五一闘争、近鉄・布施駅前での宣伝行動
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「五一社」と「ナニワ生コン社」を周知するため、連帯ユニオン関生支部・大阪Bブロックは5月8日、近鉄・布施駅前で「五一社の不当労働行為を労働委員会が認定」を掲げた情宣活動を展開。加えて、「関生弾圧・逆転無罪判決!」の情宣活動を展開しました。
「五一社の不当労働行為糾弾!」
近鉄・布施駅前の歩行者道路では、ナニワ生コン分会長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、五一社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、五一社は中央労働委員会の再審査でも不当労働行為が認定されたこと、大阪広域生コン協組の関生支部潰しが背景にあること、「東大阪市が『不当労働行為啓発文書』を発出!」したこと、「大阪高裁で逆転無罪判決が出た」こと、「大阪にカジノはいらない、大企業の利益のために大阪の税金を使うな」などを整然と訴えました。
横断幕を掲げた歩行者道路では、関生組合員と武谷書記次長が通行中の会社員や市民らにビラを配布しました。
「『連合は、あかん!メーデーに首相を呼ぶなんて!』と男性」
関生支部・機関紙部が作成してくれた「五一闘争ニュース」ビラと「関生弾圧・逆転無罪判決!」ビラは、近鉄・布施駅前を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
横断幕を準備しているときに、若い男性が近寄り「この間の中之島メーデーに参加しました。ユニオンさん頑張ってくださいね!」と激励がありました。
ビラを受け取った男性が、「おー!生コン労組か、頑張っとるな!連合はあかんぞ、なんせメーデーに首相を呼ぶようなところやからな。あんたらがしっかりせなあかんで!」と話しかけてきたのが印象的でした。
午前9時ころから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、近鉄・布施駅前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、58枚(関生弾圧・逆転無罪判決!のビラとセット)の配布でした。引き続き、駅頭での宣伝活動を展開します。
「五一社の不当労働行為が確定した!」
中央労働委員会(東京)は2023年2月2日付で、大阪府東大阪市岸田堂西2丁目2番14号に所在する生コン製造企業「五一」を、労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定し、関生支部の組合員を雇い止めしたことなどを断罪しました。大阪府労働委員会が認定した(2020年10月28日付)不当労働行為が確定しました。
「労働組合法違反の認定が確定」
中央労働委員会は、2018年3月3日付春闘統一要求書及び2人の最終確認事項を議題とする団体交渉に応じなかったことは労働組合法第7条2号(団交拒否)に該当する。
関生組合員の就労を打ち切ったことは、労働組合法第7条1号(不利益取扱)及び3号(支配介入)に該当するとして、「五一社を労働組合法違反企業と認定」しました。
さらに、中央労働委員会は「五一社」に対して、「不当労働行為を認め、今後同様の行為を繰り返さないことを誓約する旨の文書の交付を命ずることとする」と、初審の大阪府労働委員会と同様の救済方法を命令しました。
「大阪広域生コン協組の『労働組合潰し』が発端」
「五一社」の不当労働行為は、大阪広域生コン協組の関生支部潰し、いわゆる「労働組合潰し」が発端なのです。
「五一社」と関生支部は、生コン業界の再建・発展に向けて協力し、労使関係も安定していました。生コンの適正価格が実現したときには、非正規の正規化など労働条件の改善・向上も約束していた企業だったのです。
ところが、2018年から始まった大阪広域生コン協組の関生支部潰しに、大阪広域生コン協組の執行部から圧力と恫喝をかけられ、無理やり「労働組合潰し」に協力させられたという背景があります。
「大阪広域生コン協組の関生支部潰しを粉砕し、大阪広域生コン協組の民主化実現を目指して行動する」
しかし、労働委員会から「労働組合法違反」が認定された「不当労働行為企業」を放置することはできません。今後の闘争方針として、関生支部の先輩たちが築き上げてきた闘いを継承し、背景資本への追及を含めたあらゆる行動を展開して、「五一闘争」に勝利するまで闘います。
あわせて産業別労働運動潰し、大阪広域生コン協組の関生支部潰しをはね返し、「大阪広域生コン協組の民主化」実現に向けて、勝利するまで闘います。
関生弾圧について家族の目から描いた『ここから~「関西生コン事件」と私たち』が5月10日、2023年日隅一雄・情報流通促進賞奨励賞に選出されました。詳しくはコチラ ココをクリック
映画 ここから 「関西生コン事件」と私たちこの映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。
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ー 公判予定 ー
6月 5日 フジタビラ事件 大津地裁 | 9:45~ |
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関連動画 「関西生コン事件」報告集会 ココをクリック
賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。
目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ
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