「滋賀・コンプライアンス事件」公判・大津地裁前抗議行動

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判が10月24日、大津地裁で開かれました。公判前に、40人の仲間が結集し、JR大津駅ので情宣活動と大津地裁前で抗議行動を展開しました。

「正当な労働組合活動を犯罪にするな!」

JR大津駅前の歩行者広場では、関生支部・平田執行委員がマイクを握り、近畿2府2県の警察・検察の関生支部に対する権力弾圧の経過と裁判闘争を報告。そして「憲法や労組法で保障さている、正当な組合活動を犯罪にすることは許されない!」などと、JR大津駅前を行き交う会社員や市民らに訴えました。
組合旗や幟がはためく歩行者広場では、支援者と関生支部組合員がビラを配布。多くの会社員や市民らが快くビラを受け取ってくれました。

「検察のストーリーを粉砕する!」

続いて、大津地裁前に移動し、裁判所に対して抗議行動を展開しました。関生支部・萱原執行委員は、結集した仲間に日頃の関生支部弾圧への支援にお礼を述べたあと、「50回を超える裁判も本日の最終弁論で区切りがつく。生コン業界をまともにするために運動してきたのがコンプライアンス活動だ。検察のストーリーを粉砕して、無罪判決を勝ち取る」と決意を表明しました。
続いて、支援者からのアピール。反弾圧京滋実行委員会の服部さんは「今日の結審に多くの仲間が参加したことに感謝する。裁判官は判決を考えているだろうが、コンプライアンス活動がどうして犯罪になるのか?おかしいという感覚を持って判決を出すべきだ。あたりまえの組合活動を犯罪にしない裁判所を強く求める」と発言しました。
全港湾大阪支部・小林委員長は「産別労組の仲間が不当に逮捕され、裁判が続いている。関生支部のコンプライアンス活動は、阪神淡路大震災のコンクリート建造物の倒壊・崩壊を教訓にし、生コンの品質を確保するための活動だ。裁判所は本来の在り方を真摯に受けとめるべきだ。裁判官には、まっとうな判断を求める」と裁判所に訴えました。
東海の会の代表者は「昨日、東海の会では映画『ここから』の上映会を開催した。この映画を観て、気づくことが多々あった。検察OBの働きかけや圧力をはね返そう!」と発言しました。
しが勝手連の稲村さんは、公正な審理を裁判所に求めたあと「足かけ5年のコンプライアンス事件とされている大津1次事件は本日、結審する。9月13日の検察官による論告求刑では、訳の分からない論告を長時間にわたり述べたことから、その後に予定していた集会デモが妨害された。本日はリベンジであり、最終弁論を午前10時から午後17時まで行い反撃する。労働組合弾圧をおこなう滋賀県警、大津地検、そしてそれを容認する裁判所を厳しく弾劾する」と警察・検察・裁判所の労働組合弾圧を弾劾しました。

「かんなま勝手連結成時からのリーダーだった田中さんの闘いを讃える」

また、稲村さんは「共同代表の田中さんが8月10日にお亡くなりになった。4年前のニュース女子に、関生に誹謗中傷が放送されたことから、かんなま勝手連滋賀を結成したときのリーダーだった。びわこ放送に放送中止の申し入れを行ったが、すぐに中止とはならなかったが、現在は放送が中止されている。本日、田中さんのお別れ会を開催する。田中さんの闘いを讃えよう」とかんなま勝手連滋賀の共同代表・田中さんを闘いを讃えました。

「完全無罪を勝ち取るぞ!」

行動の終盤に、平田執行委員のリードでシュプレヒコール。「裁判所は労組つぶしに加担するな!」「裁判所は警察・検察のいいなりになるな!」「裁判所は公正な判断を行え!」「ビラ捲きは犯罪じゃないぞ!」「完全無罪を勝ち取るぞ!」などを参加者全員がシュプレヒコール。
約30分の行動でしたが、旗や幟がはためく抗議行動は、裁判所前を行き交う会社員や市民らに注目を浴びました。
早朝からの行動に、労働組合つぶしの大弾圧を許さない!京滋実行委員会の仲間をはじめ、多くの仲間の結集に感謝します。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。

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2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ

(「BOOK」データベースより)

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