第5回人権問題シンポジウム

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第5回人権問題シンポジウム(主催、関生支部・人権部)が3月14日、エルおおさか南館で開催され、45人の労働者、市民、弁護士が参加しました。
今回は「LGBTQを巡る人権課題」をテーマに、仲岡しゅん弁護士を講師に招いた学習会です。

「デマを本当だと思い込むのは?」

関生支部人権部・西島部長の司会でシンポジウムはスタート。西島部長は「LGBTQについて、しっかり学び、各々の運動に活かそう」と開会挨拶。
仲岡しゅん弁護士が登壇しました。仲岡弁護士は講演の冒頭「前半はおもしろくないが、後半は身の上話など、ざっくばらんにお話ししたい」と述べたあと、フランスのパリオリンピックで、女子ボクシングの選手がトランスジェンダーだったというニュースを話し、会場の参加者に知っているか?問うと多くの手が挙がりました。続いて、このニュースはデマだったことを知っている人は?と問うと1人が手をあげました。仲岡弁護士は「彼女はトランスジェンダーではない、SNSでバズったデマを本当だと思い込む人たちが多くいる」ことを訴えて、講義に入りました。

「LGBTQを巡る人権課題」

自己紹介で仲岡弁護士は、「大阪生まれの大阪育ち、男性生まれの女性弁護士、トランスジェンダー、弁護士としては特に性や愛に関する相談が多数」などと話しました。そして、「LGBTQ増進法」に触れたあと、第1部として「LGBTあるいはSOGIとは?❶アイデンティティーの変遷、❷性別移行(トランジョン)というのは、『移行』していくもの」。第2部は「LGBT/SOGIを取り巻く社会の状況❶ネット上のヘイト、デマ、ねつ造❷LGBT/SOGIに関する法制度(SOGI理解増進法)❸近年の判例から(経産省トイレ事件)❹パワーハラスメント防止法とSOGI」。第3部は「現代おいて必要な意識と取り組み❶顧客や取引先、従業員のなかにも『いる』ことを想定すること❷誰かを不当に傷つけないために❸実際のハラスメント事例❹むしろ、多様な人々の存在を社会の活力に」をパワーポイントを使って詳細にわたり講義しました。

「必要な視点、五カ条」

最後に、仲岡弁護士は「必要な視点、五ヵ条」として、❶「特殊な人」という発想をまず捨てる❷周囲にいてもおかしくない。だけど探す必要はない。決めつける必要もない❸「何かをする必要がある」ではなく、「やっちゃいけないことをしない」❹分からないことは、本人の意向をよく聞き、話し合うことが第一❺そもそもジェンダーに平等な環境づくりが必要と、問題提起して講演を締めくくりました。

「殺害予告などの実体験」

仲岡弁護士の実体験を交えた話しは、「なるほど」と言う声が会場から上がっていました。また、仲岡弁護士は「質疑では、マイノリティーに対する差別発言、失礼な質問を大歓迎!腹を割って話しすることによって、相互理解が得られるから」と明るく述べていました。
MBSの民法放送や報道ステーションに出演したこぼれ話。
2年前の記者会見後、「トランスジェンダーの弁護士が会見した」ことを標的に嫌がらせや仲岡弁護士への「殺害予告」を話し、「積極的デマを流すのは、分断させるのが目的」だと。
韓国と日本は同性婚ができない。日本は同性婚を否定する理由に「出生率の低下」をあげるが、同性婚ができるイギリス、フランス、ドイツ、アメリカの方が、日本より出生率が高いし、大きく上回っていると語っていました。

「身体全体を使った講演する姿が印象的」

講演のなかで、関生支部の執行委員(O氏とN氏)をいじっている(愛情と信頼関係がある)場面では、会場を沸かせるなど飽きのない講演でした。
また、仲岡弁護士は、「私への質問は、どういう質問が多いと思いますか?」と言って、質問ベスト3を披露してくれました。
仲岡弁護士は、パワーポイントを示すだけではなく、身振りや手振り(俳優のような)を交えた姿が印象的でした。

「第6回は『子どもの権利』」

会場からの質問に対して、仲岡弁護士が応答したあと、西島執行委員が本シンポジウムのまとめを提起。次回のシンポジウムは「子どもの権利」をテーマにしたものを開催すると予告。最後に、ジャーナリスト竹信三恵子さんの書籍「増補版、賃金破壊」と映画「労組と弾圧、関西生コン事件を考える」の上映会を紹介してシンポジウムは閉会しました。
多くの労働者、市民、弁護士のみなさん、お忙しいところ人権問題シンポジウムに参加していただきありがとうございました。仲岡弁護士の講演に学び、それを実践しましょう!

