国民のための経済政策を目指して行動を

2020年の世界経済の実質成長率はコロナ禍により、マイナス4%を超えるとの見通しを経済開発協力機構(OECD)が示しました。他方では、1930年代の世界大恐慌以来となる歴史的な大不況なのに、株価は一時的に暴落してもすぐに回復するなど、世界各国で株価が暴騰しています。

「公的マネーが株式市場に流入」

株式とは本来、株式会社の利益に対する貨幣の請求権です。不況で会社の利益が減り、配当金も減ると、株式を投資するうまみは失せ、株式が売り飛ばされ、株価は下落するはずです。ところが、アメリカのダウ平均株価は史上最高値を記録し、日経平均株価も29年ぶりの高値をつけました。
これは、政府と中央銀行の財政金融政策によって、企業の業績や実体経済の動向とかけ離れた株式相場になっているからです。
「コロナ対策」で世界各国による1千兆円を超える規模の財政支出と金融緩和政策で供給された公的マネーが「官製株式バブル」を引き起こし、世界中のマネーが株式市場に流入しています。長期金利の水準は1%前後という現状、利子収入を期待できない銀行預金から株式投資へ資金を移動させる要因となっています。

「富の一極集中と格差の拡大」

コロナ禍で企業倒産と失業が増え、深刻となっているのに、アメリカの超富裕層651人の総資産は昨年末で約400兆円も増大しています。また、日本の富裕層の所得合計の約8割は株高によるもので、株とは縁のない99%の国民や中小零細事業者を置き去りにした、富の一極集中と格差が拡大しています。

「安倍政権下で45兆円の日銀マネーが供給された」

世界が注目しているのは、中央銀行による株価対策として、世界に例のない日本銀行(日銀)の異常な金融政策です。
2010年から日銀は、株式市場に日銀マネーを供給し、株式を組み込んだ「株価指数連動型上場投資信託(ETF)」を大量に買い入れて、政策的に株価を買い支えています。
安倍政権下では、株高を演出するために、年間の買い入れ額を昨年の3月には12兆円に引き上げるなど買い入れ額が巨額になりました。これまで日銀が株式市場に供給したマネーは約45兆円(ETF時価)に達し、東証一部上場企業の株式時価総額の約7%におよんでいます。

「大企業は日銀マネーを受け取るのみ」

日経平均株価が2万円を割り込むと日銀には株式の含み損が発生し、日銀の財務と「円」の信用が損なわれます。しかし、ETFを売り出したら株価は暴落するので、日銀はジレンマに陥っているのです。
日銀はトヨタやソニーなどの株式が組み込まれたETFを買い入れ、大企業に公的マネーを供給していますが、日銀には株主総会で企業の経営に物言う権利「議決権」はありません。議決権はETFの管理・運用会社にあることから、大企業は日銀からマネーを受け取るのみです。

「国民のための経済政策を取り戻す」

公的資金を金融市場に投入するバブル経済が、破たんするのは目に見えています。不況下の株高は、大企業や富裕層による中央銀行への「タカリの構造」とそれを容認する政治がもたらしています。
大企業や富裕層に優位な政策を進め、労働者や中小零細事業者に犠牲を転嫁する政治を許してはいけません。国民のための経済政策を取り戻すために、菅政権を打倒しましょう。そのためには、私たち労働組合が先頭に立って行動することです。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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関西生コン事件ニュースNo.50  ココをクリック

日刊深夜快速Vol.3551/水曜版・週刊大石ちゃん自由自在(仮)~関西生コンスペシャル・前編~ ココをクリック

日刊深夜快速Vol.3558/水曜版・週刊大石ちゃん自由自在(仮)~関西生コンスペシャル・後編~ ココをクリック

 
なぜ、いま戦後最大規模の刑事弾圧が労働組合に加えられているのか!?
641日勾留された武委員長が語る

「関西生コン事件」で逮捕された武建一委員長は今年5月29日、641日ぶりに保釈された。その1ヵ月後に収録されたロングインタビューをまとめた本が昨年12月10日発刊された。
・一連の事件は、なぜ起きたのか?
・関生支部とはどのような労働組合なのか?
・武建一という人物はいったい何者なのか?
そんな疑問に事実をもって答える1冊。ぜひ、お読みください。『武建一が語る 大資本はなぜ私たちを恐れるのか
発行・旬報社、四六判218ページ、定価1500円+税
*全日建(全日本建設運輸連帯労働組合)にお申し込みいただければ頒価1500円(送料込み)でお届けします。多部数の場合はお問い合わせください。
お問い合わせ03-5820-0868
【目 次】
第1章 刑事弾圧
641日にもおよんだ勾留生活/なぜ私は逮捕されたのか/協同組合の変質/労組破壊に参加したレイシスト
第2章 「タコ部屋」の過酷労働
私の生い立ち/「練り屋」と呼ばれて/労働運動に目覚める/関生支部の誕生/初めての解雇
第3章 闘いの軌跡
万博不況とオイルショック/ヤクザと生コン/経済界が恐れる産業別労働運動
第4章 大同団結
安値乱売で「がけっぷち」/大阪広域協組の誕生/シャブコン/2005年の弾圧事件/ゼネスト決行/目指すべき場所
解題・安田浩一(ジャーナリスト)
皆様には御元気で御活躍のことと存じます。
この間、全国の多くの皆様より私たち関生支部に対する国家権力と大阪広域生コンクリート協同組合、差別排外主義者集団が一体となった攻撃をはね返す闘いに、多大な御支援をいただきまして誠にありがとうございます。
このたび、著書『大資本はなぜ私たちを恐れるのか』を昨年12月10日に発行する運びとなりました。
今日まで、私は、会社の雇ったヤクザに5回以上殺されかけたり、刑事事件をでっち上げられ前科5犯にさせられています。
1980年代には日経連の大槻文平会長(当時)から「関生型運動は資本主義の根幹に触れる」と言われ、国家権力とマスコミからは「生コンのドン」「金を企業からむしり取る」などとして「反社会的勢力」とレッテルを貼られています。
それはなぜか。歴史と今日を振り返り、事実を元に書かせていただいています。
是非、一読下さい。
心より愛をこめて
武 建一

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