湖東協恐喝未遂事件公判

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が12月19日、大津地裁で開かれました。この公判は証人尋問でした。

何を証言したかったのか?

今回の証人は、元組合員で自身も事件に関わったとされたKM。主尋問ではコンプライアンス啓蒙活動の中身、指示系統についてや会議の内容などを証言した。証人に指示をしているのはほとんど元組合員のKS。主尋問は予定より大幅に短かった。
反対尋問では、忘れている部分が多数あったが、コンプライアンスの正当性を明らかにするような尋問が多かった。組合で作成したビラについては、「そのビラもウソは書いていない」と証言。
S建設現場において道路使用許可が守られていなかったことを「道路使用許可は守らないといけませんよね?」と問いかけた弁護人に対して、証人が「場所による」と答えた。それを聞いた裁判官から最後に、「道路使用許可を守らないといけないことに場所によると答えましたが、道路使用許可を守らないといけませんよね?」と念押しで確認されていた。全体を通しても何を証言したかったのかわからないと傍聴人は口々に言っていた。

まとめ、太田弁護士

今日は元々ずっと頑張っていた人があんなことを言うので、どうしようもないが、ただ、「私はこうやっていました」「他の人かどうしていたのかわからない」と個人的な感想しか証言していない。
彼の話は、❶(ゼネコンに対して)協同組合未加盟社(アウト)から買っている生コンを協同組合加盟社(イン)に契約を変えさせる❷協同組合未加盟社(アウト業者)を協同組合に入れる。この2つの話が出てきている。この事件は、契約を変えさせる話なので恐喝と言われている。これを協同組合加盟させる活動なら恐喝にはならない。そもそも恐喝事件は脅迫のようなことをしないと恐喝になり得ない。今回は生コン企業のK氏がF商事に行った時に「大変なことになりますよ」と言ったことが脅迫的な恐喝の言葉となっているが、彼に聞くと(K氏がどんなことを言ったのか)みんな知らない。その人が何言っていたかも知らなかったら、恐喝かどうか分からない。現場のコンプライアンス啓蒙活動自体が、威力にすら当たらなければ、相手に対する威圧的なことにならないわけである。恐喝よりも威力業務妨害の方が程度が低くて、威力業務妨害にすらならないとなると脅迫になりようがないし、威力にもならない。そうなると全部無罪である。
今日不思議だったのは、今井裁判官が最後に「危険でなかったら(道路使用許可を)守らなくていいのですか?」「守らないといけないのは守らないといけないでしょ?」と証人を詰めた。まさにコンプライアンスそのもの。コンプライアンスとは法令を守らせて最終的に危険をなくすということ。裁判官の見方が少し変わったということを感じた。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ 
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連帯ユニオン、小谷野 毅、葛西 映子、安田 浩一、里見 和夫、永嶋 靖久(著)
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