MBSドキュメンタリー『労組と弾圧』
貧困ジャーナリズム大賞を受賞
MBS(毎日放送)が昨年3月に放映したドキュメンタリー『労組と弾圧~「関西生コン事件」を考える』が、貧困ジャーナリズム大賞2024の大賞を受賞。2月15日の授賞式で、制作を担当した伊佐治整ディレクター(写真)は「先行する『ここから』があるなかで、テレビ局としてやるべきことは、やはり「反対側の当事者」を取材することだと考えた」と話した。
<選評>
のべ11名もの無罪確定者を出した労働組合弾圧、関西生コン事件は、その異様さや規模にもかかわらず、マスメディアは沈黙をつづけてきた。そうしたなかで、本作は地上波で初めて、しかも渦中の関西地域で制作・放映されたことが高く評価された。先行作品として、日本の労働政策による貧困を指摘した書籍『賃金破壊』(2022年、本賞候補作、著者が審査委員だったため辞退)、ドキュメンタリー映画『ここから』(2023年貧困ジャーナリズム賞)があるが、本作は、元警視総監、無罪判決を出した裁判官、経営側、SNSによる組合へのヘイトスピーチを拡散した団体幹部などを直接取材して生々しく映像化し、先行作品の蓄積を大きく進めたことでも大賞に推された。(一般社団法人反貧困ネットワーク)
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増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国

竹信三恵子 (著) 旬報社 – 2025/1/30

勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
  はじめに――増補にあたって
  プロローグ
  第1章 「賃金が上がらない国」の底で
  第2章 労働運動が「犯罪」になった日
  第3章 ヘイトの次に警察が来た
  第4章 労働分野の解釈改憲
  第5章 経営側は何を恐れたのか
  第6章 影の主役としてのメディア
  第7章 労働者が国を訴えた日
  エピローグ
  補章 反攻の始まり
  増補版おわりに

「TBSドキュメンタリー映画祭 2025」開催決定 
現代を取り巻く重要な社会問題を考える5作品と「戦後80年企画」の3作品が発表されました。関連記事:ココをクリック
『TBSドキュメンタリー映画祭2025』
予告映像 ココをクリック
予告編一覧 ココをクリック

そのなかで、伊佐治整ディレクター『労組と弾圧』が上映されることが決定しました。
『労組と弾圧』
労働組合員が「ストライキして逮捕」。ミキサー運転手の労働組合「連帯労組関西地区生コン支部」、通称「関生(カンナマ)」を狙った事件。知られざる戦後最大規模の「労働事件」の真相に迫る。【予告編 『労組と弾圧』】 ココをクリック
『TBSドキュメンタリー映画祭2025』開催概要
大 阪:テアトル梅田:3月28日(金)~ 4月10日(木)
京 都:アップリンク京都:3月28日(金)~ 4月10日(木)
名古屋:センチュリーシネマ:3月28日(金)~ 4月10日(木)
東 京:ヒューマントラストシネマ渋谷:3月14日(金)~ 4月3日(木)
福 岡:キノシネマ天神:3月28日(金)~ 4月10日(木)
札 幌:シアターキノ:4月開催
加茂生コン事件差し戻し審 無罪判決を求める署名のよびかけ
加茂生コン事件差し戻し審完全無罪判決を獲得するべく、12月17日から新たに加茂生コン事件署名活動がスタートしました。
京都事件については団体署名でしたが、加茂生コン事件については各地の要望をふまえて個人と団体の2種類の署名活動に取り組むことになりました。
「関西生コンを支援する会」は、署名活動用に加茂生コン事件とはなにかを描いたニュース号外(漫画新聞)を発行しています。
提 出 先:大阪高等裁判所第3刑事部
署名の種類:団体署名と個人署名の2種類
署名用紙は、団体署名 ココをクリック  個人署名 ココをクリック
集約と提出:第1次集約  1月末日
      第2次集役    2月末日
      最終週役      3月末日

送 り 先:〒101ー0062
      東京都千代田区神田駿河台3ー2ー11 連合会館
      フォーラム平和・人権・環境気付
      関西生コンを支援する会 ホームページ ココをクリック
      TEL:03ー5289ー8222
関西生コン事件 仰天の現場証言~無罪の被告人と兵糧攻めされる業者
【竹信三恵子のホントの話】

デモクラシータイムスで、「関西生コン事件」の解説。刑事裁判で無罪になった二人の組合員と、組合員を雇った、組合員に仕事を出したことを背景にセメントの販売を拒絶され兵糧攻めにあっているセメント製造業者をインタビュー。また、「産業別労働組合」の歴史の経過を詳しく解説。
動画閲覧できます ココをクリック
【MBSラジオがネットで聞けるようになりました】
ドキュメンタリー番組の前に放送されたMBSラジオ「関西生コン事件とは何か」がネットで聞けるようになりました。
以下のところから聞くことができます。
▼Spotify ココをクリック
▼Apple ココをクリック
▼Amazon ココをクリック

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
お問い合わせはコチラ ココをクリック

 

ー 公判予定 ー

4月17日    加茂生コン事件差し戻し審   大阪高裁 10:30~
5月22日    大津1次事件控訴審      大阪高裁   14:30~
   6月 9日        大津2次事件(判決)           大阪高裁 14:30~
関西生コン事件ニュース114号 (「2.26無罪判決勝ち取ろう」韓国建設労組から連帯メッセージ ココをクリック
関西生コン事件ニュース 113([「関西生コン事件」国賠訴訟 2/18 組合側証人5人の尋問) ココをクリック
関西生コン事件ニュース 101(東京新聞「こちら情報部」) ココをクリック
東京新聞「こちら情報部」

保育園に入れるための就労証明が犯罪? 労組は反社? 逆転無罪が相次ぐ「関西生コン事件」が示す民主主義の危機 ココをクリック