関西合同労働組合第25回定期大会
関西合同労働組合第25回定期大会が12月26日、難波市民学習センターで開催されました。連帯ユニオンからは、関西地区生コン支部が参加しました。
「労働基本権をつぶすという権力の狙いを粉砕した『逆転無罪判決』」
司会からの開会宣言のあと、議長選出、初期の任命に続いて、連帯あいさつ。関西地区生コン支部・武谷書記次長は日頃の関生支部弾圧への物心両面にわたる支援にお礼を述べたあと「関西地区生コン支部の産業別運動が前進すると、資本と権力が一体となった弾圧が、かけられてきた。2018年7月から始まった権力弾圧の狙いは、関生型産業別労働運動が全国に広がることを恐れた攻撃だ。関西地区生コン支部は、10月10日の定期大会で新体制を確立し、湯川裕司新委員長のもと全組合員が団結し、権力弾圧粉砕、大阪広域生コン協組の組合つぶし粉砕、関生産別運動の再建に全力を尽くすことを確認した。仲間の皆さんの支援により、昨年の闘争では、多くの成果をあげた。大会の2日後には、大阪広域生コン協組に加入する生コン関連企業の労働者2名が関生支部に加入した。この成果の要因は、ナニワ生コン分会長の熱心なオルグ活動と関西合同労働組合をはじめとする関西労組交流センターの仲間の支援行動によるものだ。原理・原則の現場行動が組織拡大を実現した。また、泉北ニシイ闘争では、関西労組交流センターと関生支部の共催で、関西合同労働組合・泉州支部が実務を担った、昨年12月、今年の4月、12月と3波にわたる、集会デモを成功させ、成果をあげつつある。引き続き、関西合同労働組合をはじめ関西労組交流センターの仲間と共同行動を展開し、解雇撤回・現職復帰を勝ち取る。また、12月13日の加茂生コン事件控訴審では、一審判決を破棄し、逆転無罪判決を勝ち取った。この無罪判決という大勝利は、全国の闘う労働者・労働組合の支援行動によるものであり、労働組合活動を刑事事件に仕立てあげ、労働基本権をつぶすという権力の狙いを粉砕した。
大阪広域生コン協組の労働組合つぶしと、資本・権力による産別運動つぶしの弾圧を粉砕し、関生産別運動の再建に向けて、勝利するまで闘う。最終的には、ストライキをはじめとする大衆行動で決着をつける。引き続き、ご支援をお願いする」とあいさつ。
「裁判では、セブンイレブン本部のウソが露呈」
セブンイレブンの闘うオーナー松本さんは「森友問題の赤木さん裁判の矛盾は安倍の矛盾だ。アベノマスクの無駄は、安倍自身の無駄だ。岸田政権は、国民のためのコロナ対策を打てるのか?この情勢の中、労働者、労働組合の闘いが大事であり、大きな闘いにしていきたい。裁判では、セブンイレブン本部のウソが露呈し、いいところまできている。裁判の決着も近い、引き続きの支援を願う」とセブンイレブン闘争を報告しました。
「階級的労働運動をよみがえらせ、闘う労働組合のネットワークを確立しよう」
関西労働組合交流センター代表・港合同執行委員の木下さんは「昌一金属支部に対する資本の転換は、改憲・戦争情勢の労働組合つぶしだ。しかし、一時金闘争は年をまたぐことを全組合員で確認し、明日、経営側を糾弾する行動を打つ。関西労組交流センターの中核を担う関西合同労働組合は、関生支部弾圧を柱としてこの一年間闘ってきた。
時代が大きく変わっている。日米の軍事共同演習の強化、台湾有事、中国侵略戦争など、目の前に戦争がきおり、これをどう止めるかを労働組合のテーマそして闘ってきた。12月の関生闘争における数々の勝利で大前進したのは、この社会を許さないという塊だ。来年は、労働組合の闘いが花開く年になるだろう。階級的労働運動をよみがえらせ、闘う労働組合のネットワークを確立しよう」とあいさつしました。
「3.6に大きな団結をつくるために闘う」
婦人民主クラブ・関西ブロックの代表者は「10.24セクハラ・パワハラ解雇をぶっとばせ集会は大成功した。これが全国に広がり、闘いが開始されている。戦争では、女性は生きづらく、戦後もコロナ禍で女性が苦しんでいる。女性の団結を深めて闘っていきたい。3.6に大きな団結をつくるために断固、闘う」と行動を提起しました。
「各地域の闘いでは、多くの勝利を勝ち取った」
奈良市従の代表者は「セクハラ・パワハラ闘争の支援に感謝する。教職員労働者・労働組合として、団結破壊攻撃を闘った。奈良市の清掃事業民営化を阻止するために団交で闘っている。吉谷さんの懲戒解雇は許せない。労働者を取り戻すために団結して闘う」とあいさつ。
ユニオン自立の代表者は「労組交流センターの仲間の支援により、舞鶴現地闘争を4回闘った。関西からの支援に応え、舞鶴の地に反原発・改憲・戦争を阻止する体制が確立した」と闘争報告。
大阪北部ユニオンの代表者は「コロナ禍のなかの改憲・戦争攻撃に、労働者の団結のすばらしさを学び、闘ってきた。2022年を決戦と位置づけて闘う。デリカ労働委員会闘争では、3年間の闘いで勝利和解を勝ち取ったのは団結を深めた闘いだ」と闘争勝利報告。
「7人の代議員の発言、活発な議論が展開された」
議案提起では、第1号議案「時代認識」を山口書記長が、第2号議案「総括」、第3号議案「方針」を黒瀬委員長が提起しました。
議案の質疑では、7人の代議員から発言があるなど活発な議論が展開されました。
「歴史的な大会方針の実践で勝利しよう」
すべての議案が満場一で採択。本定期大会で選出された役員が登壇して選任のあいさつに続いて、中川いく子さんから泉佐野市議選への決意が表明されました。
「泉佐野市議選・中川いく子さんの勝利目指して全力で闘う決議」「連帯労組関西生コン支部を支援しともに闘う決議」「星野文昭さん獄死真相追求・国賠闘争勝利!大阪正明さんは無実だ奪還しよう!」「立ち上がったコンビニオーナーと共にコンビニ闘争を全力で闘う決議」の諸決議を満場一致で採択。本定期大会参加者全員で「団結がんばろう」を唱和してお開きとなりました。
第25回という歴史的な定期大会では、執行部と代議員との討論が展開された有意義な大会となりました。本日の定期大会で確認した方針を具体的に実践して、多くの勝利を勝ち取りましょう。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目
労働運動を〈犯罪〉にする国「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。
目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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