2 その他
発行・旬報社、定価800円+税

「関西生コン事件」がはじまってから4年目となります。
関生支部(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部)を標的として、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域協組)が日々雇用組合員の就労拒否(400人以上)、正社員組合員の解雇、業界あげての団交拒否を開始したのが2018年1月。このあからさまな不当労働行為の尻馬に乗って、滋賀県警が半年後の2017年7~8月にかけて組合員と生コン業者ら10人を恐喝未遂容疑で逮捕しました。その後、大阪、京都、和歌山の三府県警が、2019年11月にかけて、じつに11の刑事事件を仕立てあげ、のべ89人もの組合員と事業者を逮捕。数え上げるとじつに計18回も逮捕劇がくりかえされ、のべ71人が起訴される事態に発展しました。いずれも、ストライキやビラまき、建設現場の法令違反を調査、申告するなどして公正な取引環境を実現するためのコンプライアンス活動、破産・倒産に対して雇用確保を求める工場占拠闘争など、あたりまえの労働組合活動が、恐喝未遂、恐喝、強要未遂、威力業務妨害といった刑事事件とされたものです。
業者団体と警察・検察が表裏一体となった組合弾圧、それが「関西生コン事件」です。
これに対し、歴代の労働法学会代表理事経験者を多数ふくむ78人の労働法学者が2019年12月、憲法28条の労働基本権保障や労働組合法の刑事免責を蹂躙する警察・検察、そしてそれを追認する裁判所を批判して「組合活動に対する信じがたい刑事弾圧を見過ごすことはできない」とする声明を公表しました。全国各地の120人超の自治体議員の抗議声明、弁護士130人の抗議声明なども出されます。また、自治労、日教組などの労働組合や市民団体がつくる平和フォーラムが母体となって「関西生コンを支援する会」が結成されたのをはじめ、各地で支援組織が2019~20年にかけてあいつぎ結成されます。「関西生コン事件」は関生支部だけの問題ではない、労働組合の権利そのものを脅かす事態だという認識が広がっています。
さらに、冒頭に述べた一連の解雇、就労拒否、団交拒否に対抗すべく関生支部が申し立てた20件近い不当労働行為事件において、大阪府労働委員会が2019年秋以降、あいつぎ組合勝利の救済命令を下しています。その数は命令・決定12件のうち10件(2021年4月現在。大半が中央労働委員会に再審査事件として係属)。団結権侵害を主導した大阪広域協組の責任が明確になってきました。
一方、11件の刑事事件はその後、各事件の分離、併合の結果、大阪、京都、和歌山、大津の四地裁において8つの裁判に整理され、審理がすすめられ、現在までに、大阪ストライキ二次事件(2020年10月)、加茂生コン第一事件(同年12月)、大阪ストライキ一次事件(2021年3月)の3つの一審判決が出されています。
これら判決は、労働委員会事件で出された勝利命令とは対照的に、いずれも労働組合運動に対する浅薄な理解と認識をもとに、大阪広域協組の約束違反や企業の不当労働行為を免罪する一方で、産業別労働組合としての関生支部の正当な活動を敵視するものとなっています。
そこで、この機会に、あらためて「関西生コン事件」とはなにか、また、これら不当判決の問題点はなにかを、労働組合運動にたずさわる活動家のみなさまをはじめ、弁護士、研究者、ジャーナリストのみなさまに一緒に考えていただくために、裁判や労働委員会に提出された研究者の鑑定意見書などを収録した『検証・「関西生コン事件」』を随時発刊することにしました。
控訴審において無罪判決を勝ち取るために努力するのはもちろんのことですが、不当判決を反面教師として、先達が築いてきた労働運動の諸権利を学び直し、新たな運動を創造していくことが私たちに求められていると考えます。本書がその手がかりとして活用されることを願ってやみません。
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なぜ、いま戦後最大規模の刑事弾圧が労働組合に加えられているのか!?
641日勾留された武委員長が語る

「関西生コン事件」で逮捕された武建一委員長は今年5月29日、641日ぶりに保釈された。その1ヵ月後に収録されたロングインタビューをまとめた本が昨年12月10日発刊された。
・一連の事件は、なぜ起きたのか?
・関生支部とはどのような労働組合なのか?
・武建一という人物はいったい何者なのか?
そんな疑問に事実をもって答える1冊。ぜひ、お読みください。『武建一が語る 大資本はなぜ私たちを恐れるのか
発行・旬報社、四六判218ページ、定価1500円+税
*全日建(全日本建設運輸連帯労働組合)にお申し込みいただければ頒価1500円(送料込み)でお届けします。多部数の場合はお問い合わせください。
お問い合わせ03-5820-0868
【目 次】
第1章 刑事弾圧
641日にもおよんだ勾留生活/なぜ私は逮捕されたのか/協同組合の変質/労組破壊に参加したレイシスト
第2章 「タコ部屋」の過酷労働
私の生い立ち/「練り屋」と呼ばれて/労働運動に目覚める/関生支部の誕生/初めての解雇
第3章 闘いの軌跡
万博不況とオイルショック/ヤクザと生コン/経済界が恐れる産業別労働運動
第4章 大同団結
安値乱売で「がけっぷち」/大阪広域協組の誕生/シャブコン/2005年の弾圧事件/ゼネスト決行/目指すべき場所
解題・安田浩一(ジャーナリスト)
皆様には御元気で御活躍のことと存じます。
この間、全国の多くの皆様より私たち関生支部に対する国家権力と大阪広域生コンクリート協同組合、差別排外主義者集団が一体となった攻撃をはね返す闘いに、多大な御支援をいただきまして誠にありがとうございます。
このたび、著書『大資本はなぜ私たちを恐れるのか』を昨年12月10日に発行する運びとなりました。
今日まで、私は、会社の雇ったヤクザに5回以上殺されかけたり、刑事事件をでっち上げられ前科5犯にさせられています。
1980年代には日経連の大槻文平会長(当時)から「関生型運動は資本主義の根幹に触れる」と言われ、国家権力とマスコミからは「生コンのドン」「金を企業からむしり取る」などとして「反社会的勢力」とレッテルを貼られています。
それはなぜか。歴史と今日を振り返り、事実を元に書かせていただいています。
是非、一読下さい。
心より愛をこめて
武 建一

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