吉田生コン解雇撤回闘争、「地位確認訴訟・結審」奈良地裁

連帯ユニオン関西地区生コン支部、奈良ブロック・京津ブロック・滋賀ブロックは7月7日、吉田生コン解雇撤回闘争の情宣活動を奈良地裁前で展開。その後、吉田生コン組合員の地位確認訴訟に挑みました。

「裁判所には、公正な判断を!」

吉田生コン組合員の地位確認訴訟公判の前段に、奈良地裁前で関生支部、奈良・京津・滋賀の3ブロック合同の情宣活動を展開。支援者を含めた12名が結集しました。
安井執行委員の行動開始宣言で情宣活動がスタート。安井執行委員は、吉田生コン社が強行した組合員の懲戒解雇の経緯と不当性などを、奈良地裁前を行き交う市民や職員に訴えました。
西田執行委員がリードするシュプレヒコールに続いて、萱原執行委員がマイクを握り、吉田生コン社の労働組合つぶしの不当解雇を糾弾し、解雇無効を訴えました。
平田執行委員は、ウクライナ戦争により、資本家は利益を得るが、物価高騰で労働者・市民は生活が困窮している情勢を話し、「労働組合つぶしは戦争への道だ」と述べ、奈良地裁に向かって「公正な判断を求める」と訴えました。

「沖縄から修学旅行に来ていた学生から激励と差し入れがあった」

関西地区生コン支部・機関紙部が作成した「吉田生コン闘争ニュース」は、奈良地裁前を行き交う職員や市民らが快く受け取ってくれました。
執行委員らの訴えを聴いていた職員や市民が、わざわざビラを受け取りにくる姿が見られました。
修学旅行に来ていた沖縄の高校生のグループがビラを受け取り「おじさんたち、暑いのに大変ですね。頑張って下さいね」と言って、私たちの人数分の「塩あめ」を差し入れしてくれたのが印象的でした。反戦・反基地闘争や差別・分断と闘う沖縄の地域性なのでしょうか、高校生からの差し入れに、私たち宣伝隊は勇気と元気をもらいました。
また、東京から修学旅行に来ていた高校生のグループもビラを受け取り、笑顔の激励をもらいました。
情宣活動の最後に、平田執行委員のリードで、シュプレヒコールを全員でコールして情宣活動を終えました。

「判決は、10月27日」

吉田生コン地位確認訴訟は、10時から開廷。傍聴席は支援者で埋め尽くされ、法廷に入れず外にもあふれる状態でした。裁判官が「弁論終結、結審する」と宣言。そして、「判決は、10月27日13時10分」と確認して閉廷しました。

「どんなことがあっても、職場に戻る」

裁判後の総括集会では、組合側弁護人の久堀弁護士が「裁判所からの和解提案については、『組合は現職復帰が前提』、『会社側は、金銭解決のみ』と主張が分かれ決裂した」と報告がありました。そして、久堀弁護士は「この解雇事件は、2回の解雇があり、1回目の解雇の有無、2回目の解雇の有無があることで判決に時間がかかっていると思う。解雇撤回、原職復帰に向けて全力をつくした。勝利判決を勝ち取ろう」と話しました。
当事者の吉田生コン分会組合員は、駆けつけてくれた支援者にお礼を述べたあと「原職復帰した上で、職場で闘う。会社は、職場に戻さない方針だろうが、どんなことがあっても、職場に戻る。引き続きの支援を願う」と勝利するまで闘う決意を表明しました。

「すべての争議勝利をめざして闘う!」

関生を支援する奈良の会の代表者から、「関生支部・吉田生コン闘争に連帯して共に闘う」決意が表明され、総括集会はお開き。
厳しい暑さのなか、傍聴支援に駆けつけてくれた、関生を支援する奈良の会のみなさん、関西労組交流センターの仲間のみなさんをはじめ、多くの闘う仲間のみなさん本当にありがとうございました。
関西地区生コン支部は、吉田生コン解雇撤回闘争に勝利し、大阪広域生コンクリート協同組合の組合つぶし、それに便乗した警察・検察の権力弾圧を跳ね返し、すべての争議勝利をめざして闘います。引き続きのご支援をお願いします。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
デモクラシータイムス 〈 2022.01.11 〉
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目 労働運動を〈犯罪〉にする国
「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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関西生コン事件ニュース No.77  ココをクリック   
関西生コン事件ニュース No.76  ココをクリック    
2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。

 

目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ

(「BOOK」データベースより)

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