「威力業務妨害事件、大阪地裁」

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が10月4日、大阪地裁で開かれました。本日の公判は証人尋問です。

傍聴した印象

この日の証人は、大阪広域協組の副理事長であるG。Gは、検事の主尋問に対して、丁寧な受け答えをしていたが、弁護人の反対尋問に対しては反抗的な態度を取っていた。また、都合が悪い質問には、「知らない」「わかりません」「興味が無い」などと証言し続けた場面があった。弁護人が証人の役職「戦略本部長」をどのような役職か尋ねると、「辞書で調べ」と感情的に答えた。

まとめ、里見弁護士

Gは、「大同団結では自分が大阪広域協組の中心としてM氏という人(P生コンの実質のオーナー)が途中までしていたが、「大阪はもうダメだよ」と言って自分にバトンを渡した。そのため、あとは自分がまとめたのだ」という自分の手柄だということを言いたかったのだろう。
10億だとか100円基金などについて「100円基金を払うことについても労働組合との約束事(出荷妨害をしないとか)があったのに守らないから支払いを止めた。止めたことが2017年12月12日からのストライキの理由である。(100円基金を)止めたことに対する報復としてやったのだ」などのようなことを証言したかったのであろう。
また、「セメント・生コンの輸送運賃の値上げというのは、あとで言い出したこと」というようなことも言っていた。ストライキは運賃の値上げが主たる目的ではなく、100円基金を止めたことがストライキの目的だが、後付けみたいに輸送運賃の問題を出してきたというようなことをかなり強引に言おうとしていた。
傍聴していた人はわかると思うが、そんなこと聞いてないというようなことをいろいろ話し、なかなか議論がかみ合わないことが続いた。結局自分の都合が悪いことになると、「あまり関心がなかったから覚えていない」などと言って逃げる。
Gの証言で何が証明できたのかと考えると、検事の方が描いていたストーリーの半分も思いどおりには話さなかったのではないかということ。
本日の証言で、まるで大阪広域協組も輸送運賃の値上げについて前向きに取り組んでいたかのような表現をしていたが、結局のところは具体的に取り組めていなく、そのなかでも生コンの輸送運賃だけと考えていた。バラセメントの輸送運賃の値上げについては考慮の対象外だということを明確に言っていた。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ 
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ハーバービジネスオンライン
関西生コン弾圧はなぜ起きたのか?希薄化する働く人の権利意識
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関西生コン弾圧はなぜ起きたのか?希薄化する働く人の権利意識
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