「近畿生コン事件(恐喝)・勾留理由開示公判、京都地裁」

8月5日、京都地裁で7月17日に発生した「恐喝事件」の勾留理由開示公判が行われました。

何のための勾留理由開示公判なのか!

裁判官が被疑事実や勾留の必要性についてのべたあと、労組側の弁護団から求釈明が行われました。
しかし、この若い裁判官は「閲見記録から判断した」「証拠の内容に関わることなので答えられない」と木で鼻をくくった回答をするのみ。特に、すでに勾留されている委員長と副委員長に対して「逃亡のおそれ」を勾留理由に挙げている点について何度も釈明を求めましたが同じ答えが返ってくるだけでした。
勾留理由開示公判は本来、勾留されている理由を具体的に明らかにする場であるにも関わらず、全くその趣旨を理解していない裁判官の態度に、弁護団も傍聴席の支援者も怒りとともにただただ呆れ果ててしまいました。

「人質司法」をやめさせるために黙秘貫く

求釈明が一方的に打ち切られた後、弁護士および勾留されている本人の意見陳述に移り、副委員長は「黙秘する権利」についてその正当性を述べました。「(不本意でも)罪を認めなければ外には出られない。これを人質司法と呼ばずに何と呼ぶのか。誰かが黙秘権の正当性を証明しなければならないと思い、黙秘を貫いている」と堂々と語りました。
委員長は裁判官の態度を鋭く批判。「身体拘束の重大さが全く分かっていない。あなたのような裁判官が民主主義を破壊する」と指摘し、卑劣な弾圧に屈することなく、断固闘い抜くとの決意をあらためて表明し、傍聴席からは大きな拍手が起こりました。

弁護団のまとめ

裁判後、弁護団の小田弁護士がまとめの挨拶を行いました。
「裁判官は自分の発言に自信がないのだろう。だから同じ言葉を繰り返すことしかできなかったのだと思う。大阪地裁で行われた別の弾圧事件の勾留理由開示公判ではもう少し具体的に勾留理由を述べていた。前回、京都でやったときよりもさらにひどくなっている。私は『勾留』というのは『拷問』だと思っている。何とか早く保釈を勝ち取れるように弁護団もがんばるので、一緒にがんばろう」。

労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会・大阪や勝手連・滋賀のみなさんをはじめとした全国の支援者のみなさん、暑いなか、傍聴支援に駆けつけてくださりありがとうございました。今後ともご支援ご協力をお願いします。

正社員化要求したら「強要未遂」!?
「関西生コン事件」に見る労働三権の危機

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