関生支部への弾圧 不当労働行為を許さない4.9堺市包囲行動
「関生支部への権力弾圧粉砕!臨海生コン・臨海運輸は組合つぶしをやめろ!堺市は不当労働行為企業を放置するな!」を掲げた第2弾の「堺市役所包囲行動」が4月9日、関生支部と関西労組交流センターの主催で開催され、60人を超える闘う仲間が結集しました。
「堺市庁舎前の宣伝活動」
集会に先立ち、午後5時から堺市役所庁舎前で、宣伝活動を展開。関西合同労組の中川さん、関生支部の武谷さん、労組交流センターの冨山さんが、「関生支部への権力弾圧弾劾、臨海生コン・臨海運輸の不当労働行為糾弾、不当労働行為企業を放置している堺市糾弾」などをマイクで訴え、堺市の職員や周辺を通行する市民にアピールしました。用意していたビラ200枚は1時間足らずで完配しました。
「第2弾の行動を共に闘おう」
宣伝活動を終えて、瓦町公園に移動して集会が開催されました。関西合同労組の中川さんは開会のあいさつで「本日の行動は、関生支部と労組交流センターの共催で、近畿地区トラック支部、関西ゼネラル支部の仲間も結集している。関生支部への不当な権力弾圧を粉砕し、臨海生コン・臨海運輸の労組つぶしを許さず、堺市の不当労働行為企業を放置している姿勢をただす第2弾の行動を共に闘おう」と行動提起しました。
「敵に屈することなく関生型労働運動の発展に全力を尽くす」
続いて、関西生コン支部の武谷書記次長から闘争報告。武谷書記次長は、この間の関生支部弾圧への支援にお礼を述べたあと、昨年の武委員長、湯川副委員長の奪還や労働委員会の勝利命令、奈良の解雇撤回・現職復帰、白バス事件の高裁逆転勝利判決、3月30日のナニワ生コン行動の成功などを報告しました。大阪地裁や京都地裁の反動判決には、高裁で無罪を勝ち取るために全力をつくす決意を表明し、引き続きの支援を訴えました。
最後に、武谷書記次長は、3月30日の武委員長への懲役8年という検察の求刑に強く抗議したあと、本集会に寄せられた武委員長からのメッセージを紹介。「敵の攻撃が、関生の歴史と今日を抹殺することを許さない。私は歴史的な闘いを展開していることを喜び、誇りとしており、敵に屈することはないことを明らかにする。今後も関生型労働運動の発展に向け全力を尽くしつつ、7月13日の判決に向け、無罪獲得を目指し、全国の仲間と共に全力を尽くす決意だ」(抜粋)との武委員長の決意が表明されました。
「労組破壊攻撃を粉砕するために関生支部と共に現場で闘い、団結を守り抜こう」
関西労組交流センター共同代表の木下さんの基調報告。木下さんは「堺市第2弾の行動に多くの仲間の結集に感謝する。3月30日の武委員長への懲役8年の求刑は、労働組合を無くそうとする資本・権力の意思が明確に表れている。不当労働行為企業を放置している堺市の姿勢をただし、コロナを利用して、民営化や医療破壊など労働者に犠牲を押しつけている維新政治を終わらせよう。改憲・戦争を阻止し、労組破壊の攻撃を粉砕するために関生支部と共に現場で闘い、団結を守り抜こう」と提起しました。
「関生支部の運動を資本と権力は恐れている」
連帯のあいさつでは、連帯ユニオン近畿トラック支部の和田書記長から、「当たり前の組合活動が弾圧され、有罪判決が出されるということに憤りを感じている。賃上げや労働条件改善の要求をあげるなど、当たり前の労働組合活動を原則でおこなうことが関生支部の支援となる。不当な関生弾圧の実態、本質や背景など広く発信していくことが勝利につながる。近畿地区トラック支部は、関生支部弾圧粉砕に向けて全力で闘う」。
関西ゼネラル支部の色見委員長からは、「関生支部は幾度となく弾圧を受け、その都度はね返している。3月15日の不当判決に怯むことなく、闘う決意を表明している。武委員長への懲役8年の求刑に対して、裁判所がきちんと審理すれば無罪になる。関生支部の運動を資本と権力は恐れている。私たちは負けない。負けるわけにはいかない。今後とも支援をお願いする」と決意を表明した。
「労働組合つぶしの弾圧を団結して粉砕しよう」
改憲・戦争阻止!大行進の赤田さんが集会のまとめをおこないました。赤田さんは「新たな陣形で闘いが始まったことに感動している。攻撃は激しいが、粘り強い闘いが団結を守っている。大阪市は、2度の大阪都構想を否決されたのに、民営化などの団結破壊を続けている。教員のステップアップ研修制度は、病気に追い込み退職させることを狙う『官製追い出し部屋』であり、必ず撤廃させる。コロナ禍を利用した労働者への犠牲転嫁攻撃をはね返し、労働組合つぶしの弾圧を労働者の団結で粉砕しよう」と提起しました。
