1月25日、湖東協事件(恐喝未遂)の第6回公判が、大津地裁で開かれました。
公判の傍聴席には、関生支部の各地域の組合員のほか、労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会をはじめ地域労組や市民団体など、60名以上の仲間のみなさんが関生支部への権力弾圧に対する共闘の支援と不当に長期勾留されている仲間への激励に駆けつけてくれました。
威力業務妨害事件・大津生コン協組事件の罪状認否
公判の開始時刻には、武委員長、湯川副委員長、松尾紘輔執行委員、城野執行委員が一人づつ順番に入廷してきました。
傍聴席に陣取る仲間たちは、それぞれに激励の声をかけ、その声に4人は、しっかりした表情で応えていました。
本日の公判は、検察側の証人尋問の予定だったのですが、やむを得ない事情で証人が出廷することができなくなり、本日の尋問は延期となりました。
そのことから、追起訴された事件(昨年11月27日の威力業務妨害事件・大津生コン協組事件)の罪状認否が行われたのです。
検察官が公訴事実を延べたあと、裁判官が武委員長を除いた3名(昨年11月27日に再逮捕された)の仲間に公訴事実の認否を求めました。
湯川副委員長は、「組合の地位や役職は認めるが、威力業務妨害や共謀の事実はない」と無罪を主張しました。湯川副委員長は、姿勢よく毅然とした態度で臨んでいました。
続いて、松尾紘輔執行委員、城野執行委員も同様の発言を主張しました。特に城野執行委員は「私は無罪です」とはっきりと発言しました。3名の弁護士も「同じ意見です」と強く延べていました。
検察・裁判所の関生支部に対する偏見が露呈
次に、検察官から冒頭陳述が延べられましたが、関生支部の産別運動で得た公共性・公益性の成果は一切、述べずその事実を伏せたまま、正当な組合活動を無理やり刑事事件にする検察が描くストーリーには、怒りがこみあげてきます。
裁判官、検察官、弁護人で、証人の追加や日程のことなどがやり取りされたあと、佐伯弁護士が裁判官に「この間の公判のなかで、さらなる追起訴の可能性が検察側から述べられているがどうなるのか?」との質問がありました。
裁判官は、佐伯弁護士の質問に対して「検察官がいう追起訴の可能性は、未確定が多い。現時点ではチェリオの件が済めば送る」と答えました。
また、弁護団から「証人尋問時の遮蔽物(証人が傍聴人から見えないように衝立で囲むこと)の使用は必要ない」ことが裁判官に求められました。大山弁護士は「遮蔽物の設置は、偏見を生じる恐れが強いので反対する」と強く求めたのですが、裁判官はこれを認めず、遮蔽物の設置すると延べ、弁護人の異議も棄却しました。
公判で証人尋問の時に「遮蔽物」を設置する場合は、暴力団の抗争による傷害や殺人事件で、対立する暴力団の報復などを擁護するために用いるものです。
これは、大山弁護士の主張に見られるように「関生支部に対する偏見」を増長することを目的とした検察の思惑を、裁判官が忖度して判断したと言わざるを得ません。
次回期日を1月28日からと確認してこの日の公判は終了しました。
武委員長、湯川副委員長、松尾紘輔執行委員、城野執行委員は、傍聴支援にきている仲間の激励の声に、ひとつひとつ笑顔で応えながら退廷しました。
警察・検察の恣意的な事件づくり
公判終了後、裁判所から警察車両で出ていく4名の仲間を見送ったあと、短時間のミニ集会を開きました。集会では、佐伯弁護士から「本日の公判(罪状認否など)は見たとおりだが、最初の事件が恐喝未遂、2回目は威力業務妨害なのは、なぜ?と感じているのでは。いずれにしても警察・検察の恣意(自分勝手な考え)的な事件づくりが明らかとなってきている。今後の公判では、矛盾点を指摘・追及して臨む」と今回の公判の解説と今後の方針が述べられました。
集会の最後には「本日の罪状認否で全員が無罪を主張したことに見られるように、勾留されている仲間は、その場所でしっかり闘っている。外にいる私たちは、仲間を奪還する取り組みを強めることと、関生支部の運動を前進させて結果を出すこと」を全員で確認して終了しました。
今回は、検察と裁判所が癒着していることが明らかになった公判でもありましたが、不当に逮捕・長期勾留されている仲間を奪還する闘いを強化して結果を出すことが、私たちに求められています。
公判の傍聴支援にきていただいた仲間のみなさんには感謝しています。本当にありがとうございます。引き続き、労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会をはじめ地域労組や市民団体のみなさんには、ご支援ご協力をお願いします。
第8回 公判
日時:2019年2月7日 10:00~12:00
第9日 公判
日時:2019年2月22日 10:00~17:00
場所:大津地方裁判所
第1回 公判
日時:2019年2月1日 13:30~
場所:大阪地方裁判所 大法廷 201
第1回 公判
日時:2019年2月28日 11:00~12:00
場所:大津地方裁判所
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ
PDF
ストライキしたら逮捕されまくったけどそれってどうなの?(労働組合なのに…) 単行本 – 2019/1/30
連帯ユニオン、小谷野 毅、葛西 映子、安田 浩一、里見 和夫、永嶋 靖久(著)
内容紹介
レイシスト(差別主義者)を使って組合破壊をしかける協同組合、ストライキを「威力業務妨害」、職場のコンプライアンス違反の告発を「恐喝」、抗議を「強要」、組合活動を「組織犯罪」、労働組合を「組織犯罪集団」と言い換えて不当逮捕する警察。
いま、まっとうな労働運動に加えられている資本による攻撃と「共謀罪のリハーサル」ともいえる国家権力による弾圧の本質を明らかにする!
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