静かなる足音健軍に響くミサイルの轍と平和の定義
私たちの日常のすぐ裏側で、世界の景色が一変しようとしています。アメリカとイスラエルによるイラクへの攻撃という中東の激震は、遠い異国の出来事として処理するにはあまりに重く、日本という国が置かれた危うい立ち位置を冷酷に突きつけています。この国際情勢の緊迫と呼応するかのように、九州・熊本の地に運び込まれたのは、防衛の名を借りた「戦争の準備」とも取れる長距離ミサイルでした。
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日常を脅かすミサイル搬入の衝撃
2026年3月9日未明、陸上自衛隊・健軍駐屯地。深夜の静寂を切り裂き、射程約1000kmにおよぶ「12式地対艦誘導弾能力向上型」が搬入されました。政府はこの配備を、力による現状変更を許さないための「抑止力による平和」を構築する不可欠なステップだと強弁しています。しかし、市民への説明もなく、自治体への連絡すら事後に行うという不透明な手法のどこに、私たちの信じる「平和」があるのでしょうか。
市街地のど真ん中に持ち込まれた攻撃の矛
特に看過できないのは、健軍駐屯地が抱える立地上の特殊性と、その先にある「戦略的な意味」です。広大な原野とは対照的に、ここは多くの住宅、学校、病院に囲まれた「市街地のど真ん中」に位置しています。そのような場所へ、他国への攻撃力を有する最新鋭兵器を運び込む。政府はこれこそが「敵に攻撃を思いとどまらせる抑止力による平和の要だ」と言い張りますが、住民にとっては、自らの生活圏が優先的な攻撃目標(ターゲット)へと変貌する恐怖でしかありません。
さらに重要な点は、この配備が熊本という一点に留まるものではないということです。現在、日本政府は南西諸島を「防衛の最前線」と位置づけ、ミサイル部隊の展開を加速させています。今回の健軍への配備は、まさにその南西諸島全域へと連鎖的に広がるミサイル網の「中枢」として機能させるための布石に他なりません。つまり、熊本で既成事実化されたこの手法は、今後、島々の平穏な暮らしを直接的な戦火の最前線へと変貌させていく、極めて危険なモデルケースなのです。
政府は「守るための盾」と言いながら、持ち込まれたのは「射抜くための矛」です。この倒錯した論理は、住民の平穏な暮らしを人質に取り、軍事的な優位性のみを追求する独りよがりな安全保障観を露呈させています。真に国民の命を守るための配備であるならば、なぜ正面からリスクを明かし、対話を重ねることができないのでしょうか。深夜の闇に紛れた搬入強行は、この配備が市民の同意を得がたいものであるという、政府自身の後ろめたさの表れではないかと疑わざるを得ません。
実際、駐屯地周辺の商店街で実施されたアンケートでは、回答者の半数以上が配備に反対の意を示しており、「自らの生活圏が攻撃の標的となる恐怖」を訴える切実な声が噴出しています。住民の平穏な暮らしに対する配慮を欠き、説明責任を放棄して既成事実化を急ぐその姿勢は、民主主義国家の運営として到底容認できるものではありません。
熊本から南西諸島へ繋がる危うい防衛線
さらに重要な点は、この配備が熊本という一点に留まるものではないということです。現在、日本政府は南西諸島を「防衛の最前線」と位置づけ、ミサイル部隊の展開を加速させています。今回の配備は、南西諸島を「防衛の最前線」とするミサイル網の中枢としての布石です。政府が謳う「抑止力による平和」という言葉の裏側で、熊本から島々へと連鎖する「戦火の導火線」が着々と敷設されています。
今回の事態で露呈したのは、国による「地方自治の軽視」です。熊本県の知事や熊本市長でさえ事前連絡を受けられなかった事実は、対話を拒絶した強権的な姿勢そのものです。歴史を振り返れば、戦争への道は常に「やむを得ない事情」と「情報の不透明さ」から始まります。こうした攻撃的な兵器を市街地や島々の至近距離に置くことこそが、相手を刺激し、この地を優先的な攻撃目標へと変えてしまう「呼び水」になるリスクを、私たちはもっと深刻に考えるべきです。
平和の定義を市民の手に取り戻すとき
不安の正体は、ミサイルそのものだけではありません。それ以上に恐ろしいのは、私たちの命や未来に関する決定が、頭越しに既成事実化していくプロセスです。健軍の路上を運ばれたミサイルの轍(わだち)は、私たちの意思が不在のまま進む、この国の「戦時化」への足跡に他なりません。
本当の「安全」とは、巨大な破壊力を誇示することによって得られるものなのか。熊本に配備されたミサイルは、私たちに沈黙を強いています。しかし、この不安を「仕方がない」という言葉で飲み込んでしまえば、その先にあるのは引き返すことのできない道かもしれません。今、この瞬間の現実を直視し、声を上げること。それは、平和を願う者としての権利であり、未来の世代に対する最低限の責任です。熊本が、そして南西諸島が、二度と「戦場」への入り口にならないために、今こそ議論の場を市民の手に取り戻すべき時なのです。
長射程ミサイルめぐり1200人が抗議行動 熊本の健軍駐屯地に配備計画 ココをクリック
真相はこれだ!関生事件 無罪判決!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20250411【デモクラシータイムス】
ご存じですか、「関西生コン」事件。3月には、組合の委員長に対して懲役10年の求刑がされていた事件で京都地裁で完全無罪判決が出ました。無罪判決を獲得した湯川委員長と弁護人をお呼びして、竹信三恵子が事件の真相と2018年からの一連の組合弾圧事件の背景を深堀します。 今でも、「関西生コン事件」は、先鋭な、あるいは乱暴な労働組合が強面の不法な交渉をして逮捕された事件、と思っておられる方も多いようです。しかしそうではありません。企業横断的な「産別組合」が憲法上の労働基本権を行使しただけで、正当な交渉や職場環境の改善運動だったから、強要や恐喝など刑事事件には当たらないものでした。裁判所の判断もこの点を明確にしています。では、なぜ暴力的組合の非行であるかのように喧伝され、関西全域の警察と検察が組織的に刑事事件化することになったのか、その大きな背景にも興味は尽きません。 tansaのサイトに組合員お一人お一人のインタビューも連載されています。ぜひ、どんな顔をもった、どんな人生を歩んできた人たちが、濡れ衣を着せられ逮捕勾留されて裁判の法廷に引き出されたのかも知っていただきたいと思います。
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増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国
勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合潰しが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
はじめに――増補にあたって
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
補章 反攻の始まり
増補版おわりに
映画 ここから 「関西生コン事件」と私たちこの映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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