人権侵害から目を背ける太平洋セメント 太平洋セメント株主総会
6月27日、東京都文京区の太平洋セメント本社にて開催された太平洋セメント定時株主総会に組合員複数名が参加し、太平洋セメント執行部に対して質問をぶつけた。
「太平洋セメントは人権侵害をどう対処するのか」
株主総会に先立ち組合員らで結成する「セメント産業の経営民主化を求める株主会」から事前質問書を太平洋セメントに送付していた。事前質問書で強調したことは、世界で事業展開を行う太平洋セメントが、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」等の国際人権基準を遵守し、サプライチェーンの全体にわたって人権状況を監査する人権デューデリジェンスを実施されることである。太平洋セメントは2022年5月に国連グローバル・コンパクト参加企業として登録され、2023年3月には第一回目となるサプライチェーンを対象とした人権デューデリジェンスを開始している。
これら国際人権基準を遵守するならば、太平洋セメントは大阪広域生コンクリート協同組合との関係を考えなければならないはずだ。事前質問書で、大阪広域協組と暴力団関係者の関係や、国連ビジネスと人権作業部会の訪日報告書で大阪広域生コン協組による人権侵害の状況が記載されたことを述べ、大阪広域生コン協組に対してどのような認識を持ち、どう対処するのかを質問した。
「人権デューデリジェンスを実施すると言いながら」
伴常務執行役員から、事前質問に対する回答が述べられた。お茶を濁すだけで、企業としての責任から逃避するものであった。太平洋セメントは、直系企業である大阪アサノの他、セメントユーザーが大阪広域生コン協組に加盟していることを認めながら、協組への加盟は各々の企業が判断していることであり、大阪広域生コン協組と直接の取引関係がない太平洋セメントは、大阪広域生コン協組について何らの判断を行う立場にないとした。
平田執行委員は、回答の内容が人権デューデリジェンスを実施すると言いながら、人権デューデリジェンスの意味を全く解さないものであることを指摘した。人権デューデリジェンスとは、直接取引がある企業だけでなく、サプライチェーンすべてにわたってチェックをしなくてはならないものであることを述べ、再度、大阪広域生コン協組に対してどのように対処するのかを質問した。
吉良常務執行役員は、太平洋セメントと大阪広域生コン協組との間に直接取引関係は無く回答する立場ではないと繰り返した。人権デューデリジェンスを実施していると語りながら、その実、人権侵害の状況や暴力団関係者との関係に目をそらす企業に、ビジネスを展開する資格はない。
国連ビジネスと人権作業部会による訪日調査報告書が示した課題(その3)-労働の権利
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ドキュメンタリー番組の前に放送されたMBSラジオ「関西生コン事件とは何か」がネットで聞けるようになりました。
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第26回ソウル人権映画祭で上映されました。 ココをクリック
6月13日から開催される、第26回ソウル人権映画祭(ソウルマロニエ公園一帯)。
14日(金)に『ここから「関西生コン事件」とわたしたち』が上映されます。英語・韓国語・字幕、韓国手話付き。全22作品を上映。
映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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