東大阪市「お知らせと要請」の回答 / 五一闘争
関生支部が東大阪市に提出した「株式会社五一が、大阪府労働委員会と中央労働委員会から不当労働行為企が認定されたことについて」(5月19日付け)の回答が出されました。
「東大阪市の回答書」
東大阪市の回答は次の通りです。
令和7年6月19日
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
執行委員長 湯川裕司様
「株式会社五一が、大阪府労働委員会と中央労働委員会から不当労働行為と認定されたことについて(回答)」
令和7年5月19日付けで受付いたしました要望書につきまして、下記のとおり回答いたします。
記
不当労働行為を行った企業に対して、指導・勧告や企業名を周知するといったことは、本市に権限がなく行うことはできませんが、その企業が入札参加有資格者である場合には東大阪市入札参加停止要綱に基づいて対応しています。
また、入札時に示す注意事項において、責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドラインを踏まえた人権尊重に取り組むことに努める旨の発信を行っています。(行政管理部 契約検査室 契約課)
労働者の雇用環境を守るという観点から、不当労働行為を防止するためのチラシを作成し、関係機関への周知を依頼しております。
「市政外のため回答できない=大阪市・奈良市」
東大阪市の回答は、発信・周知の具体策も示されるなど、前回からさらに踏み込んだ内容となっています。不当労働行為=人権侵害という観点に立った議論がされたように感じます。地方自体は、労働組合らの「人権侵害を許さず、人権を確保する実施について」などの要請に対して、東大阪市の回答に学ぶべきではないでしょうか。サプライチェーンやステークホルダーへの発信・周知をすることで、企業における不当労働行為=人権侵害の抑止力が期待されます。大阪市や奈良市のように「市政外のため回答できない」との回答は、人権侵害に寛容と見なされるのではないでしょうか。
真相はこれだ!関生事件 無罪判決!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20250411【デモクラシータイムス】
ご存じですか、「関西生コン」事件。3月には、組合の委員長に対して懲役10年の求刑がされていた事件で京都地裁で完全無罪判決が出ました。無罪判決を獲得した湯川委員長と弁護人をお呼びして、竹信三恵子が事件の真相と2018年からの一連の組合弾圧事件の背景を深堀します。 今でも、「関西生コン事件」は、先鋭な、あるいは乱暴な労働組合が強面の不法な交渉をして逮捕された事件、と思っておられる方も多いようです。しかしそうではありません。企業横断的な「産別組合」が憲法上の労働基本権を行使しただけで、正当な交渉や職場環境の改善運動だったから、強要や恐喝など刑事事件には当たらないものでした。裁判所の判断もこの点を明確にしています。では、なぜ暴力的組合の非行であるかのように喧伝され、関西全域の警察と検察が組織的に刑事事件化することになったのか、その大きな背景にも興味は尽きません。 tansaのサイトに組合員お一人お一人のインタビューも連載されています。ぜひ、どんな顔をもった、どんな人生を歩んできた人たちが、濡れ衣を着せられ逮捕勾留されて裁判の法廷に引き出されたのかも知っていただきたいと思います。
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増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国
勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合潰しが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
はじめに――増補にあたって
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
補章 反攻の始まり
増補版おわりに

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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ー 公判予定 ー
10月31日 国賠裁判 東京地裁(判決) | 15:00~ |
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11月18日 大津第2次事件 大阪高裁(判決) | 14:30~ |