― 速報 ― 大阪地裁公判(大阪第2次弾圧事件・N執行委員・Y判決)

「威力業務妨害事件(大阪第2次弾圧事件)公判、大阪地裁」

連帯ユニオン関西地区生コン支部への権力弾圧をめぐる公判(大阪第2次弾圧事件)が10月8日、大阪地裁で開かれました。
この日は、N執行委員とYさんに対する判決が言いわたされました。

まとめ、太田弁護士

不当判決だ。N執行委員・Yさんともに「懲役2年6ヵ月・執行猶予5年」の判決。ただし、N執行委員は150日間の未決勾留日数が、Yさんは70日間の未決勾留日数が算入される。「執行猶予5年」というのは執行猶予で最も長い。「この人たちはまた同じことをやるのではないか」「もうするな」という裁判所の態度の表れだ。
判決理由を端的に言うと「やったことがひどい」ということ。相手企業の業務を妨害した。取り囲んで車両の入場を阻止した。そして、労使関係がない企業に対して行動することは許されないということ。今日の判決では、関生支部がこれまで長年取り組んできた産業政策運動、企業横断的な労働運動が否定されたに等しい。
企業や労働者による「抜け駆け行為」を抑止しなければ労働環境はどんどん悪化していく。そうした行為を抑止するために関生支部は一面共闘・一面闘争を展開してきた。一部の人たちだけが得をしようとするのが今の資本主義社会だ。一部の者だけが利益を独占することで他の多くの者は潰れていく。だからこそ、みんなで横につながって労働運動を展開する。それが関生支部の産業政策だ。裁判所はそれを「1ミリ」も理解していないし、理解しようとしない。
高裁でこの判決を打破するために、すでに控訴状を提出した。裁判闘争はこれからも続くので、支援していただきたい。

発言、中央本部小谷野書記長

非常に不当な判決だ。あの裁判官は、これまでの公判中、ずっとニコニコしていた。ベテランの弁護士の方から「ニコニコしている裁判官は要注意だ」と言われたことがあるが、まさにその通りの判決になってしまった。
判決文のなかで非常に印象に残った文言がある。それは「声を荒げて」というもの。この文言が判決文に何度も出てくる。ストライキ現場で猫なで声を出す人間がどこにいるのかと裁判官に言いたい。労働組合運動や労働者が怒って行動に立ち上がるということを「1ミリ」も理解していないからこそあのような判決文を平気で書くことができるのだろうと、怒りでいっぱいだ。
しかも、認められる労使関係の範囲を企業内に切り縮めている。これでは、派遣切りを行った企業に対して「不当だ」という声も出せないし、元請企業の責任を追及する戦後の労働運動が積み上げてきた努力をなきものにすることになりかねない。
そもそも、事件とされたストライキは、大阪広域協組が約束を破ったことが発端で起きたものだ。動機も理由もなしに組合員がSS(セメントステーション)に行ったわけでもないし、中央大阪生コンに行ったわけでもない。中央大阪生コンは、大阪広域協組の地神副理事長の経営する生コン工場だ。ここはストライキを逆手にとって、近酸運輸という関生支部の影響力の強い生コン輸送会社を工場から追い出そうとした。こちらからすると不当労働行為そのものだ。そういう企業側の行為については免罪する。そういう意味で言うと、加害者=約束を破った企業をかばい、被害を受けた労働者・労働組合の怒りを断罪するという許しがたい判決だ。
これから長い闘いになると思うが、無罪を勝ち取るために最後までがんばろう。

私たち関生支部は、検察言いなりの判決を下した大阪地裁を弾劾する。それと同時に、この不当判決を高裁で覆して無罪判決を勝ち取るため、自らの産業政策運動の正当性と権力弾圧の不当性をこれまで以上に広く社会に訴えていく決意だ。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ 

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連帯ユニオン、葛西 映子、北 建一、小谷野 毅、宮里 邦雄、熊沢 誠、海渡 雄一、鎌田 慧、竹信 三恵子(著)

内容紹介
戦後最大の「労組壊滅作戦」が進行。
警察・検察・裁判所による弾圧。
権力と一体となった業界あげての不当労働行為。
関西生コン事件の本質を明らかにする!
ストライキやコンプライアンス活動を「威力業務妨害」「恐喝未遂」として89人逮捕、71人を起訴。
委員長と副委員長の拘留期間は1年5か月超。
取り調べで「組合をやめろ」と迫る警察。
家族に「組合をやめるよう説得しろ」と電話をかける検察。
組合活動の禁止を「保釈許可条件」とする裁判所。
いったい誰が、なんのために仕掛けているのか「関西生コン事件」の真相。お問い合わせは、連帯ユニオンまで TEL:06(6583)5546 FAX:06(6582)6547
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