「中央労働委員会・第5回調査)」 / ナニワ生コン・浪速建資産業
ナニワ生コン社・浪速建資産業社(ナニワ生コングループ)が、大阪府労働委員会から「不当労働行為」と認定され、団体交渉応諾と謝罪文の交付が命じられました(令和6(2024)年7月19日付)。
この初審命令を不服としたナニワ生コン社・浪速建資産業社の藤中昌則社長が、中央労働委員会に再審査を申し立てた事件の第5回調査が5月12日、東京・中央労働委員会で開かれました。
「団体交渉開催の報告」
出席者は、会社側は藤中昌則社長と3人の取締役、弁護士の5人(リモート)、組合側は武谷副委員長(出頭)でした。
前回の第4回調査で中央労働委員会から強く勧められた初審命令一部履行の団交開催について、4月16日と5月9日に開かれた団体交渉の内容を、組合側と会社側が中央労働委員会の委員らから聴取を受けました。
「中労委委員らが出席する立ち会い団交が決定した」
組合側と会社側が個別で団体交渉の内容を報告したあと、中央労働委員会の委員らが出席する立ち会い団交を中労委・大阪事務所で開催することが決定しました。1ヵ月以内の団交開催を目処に、立ち会い団交の日程調整を中労委事務局がおこなうことが確認されました。そして、立ち会い団交の日時が決まったあと、第6回調査の期日を入れることを確認して、本日の調査は終了しました。
ナニワ生コン社・浪速建資産業社が、2023年8月9日付、関生支部の団体交渉申し入れに対して、団体交渉を開催しなかったことから、大阪府労働委員会に不当労働行為申立(団交拒否)した事件。
ナニワ生コン社・浪速建資産業社(ナニワ生コングループ)が、大阪府労働委員会から「不当労働行為」と認定され、団体交渉応諾と謝罪文の手交が命じられました。
「府労委がナニワ生コングループの不当労働行為を認定し、命令を出した」
大阪府労働委員会は、令和6(2024)年7月19日付けで、ナニワ生コン社・浪速建資産業社に対し、下記の命令書を出しました。
1.被申立人ナニワ生コン株式会社及び同浪速建資産業株式会社は、申立人が令和5年8月9日付けで申し入れた団体交渉に応じなければならない。
2.被申立人ナニワ生コン株式会社は、申立人に対し、下記の文書を速やかに交付しなければならない。
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
執行委員長 湯川裕司様
代表取締役 藤中昌則
当社が、貴組合から令和5年8月9日付けで申し入れのあった団体交渉に応じなかったことは、大阪府労働委員会において労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると認められました。今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。
3.被申立人浪速建資産業株式会社は、申立人に対し、下記の文書を速やかに交付しなければならない。
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
執行委員長 湯川裕司様
代表取締役 藤中昌則
当社が、貴組合から令和5年8月9日付けで申し入れのあった団体交渉に応じなかったことは、大阪府労働委員会において労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると認められました。今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。
「3度目の不当労働行為が認定されたナニワ生コングループ」
ナニワ生コン社・浪速建資産業社(ナニワ生コングループ)は、2020年9月25日と2023年8月18日にも、大阪府労働委員会から「不当労働行為」が認定されており、今回で3度目の不当労働行為が認定されました。
「懲りない藤中昌則社長」
労働委員会から3度も不当労働行為が認定されるという懲りないナニワ生コングループの代表取締役・藤中昌則氏。
関生支部は、ナニワ生コン・浪速建資産業闘争に勝利するまで闘います。労働者・市民の皆さんには、ご支援くださるようお願いします。
5月23日
小名浜公民館 2階会議室 17:30開場 18:00開会
福島いわき市小名浜愛宕上7番地の2 ココをクリック
5月24日
万代市民会館 多目的ホール 13:30開場 14:00開会
新潟県新潟市中央区東万代町9-1 ココをクリック

ターゲットにされだのは関西で生コンミキサー運転手らを組織し産業別労働運動を展開する全日本建設運輪連帯労祖関西地区生コン支部(関生支部)。組合のトップである湯川委員長と元委員長は640日以上にわたり勾留され 習察・検察による脱退勧奨など組合組織の切り崩しが行われた。捜査に当ったのは暴力団対策を行う組織犯罪対策課だ。
弾圧から7年近くの歳月が経過し、のべ19名の無罪判決を勝ち取った。 有罪率99.9%といわれるこの国においてあり得ない数字であり、本件が「弾圧」に他ならないことを示している。一方で、大津地裁では湯川委員長に対して懲役4年の実刑判決も出されている。
全国の皆さまに国家権力による労働組合つぶしの実態を知っていただき、連帯して弾圧を跳ね返していきたいと思います。ぜひご来場ください。

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増補版 賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国
勝利判決が続く一方で新たな弾圧も――
朝⽇新聞、東京新聞に書評が載り話題となった書籍の増補版!関生事件のその後について「補章」を加筆。
1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけだ。そんな中、関西生コン労組は、労組の活動を通じて、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も、実現した。そこへヘイト集団が妨害を加え、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。迫真のルポでその真実を明らかにする。初版は2021年。本書はその後を加筆した増補版である。
◆主な目次
はじめに――増補にあたって
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
補章 反攻の始まり
増補版おわりに

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(左写真は松尾聖子さん)いまも各地で上映会がひらかれている。
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ー 公判予定 ー
5月22日 大津1次事件控訴審 大阪高裁 | 14:30~ |
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6月 9日 大津2次事件(判決) 大阪高裁 | 14:30~ |