オリンピックを中止しろ!コロナを使って改憲するな!関空を戦争に使わせない!7.11集会&デモ
改憲・戦争阻止!大行進・泉州の呼びかけで、関西新空港全体反対泉州住民の会、関西合同労組泉州支部、関西労組交流センターが共催する「オリンピックを中止しろ!」「コロナを使って改憲するな!」「関空を戦争に使わせない!」7.11集会&デモが7月11日、泉佐野市のGHビル会議室で開催され、多くの闘う地域住民、闘う労働者が結集しました。
連帯ユニオンからは、関西地区生コン支部、近畿地区トラック支部、関西ゼネラル支部が参加しました。
「関空を戦争に使わせない」
関西合同労働組合泉州支部・西村さんの司会で集会は開会。西村さんは「今日の関空闘争は集まりがいい。この間の自然災害は、新自由主義の破たんによる人災だ。関空を戦争に使わせないことを掲げて40数年間、泉州住民の会が旗を示し、闘争を継続してきた。本日の集会デモを成功させて、改憲・戦争を阻止し、菅政権、維新の会を打倒しよう」とあいさつしました。
「労組の闘いを軸に仲間を増やして闘うことが重要」
改憲・戦争阻止!大行進関西・代表代行の木下さんから連帯あいさつ。木下さんは「4月の日米首脳会談で台湾有事をアメリカが公言してから、菅政権は国民投票法、デジタル改革関連法、土地規制法などを成立させ、改憲と戦争の道に突き進んでいる。維新の会も菅政権との同調を示し動いている。泉州住民の会、関西合同労組、関生支部、国鉄闘争の闘いなど、労働組合の闘いを軸に仲間を増やして闘うことが重要だ。五輪開会式粉砕!菅たおせ!7.23渋谷デモ行動を団結の力で勝ち取ろう」とあいさつしました。
「現場行動で、解雇撤回・現職復帰を勝ち取る」
関西地区生コン支部・武谷書記次長は、関生弾圧への物心両面の支援にお礼を述べた後、6月の闘争報告と7月からの闘争方針が示され、引き続き支援の要請がありました。
続いて、本集会に参加している関西地区生コン支部・ナニワ生コン分会長が発言。ナニワ生コン分会長は、「2017年のストライキが威力業務妨害・強要未遂として逮捕・勾留された。そのことを理由にナニワ生コン社は、私を懲戒解雇した。大阪地裁では、有罪判決が出された。しかし、労働委員会闘争では、解雇無効・現職復帰などの命令を勝ち取った。現在、ナニワ生コン社に労働委員会の命令を履行させるための現場行動を展開している。高裁での無罪判決を勝ち取り、解雇撤回・現職復帰するまで闘う。引き続きの支援をお願いする」と決意が表明されました。
「多くのメッセージが寄せられた」
三里塚芝山連合反対同盟、婦人民主クラブ全国協議会、都政を革新する会、被爆76周年8.6ヒロシマ大行進実行委員会、スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合、国鉄千葉動力車労働組合から、本集会に寄せられたメッセージが紹介されました。
「関空を戦争に使わせない闘いを貫き、共に闘おう」
関西空港絶対反対泉州住民の会・中川さんから闘いの呼びかけがありました。中川さんは「命を危険にさらすオリンピックを中止させよう!菅政権を倒そう!コロナとオリンピックを使った改憲・戦争を許さない!」と訴えました。また、「昨年からのコロナ感染の爆発は人災である。千代松泉佐野市長も改憲派だ」と、その根拠を述べたあと、「コロナ解雇を許さない!関西生コン弾圧を許さない!労働組合で闘おう!ストライキで闘う労働組合を甦らそう!」と行動提起しました。
最後に中川さんは「泉州住民の会36年の闘いを引き継ぎ、関空を戦争に使わせない闘いを貫き、共に闘おう」と締めくくりました。
「闘う労働組合をつくるために共に闘おう」