「堺市合同庁舎を一周するデモ行進」
集会後のデモ行進は、瓦町公園を出発し、かに道楽の前を通り、堺市合同庁舎を一周しました。総合福祉会館から出てきた職員や、大阪地裁堺支部から帰宅する職員が立ち止まりデモを眺めていました。堺市役所・堺区役所の庁舎の窓からは、デモを覗いている職員が多数いました。
連帯ユニオン近畿地区トラック支部、関西ゼネラル支部、関西労組交流センターに結集する仲間の旗や幟がはためき、軽快なリズムの太鼓、「関生弾圧粉砕!」「堺市は違法企業を放置するな!」「臨海生コン・臨海運輸の不当労働行為弾劾!」などのシュプレヒコールで、合同庁舎や堺東駅周辺の市民や道行く人たちに、多いにアピールできたデモ行進となりました。
最終地点のハローワーク前で、関西合同労組・黒瀬委員長のかけ声で「団結がんばろう!」を参加者全員で唱和して本日の行動はお開きとなりました。
コロナ感染拡大防止のため、4・25自動車パレードは中止します。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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挑戦を受ける労働基本権保障――一審判決(大阪・京都)にみる産業別労働運動の無知・無理解 (検証・関西生コン事件1)(日本語) 単行本 – 2021/4/20
業者団体と警察・検察が一体となった組合弾圧=「関西生コン事件」がはじまって4年。
労働法研究者、自治体議員、弁護士の抗議声明が出され、労働委員会があいついで組合勝利の救済命令を下す一方、裁判所は産業別労働組合への無知・無理解から不当判決を出している。
あらためて「関西生コン事件」の本質、不当判決の問題点を明らかにする!
連帯ユニオン(著)、小谷野 毅(著)、熊沢 誠(著)、& 2 その他
発行・旬報社、定価800円+税
「関西生コン事件」がはじまってから4年目となります。
関生支部(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部)を標的として、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域協組)が日々雇用組合員の就労拒否(400人以上)、正社員組合員の解雇、業界あげての団交拒否を開始したのが2018年1月。このあからさまな不当労働行為の尻馬に乗って、滋賀県警が半年後の2017年7~8月にかけて組合員と生コン業者ら10人を恐喝未遂容疑で逮捕しました。その後、大阪、京都、和歌山の三府県警が、2019年11月にかけて、じつに11の刑事事件を仕立てあげ、のべ89人もの組合員と事業者を逮捕。数え上げるとじつに計18回も逮捕劇がくりかえされ、のべ71人が起訴される事態に発展しました。いずれも、ストライキやビラまき、建設現場の法令違反を調査、申告するなどして公正な取引環境を実現するためのコンプライアンス活動、破産・倒産に対して雇用確保を求める工場占拠闘争など、あたりまえの労働組合活動が、恐喝未遂、恐喝、強要未遂、威力業務妨害といった刑事事件とされたものです。
業者団体と警察・検察が表裏一体となった組合弾圧、それが「関西生コン事件」です。
これに対し、歴代の労働法学会代表理事経験者を多数ふくむ78人の労働法学者が2019年12月、憲法28条の労働基本権保障や労働組合法の刑事免責を蹂躙する警察・検察、そしてそれを追認する裁判所を批判して「組合活動に対する信じがたい刑事弾圧を見過ごすことはできない」とする声明を公表しました。全国各地の120人超の自治体議員の抗議声明、弁護士130人の抗議声明なども出されます。また、自治労、日教組などの労働組合や市民団体がつくる平和フォーラムが母体となって「関西生コンを支援する会」が結成されたのをはじめ、各地で支援組織が2019~20年にかけてあいつぎ結成されます。「関西生コン事件」は関生支部だけの問題ではない、労働組合の権利そのものを脅かす事態だという認識が広がっています。
