高年齢者雇用安定法の改正が成立

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の改正が3月31日、成立し来年4月1日から施行されます。安倍政権の「働き方改革」、いわゆる「働かせ方」改革の一環である今回の改正では、全ての労働者のフリーランス(個人事業者)化が懸念されます。

「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」
この法律は、「高年齢者の雇用を安定させるための」としており、65歳未満の定年を禁止し、①定年延長②定年廃止③再雇用制度の導入の、いずれかの方法により65歳まで労働者の雇用を継続するべく企業に義務づけています。今回、同法の改正では、さらに70歳までの「就業」が努力義務として企業に課されました。

「企業は『雇用によらない働き方』を選ぶ」

「就業」という用語の含む意味は広く、「雇用による働き方」だけではなく、業務委託契約で企業と結ばれたフリーランスなど「雇用によらない働き方」も含まれることが問題です。
企業は、65歳を超えた労働者をさらに70歳まで「就業」させるにあたり、従来の①定年延長②定年廃止③再雇用制度の導入の「雇用による働き方」のほか、④他企業への再就職支援⑤フリーランスで働くための資金提供⑥起業支援⑦NPO活動などへの資金提供の選択肢があります。
営利を目的とし、雇用責任を回避したい企業の多くは、労働法制や雇用保険で守られた「雇用による働き方」を極力避け、フリーランスなど「雇用によらない働き方」を選ぶのは明らかです。

「脱法行為が全労働者に影響を及ぼす」

企業側の狙いは、表向きは労働契約を業務委託契約に切り替え、実際は「雇用による働き方」以上の労働量を強い、最低賃金制に縛られず報酬を極度に抑えることです。このような脱法行為が同法改正施行を機に全ての労働者に影響が及ぶことが危惧されます。

「低賃金で劣悪な労働条件が『労働力不足』の原因」

同法改正の背景として「労働力不足」現象があります。同法が制定され、今回の改正も「労働力不足」対策が根本にあるのです。年金の支給開始年齢が遅くなり、年金額も少ないため、高齢者が意に反して働かざるを得なくなっている現状から安倍政権は、同法の改正を成立させたのです。
さらに、この改正で大企業が多くの利益を得ることから、安倍政権と財界の癒着が顕わになっています。

「安倍の大企業優位政策を許すな」

安倍首相は「緊急事態宣言」により発生した、労働者、フリーランス、中小事業者らへの十分な実損回復や補償をおざなりにし、大企業の支援策に奔走しています。
「責任はある」と言うが、「責任を取る」とは言わない安倍首相を糾弾し、労働者の権利侵害と分断を推し進める安倍政権を打倒する闘いを展開しましょう。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ 
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