「私的判決論-人々の権利の実現を目指して」(中島光孝著)出版お祝い会
「私的判決論-人々の権利の実現を目指して」出版お祝い会(主催、反天皇制市民1700ットワーク)が9月23日、PLP会館で開催されました。お祝い会の会場には、多くの市民、労働者、弁護士が集まりました。
「社会権の問題は難しいが自分の考えを記した」
山内さんの司会でお祝い会は始まりました。「私的判決論-人々の権利の実現を目指して」の著者、中島光孝弁護士が挨拶。中島弁護士は、冒頭、本書の出版に向けての経緯を述べました。そして、非正規格差、労働組合弾圧、政教分離訴訟など本書で執筆されている体験や思いを話しました。最後に、中島弁護士は「社会権の問題は難しいが、労働運動、市民運動の判決に関わった人たちと、自分の考えを記した。本書の反応はよくて多くの激励をいただいた」と謝意を表しました。
「中島弁護士の筆はすばらしい」
出版社の白澤社・吉田朋子社長は、中島弁護士著書の「還我祖霊」を最初に出版したことを話したあと、本書は短くすることをお願いしたこと、何が問題だったのか、中島弁護士の体験と法的な流れをどうするかについてコラムにしたことが読みやすくなったと出版に際しての苦労話を述べました。そして、吉田社長は「中島弁護士の筆はすばらしい」と称えました。
「参加者から本書の感想などの発言が」
森博行弁護士から、中島弁護士は大阪労働者弁護団の代表幹事を務めたことなどの発言のあと乾杯を発しました。参加者の食事と歓談のなか、関生支部、郵政ユニオン、中国強制連行花岡裁判、浦功弁護士、ひょうごユニオン、久堀文弁護士、中島弁護士(京都)、靖国訴訟団、社民党、冠木克彦弁護士、重村達郎弁護士、大橋さゆり弁護士、吉田弁護士、大山弘通弁護士、加島弁護士から本書の感想や中島弁護士と携わった事件などの発言がありました。
「和やかな雰囲気のお祝い会」
会場では、政教分離訴訟のメンバーによる歌と演奏がありました。中島弁護士のご家族も参加するなど和やかな雰囲気でした。
中島弁護士は、北海道の拠点を移しましたが、まだまだ、関西からは離れられないのではないでしょうか?
「中島光孝さん、大椿ゆうこさんのリアル&リモートイベント」
「私的判決論-人々の権利の実現を目指して」と「愛と連帯-非正規労働者国会へ」(大椿ゆうこ著)の発刊記念イベント『働くあなたが、大切にされるために』(主催、隆祥館書店)が10月18日の14時30分から隆祥館書店(大阪市中央区安堂寺町1-3-4)で開催されることが、白澤社の坂本さんからは発信されました。
弱者のために活動する中島光孝弁護士と大椿ゆうこさんのお話しを聞きに行きましょう。
(要予約・事前購入制とさせていただきます。申込み順)
会場:リアル(限定50名) &リモート(定員100人)トークイベント隆祥館書店多目的ホ-ルからリモ-トで配信

中島光孝/著
出版社名 白澤社
ページ数 334p
発売日 2025年06月
販売価格 : 3,400円 (税込:3,740円)
目次
第一部 弁論が開かれた最高裁判決(ハマキョウレックス事件、日本郵便〔西日本〕事件―「非正規格差」をどう是正するか
空知太神社事件最高裁判決―政教分離原則違反はだれがどのような基準で判断すべきか
水俣病訴訟―公害企業救済か被害者救済か)
第二部 「戦争」にまつわる判決(大阪・花岡中国人強制連行国賠請求訴訟―国家の「強制」による「加害」を国家はいかに償うべきか
台湾靖国訴訟・小泉靖国訴訟―台湾原住民族はなぜ「靖国合祀」を拒否するか
「アベ的なるもの」との三〇年―フィリピン元「従軍慰安婦」補償請求訴訟/「君が代」斉唱拒否訴訟/安倍国葬違法支出公費返還請求住民訴訟)
第三部 労働組合をめぐる判決(三菱重工長崎造船所〔労働時間〕事件―「労働と労働組合活動」を考える
住友ゴム工業事件・近鉄高架下文具店長事件―「職場の労働組合活動」を考える
関西生コン支部刑事弾圧事件―「労働基本権保障」の意味を考える)
真相はこれだ!関生事件 無罪判決!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20250411【デモクラシータイムス】
ご存じですか、「関西生コン」事件。3月には、組合の委員長に対して懲役10年の求刑がされていた事件で京都地裁で完全無罪判決が出ました。無罪判決を獲得した湯川委員長と弁護人をお呼びして、竹信三恵子が事件の真相と2018年からの一連の組合弾圧事件の背景を深堀します。 今でも、「関西生コン事件」は、先鋭な、あるいは乱暴な労働組合が強面の不法な交渉をして逮捕された事件、と思っておられる方も多いようです。しかしそうではありません。企業横断的な「産別組合」が憲法上の労働基本権を行使しただけで、正当な交渉や職場環境の改善運動だったから、強要や恐喝など刑事事件には当たらないものでした。裁判所の判断もこの点を明確にしています。では、なぜ暴力的組合の非行であるかのように喧伝され、関西全域の警察と検察が組織的に刑事事件化することになったのか、その大きな背景にも興味は尽きません。 tansaのサイトに組合員お一人お一人のインタビューも連載されています。ぜひ、どんな顔をもった、どんな人生を歩んできた人たちが、濡れ衣を着せられ逮捕勾留されて裁判の法廷に引き出されたのかも知っていただきたいと思います。
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増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国
勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合潰しが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
はじめに――増補にあたって
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
補章 反攻の始まり
増補版おわりに

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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ー 公判予定 ー
10月31日 国賠裁判 東京地裁(判決) | 15:00~ |
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11月18日 大津第2次事件 大阪高裁(判決) | 14:30~ |