光榮・昌榮産業闘争「背景資本」&五一闘争「駅頭」での宣伝活動
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「光榮・昌榮産業社」と「五一社」を周知するために、連帯ユニオン関生支部・兵庫ブロック、大阪Bブロックは2月17日、「光榮・昌榮産業社・五一社の労働組合法違反(不当労働行為)を労働委員会が認定した」などを掲げ、大阪市のオフィス街にあるトクヤマセメント前と近鉄・布施駅前で情宣活動を展開。加えて、「東大阪市が『不当労働行為啓発文書』を発出!」「大阪にカジノはいらない!」の情宣活動を展開しました。
「光榮・昌榮産業社・五一社の不当労働行為糾弾!」
トクヤマセメントが入居する中之島セントラルタワー前、近鉄・布施駅前の歩行者道路では、ナニワ生コン分会長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて「光榮・昌榮産業社、五一社」が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、大阪広域生コン協組の組合つぶしが背景にあること、東大阪市が『不当労働行為啓発文書』を発出したこと、関生支部への権力弾圧で無罪判決が出たこと、検察官による組合脱退勧奨が法廷で明らかにされるという「国家的不当労働行為の実態」、「大阪にカジノはいらない、大企業の利益のために大阪の税金を使うな」などを整然と訴えました。
横断幕を掲げた歩行者道路では、関生支部組合員と武谷書記次長が、トクヤマセメント前、近鉄・布施駅前を行き交う会社員や市民らにビラを配布しました。
「トクヤマセメント前、女性会社員が笑顔でビラを受け取った」
関生支部・機関紙部が作成した「光榮・昌榮産業闘争ニュース」ビラと「東大阪市が『不当労働行為啓発文書』を発出!」ビラ、大阪・市民交流会が作成した「大阪IR・カジノのダメすぎる2つのポイント」カラー刷りビラは、トクヤマセメント前を行き交う会社員や市民らが、快く受け取ってくれました。
女性の会社員が「ありがとうございます」と言って、笑顔でビラを受け取ってくれたのが印象的でした。
午前9時ころから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、トクヤマセメントが入居する中之島セントラルタワー前を行き交う会社員や市民らに、多いにアピールすることができました。ビラは、36枚(3種類のビラ)の配布でした。引き続き、背景資本前での宣伝活動を展開します。
「近鉄・布施駅前、訴えを聴き入る市民らの姿」
午後からは、近鉄・布施駅前に移動し、「五一社の不当労働行為(労働組合法違反)を周知する宣伝活動を展開しました。
関生支部・機関紙部が作成した「五一闘争ニュース」ビラと「東大阪市が『不当労働行為啓発文書』を発出!」ビラ、大阪・市民交流会が作成した「大阪IR・カジノのダメすぎる2つのポイント」カラー刷りビラは、近鉄・布施駅前を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
ナニワ生コン分会長の訴えを聴き入る市民らの姿が印象的でした。
午後3時ころから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、近鉄・布施駅前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは11枚(カジノ反対・不当労働行為啓発文書のビラとセット)の配布でした。引き続き、駅頭での宣伝活動を展開します。
「光榮・昌榮産業社は不当労働行為企業と認定された」
神戸市北区にある、光榮・昌榮産業社が、連帯・関生支部の組合員を不当に雇い止めした事件について、大阪府労働委員会は2020(令和2)年6月16日、「光榮・昌榮産業社」に対して、労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定しました。さらに、大阪府労働委員会は「光榮・昌榮産業社」に対して、「労働組合法違反の不当労働行為に該当し、今後このような行為を二度と繰り返さないようにいたします」と記した文書を速やかに労働組合に提出しなければならない、との命令を出したのです。
「大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にある」
ところが、光榮・昌榮産業社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
兵庫県に所在する生コン企業の100%近くが加盟する「大阪広域生コン協組」が、2018年から始めた「労働組合つぶし」が背景にあります。
光榮・昌榮産業社と連帯・関生支部は、長年、円満な労使関係を築いており、労使が協力して展開する「生コン産業政策運動」を推進し、生コン価格や輸送運賃の適正化が実現したときには、労働組合が要求している「非正規の正規化など労働条件の改善」を約束していた企業でした。
ところが、大阪広域生コン協組の執行部から「労働組合つぶし」の協力を強くもとめられ、圧力をかけられた光榮・昌榮産業社の経営陣は、連帯・関生支部の組合員を雇い止めにしたのです。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、光榮・昌榮産業社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。
「府労委の命令は有効であり、光榮・昌榮産業社は『命令履行』義務がある」
大阪広域生コン協組の圧力もあり、光榮・昌榮産業社は、中央労働委員会に再審査申立をおこなっていますが、大阪府労働委員会の命令は有効であり、「命令履行」義務があるのです。
大阪府労働委員会は2020年10月28日、大阪府東大阪市岸田堂西2丁目2番14号に所在する生コン製造企業「五一」に、労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定し、関生支部の組合員を雇い止めしたことを断罪しました。
さらに、大阪府労働委員会は「五一社」に対して、「労働組合法違反の不当労働行為に該当し、今後このような行為を二度と繰り返さないようにいたします」と記した文書を速やかに労働組合に提出しなければならない、との命令を出したのです。
しかし、現在も「五一社」は大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
「大阪広域生コン協組の『労働組合つぶし』が発端」
「五一社」の不当労働行為は、大阪広域生コン協組の関生支部つぶし、いわゆる「労働組合つぶし」が発端なのです。
「五一社」と関生支部は、生コン業界の再建・発展に向けて協力し、労使関係も安定していました。生コンの適正価格が実現したときには、非正規の正規化など労働条件の改善・向上も約束していた企業だったのです。
ところが、2018年から始まった大阪広域生コン協組の関生支部つぶしに、大阪広域生コン協組の執行部から圧力と恫喝をかけられ、無理やり「労働組合つぶし」に協力させられたという背景があります。
「大阪広域生コン協組の関生支部つぶしを粉砕し、大阪広域生コン協組の民主化実現を目指して行動する」
しかし、労働委員会の命令を無視する不当労働行為企業(違法企業)を放置することはできません。今後の闘争方針として、関生支部の先輩たちが築き上げてきた闘いを継承し、背景資本への追及を含めたあらゆる行動を展開して、「五一闘争」に勝利するまで闘います。
あわせて産業別労働運動つぶし、大阪広域生コン協組の関生支部つぶしをはね返し、「大阪広域生コン協組の民主化」実現に向けて、勝利するまで闘います。
3月6日、和歌山広域協組に対して威力業務妨害・強要未遂を問われた裁判が大阪高等裁判所で行われた。大阪高裁は一審の判決を破棄し3名に無罪判決を言い渡した。裁判所は、それまでかたくなに認めようとしなかった産業別労働運動にまで言及。憲法28条で認められた団結権、労働組合法第1条、刑法35条をあげて違法性が阻却されるものであるとしている。
関西生コン事件ニュース85号 更新しています
映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。
目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ
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