京都府京田辺市「申入書（ビジネスと人権）」の回答書

京都府京田辺市「申入書（ビジネスと人権）」の回答書

関生支部が京田辺市に対して提出した「不当労働行為企業に対する京田辺市、地方行政の指導と措置について」と題した申入書の回答書（2月14日付）が提出されました。

「不当労働行為企業への対応について、京都府京田辺市の回答」

（1）京田辺市には、入札参加資格業者やすでに落札して工事を進めている元請け業者およびサプライヤーに対して国連人権理事会の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づく具体的な指導を求めます。京田辺市として、どのような機関で、どのように対処・善処するのかを回答してください。

「回答」
本市におきましては、貴支部からの申入書、および、令和5年4月3日付けでビジネスと人権に関する行動計画の実施に係わる関係府省庁施策推進・連絡会議決定により発出されております、「公共調達における人権配慮について」に基づき、「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」に基づく対処が必要であると認識しております。
これらを踏まえて、具体的な対応としまして、令和6年度以降の入札公告（入札説明書）および本市ＨＰにて当該通知および、ガイドラインを掲載し、入札する企業における人権尊重の確保に努めることとする旨を周知して参ります。
また、具体的事例が発生した際には、適切な対応を進めるとともに、本市が使用する契約書が準拠している、公共工事標準請負契約約款（令和4年9月2日改定）の第47条（発注者の催告による解除権）又は第48条（発注者の催告によらない解除権）等に該当する場合には、必要に応じて、契約解除等についても検討を行うものとします。
なお、人権問題に該当すると思われる具体的事由が発生した際には、上記に限らず、関係機関と連携を取りながら、適切に対応を進めて参ります。

（2）また、公共工事の品質確保の促進に関する法律、基本理念（3条8項）、発注者等の責務（第7条）について京田辺市として、どのような機関で、どのように対処・善処するのかを回答してください。

「回答」
本市においては、最新の積算基準および最新の単価を適用することで、適正な予定価格の算出を行っており、合わせて中央公共工事契約制度運用連絡協議会モデル（令和4年3月4日改正）に基づき、最低制限価格制度や低入札価格調査制度を活用することで、ダンピング対策を行っております。
また、本市では、社会保険等に未加入である建設業許可業者が一次下請けになることを全面的に禁止し、契約締結時に当該工事に係わる法定福利費を明示した請負代金内訳書の提出を求めることで、建設産業の持続的な発展に必要な人材確保に努めております。
なお、本市では、公共工事における前払金制度を導入しており、公共工事に従事する者の材料費、労務費、労働者災害補償保険および保証料金等として支払う場合、請負代金の10分の4以内の金額を工事が完了する前に発注者へ請求することが可能となっております。適正な工期の確保についても、京都府土木工事標準積算参考資料を活用しております。
これらのことに合わせて、公共工事の契約後においても、工事請負契約における設計変更ガイドライン（案）（京都府）（平成29年9月）を準用しており、必要に応じて、適正に設計変更を行っており、また、急激な価格高騰が発生した際にも、インフレスライドや単品スライドなどの運用を行い、適正に設計変更を行っております。
以上により、現在、本市では公共工事の品質確保の促進に関する法律、基本理念（第3条第8項）および発注者の責務（第7条）について、遵守できているものと考えておりますが、引き続き、公共工事の品質確保の促進に努めて参ります。