さらに、冒頭に述べた一連の解雇、就労拒否、団交拒否に対抗すべく関生支部が申し立てた20件近い不当労働行為事件において、大阪府労働委員会が2019年秋以降、あいつぎ組合勝利の救済命令を下しています。その数は命令・決定12件のうち10件(2021年4月現在。大半が中央労働委員会に再審査事件として係属)。団結権侵害を主導した大阪広域協組の責任が明確になってきました。
一方、11件の刑事事件はその後、各事件の分離、併合の結果、大阪、京都、和歌山、大津の四地裁において8つの裁判に整理され、審理がすすめられ、現在までに、大阪ストライキ二次事件(2020年10月)、加茂生コン第一事件(同年12月)、大阪ストライキ一次事件(2021年3月)の3つの一審判決が出されています。
これら判決は、労働委員会事件で出された勝利命令とは対照的に、いずれも労働組合運動に対する浅薄な理解と認識をもとに、大阪広域協組の約束違反や企業の不当労働行為を免罪する一方で、産業別労働組合としての関生支部の正当な活動を敵視するものとなっています。
そこで、この機会に、あらためて「関西生コン事件」とはなにか、また、これら不当判決の問題点はなにかを、労働組合運動にたずさわる活動家のみなさまをはじめ、弁護士、研究者、ジャーナリストのみなさまに一緒に考えていただくために、裁判や労働委員会に提出された研究者の鑑定意見書などを収録した『検証・「関西生コン事件」』を随時発刊することにしました。
控訴審において無罪判決を勝ち取るために努力するのはもちろんのことですが、不当判決を反面教師として、先達が築いてきた労働運動の諸権利を学び直し、新たな運動を創造していくことが私たちに求められていると考えます。本書がその手がかりとして活用されることを願ってやみません。
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641日勾留された武委員長が語る
「関西生コン事件」で逮捕された武建一委員長は今年5月29日、641日ぶりに保釈された。その1ヵ月後に収録されたロングインタビューをまとめた本が昨年12月10日発刊された。
・一連の事件は、なぜ起きたのか?
・関生支部とはどのような労働組合なのか?
・武建一という人物はいったい何者なのか?
そんな疑問に事実をもって答える1冊。ぜひ、お読みください。『武建一が語る 大資本はなぜ私たちを恐れるのか』
発行・旬報社、四六判218ページ、定価1500円+税
*全日建(全日本建設運輸連帯労働組合)にお申し込みいただければ頒価1500円(送料込み)でお届けします。多部数の場合はお問い合わせください。
お問い合わせ03-5820-0868
【目 次】
第1章 刑事弾圧
641日にもおよんだ勾留生活/なぜ私は逮捕されたのか/協同組合の変質/労組破壊に参加したレイシスト
第2章 「タコ部屋」の過酷労働
私の生い立ち/「練り屋」と呼ばれて/労働運動に目覚める/関生支部の誕生/初めての解雇
第3章 闘いの軌跡
万博不況とオイルショック/ヤクザと生コン/経済界が恐れる産業別労働運動
第4章 大同団結
安値乱売で「がけっぷち」/大阪広域協組の誕生/シャブコン/2005年の弾圧事件/ゼネスト決行/目指すべき場所
解題・安田浩一(ジャーナリスト)
皆様には御元気で御活躍のことと存じます。
この間、全国の多くの皆様より私たち関生支部に対する国家権力と大阪広域生コンクリート協同組合、差別排外主義者集団が一体となった攻撃をはね返す闘いに、多大な御支援をいただきまして誠にありがとうございます。
このたび、著書『大資本はなぜ私たちを恐れるのか』を昨年12月10日に発行する運びとなりました。
今日まで、私は、会社の雇ったヤクザに5回以上殺されかけたり、刑事事件をでっち上げられ前科5犯にさせられています。
1980年代には日経連の大槻文平会長(当時)から「関生型運動は資本主義の根幹に触れる」と言われ、国家権力とマスコミからは「生コンのドン」「金を企業からむしり取る」などとして「反社会的勢力」とレッテルを貼られています。
それはなぜか。歴史と今日を振り返り、事実を元に書かせていただいています。
是非、一読下さい。
心より愛をこめて
武 建一
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