納得のいく答弁はなく 住友大阪セメント株主総会

6月25日、第161回住友大阪セメント株主総会が、昨年に引き続き東京都港区浜松町にある日本生命浜松町クレアタワーの大ホールで行われ、関生からは七牟礼・西山・松村と、中央本部から小谷野書記長が参加しました。

「株主総会前段でビラまき宣伝活動」

株主総会前に9時から関東支部の仲間も現地に結集し、会場前でビラ配布と宣伝行動を行い、セメントメーカーによる原材料の一方的な値上げや、その利益が労働者に還元されていない生コン産業の実情などを訴えました。行動を終了し私たちは関東支部の仲間と別れ会場に向かいました。
会場にに入ると約40~50名の株主が座っており、昨年よりも若干多いかなという感じでした。
あらかじめ組合から、「セメント産業の経営民主化を求める株主会」という名称で事前質問書(❶セメント販売価格の値上げと輸送コストに関して❷セメント産業を下支えする全労働者を視野に入れた人手不足対策❸関生事件で無罪判決があいつぎ、大手メディアも事件の真相に迫る報道を開始していることについて❹独占禁止法に抵触するセメント供給拒絶行為について大阪地裁が仮処分決定を出したことについて)を住友大阪セメントに対して送っています。

「セメントメーカーからの回答は?」

10時になり総会が始まると、社長から当たり障りのない挨拶があり、その後、私たちの事前質問書に対する回答が法務担当の取締役より項目ごとにありました。輸送コストの値上げ額は社外秘、バラ運賃値上げについては2024年度以降に段階的に行っていくが、生コンについては直接関与する問題ではない。労務費についてはセメント事業に関与する当社従業員の賃金など、中長期的には全労働者の対策は必要だとは思っているが、待ったなしとまでは考えていない。関生事件の無罪判決について、事実関係は把握しているが取締役会で取り上げる問題ではない。今栖社仮処分決定について、異論はないが一次販売店に拒絶させたとの推論については、そのような事実はない。大阪広域生コン協組に非加盟であることを理由には、当社が関与しているものではない。などと、私たちが納得のいくような回答ではありませんでした。

「株主からの質疑 愛知県の生コン工場経営者から厳しい追及」

これに対して株主からの質疑に入り、七牟礼副委員長から今後も今栖産業に対してセメント販売を行わないのか、西山執行委員からはセメント販売量が他社から劣ってきているが、今後の見通しをどうするのかと質問し、これについても明確な回答がありませんでした。
今回は、愛知県の生コン工場経営者の方が参加していて、その方からかなり厳しい追及があり、セメントメーカーの政策で日本一生コン価格が安い地域になっている。その厳しい窮状を支店長に訴えているが全く回答がない。前列に座っていたセメント担当の取締役に対しても、名指しで、「無能だ」と怒りをあらわにしていましたが、これに対しても心無い答弁しかなく、挙げ句には時間の都合上、質問者もあと一人とすると一方的に打ち切られる始末で、私は質問をすることができませんでした。
一方的に進められる議案採決に対して、小谷野書記長が役員選任に対して今栖産業との裁判答弁について間違いがあり、そのような人が役員になることに「動議」があると意義しました。その時には仕込んでいた会社側株主数名が「議事進行」と強引に進めようとしましたが、理にかなった意義だったため会社側は渋々、発言を認めましたが結局納得のいく答弁はありませんでした。その後、粛々と議案は進められて1時間少々で総会は終了となりました。

【報告/松村副委員長】
ヒューライツ大阪HP
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