関西合同労働組合・黒瀬委員長は「関空では、派遣労働者や非正規労働者が解雇されるなど大量の失業者があふれている。他方で、必要のないホテル建設に、市民からは、おかしい!との声が上がっている。労働者には犠牲を強いて、大企業の儲けのみの菅政権や維新の会の政策を許してはいけない。現在、私たちは春闘を闘っている。SOCでは労働者を過労死させるような残業を強いている。めだかでは、2年連続で昇給なしなどストライキの情勢となっている。一方、精神障害に追い込まれた労働者が結集している。コンビニ闘争に見られる新自由主義を打ち倒す闘いが始まっている。7月13日の武委員長への極刑攻撃を吹っ飛ばし、オリンピックを吹っ飛ばそう。闘う労働組合をつくるために共に闘おう」と呼びかけました。
「会場からの発言」
会場からは、各団体の代表者から闘争報告や闘争方針、決意表明の発言がありました。
八尾北医療センター労組からは、コロナ禍のなか維新が原因の医療崩壊を厳しく糾弾し、改善を求める代替案を示すなどのこの間の闘争報告と「医療は金儲けでない」との闘う決意が述べられました。
関西合同労働組合・南大阪支部の酒井さんは「労働者が労組に助けを求めている現状に、団結することを確信した。労組なき社会攻撃をはね返し、関空闘争を共に闘う」。
地元からは「団結こそ日本を動かす力となる。命をかけた運動で社会を変えられる。団結が一番大事だ」。
続いて、地元から「子ども食堂を運営している。80~100名がくる。厳しいが前を向いて取り組んでいる」。
大阪市職の赤田さんは「民間委託は間違っていたと現場の組合員が実名で保健所の窮状を訴え、学校長が実名でマスコミに出て教育現場の窮状を訴えている。労働組合が前面に出て闘う情勢だ」。
泉佐野市の元自治体労働者は「千代松市長は自衛隊体験を進めるという異常な市長だ。団結は大切だけど一番難しい。一致点でつながることが重要だと、声をあげていこう」。
学生からは「京都大学で処分撤回・反対闘争を闘っている。分断攻撃は団結で闘う。空港は人民のものであり、人民に取り戻す闘いをつくる」。
権力弾圧を受けた当該の学生は「京大学生運動を恐れた弾圧だ。権力は、階級的労働運動を恐れている。学生も共に闘う」。
「改憲・戦争反対の闘いを泉佐野からつくりあげる」
南大阪労組交流センターの平沼さんからまとめが提起されました。平沼さんは「オリンピックは破たんしている。政府は戦争と改憲を狙い、国策に従え!と国策のために労働者に犠牲を強いている。関西空港を絶対に戦争に使わせない。改憲・戦争反対の闘いを泉佐野からつくりあげよう」と行動提起しました。
「市民や若者の激励を受けたデモ行進」
デモ行進は、泉佐野駅前ロータリーから国道26号線に出て、栄町交差点などを行進。旗や幟がはためき、太鼓と鐘のリズムと「オリンピックを中止しろ!コロナを使って改憲するな!関空を戦争に使わせない!関西生コン支部への労組弾圧粉砕!改憲・戦争阻止!菅政権と維新を倒そう!」などのシュプレヒコールに、多くの市民から注目を浴びました。
住宅街では市民が窓から手を振り、コンビニ前の若者たちが、太鼓・鐘のリズムに合わせて踊るなどの激励が印象的でした。
最終地点の泉佐野駅南海広場で、参加者全員の団結ガンバローで、本日の集会デモはお開きとなりました。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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挑戦を受ける労働基本権保障――一審判決(大阪・京都)にみる産業別労働運動の無知・無理解 (検証・関西生コン事件1)(日本語) 単行本 – 2021/4/20
業者団体と警察・検察が一体となった組合弾圧=「関西生コン事件」がはじまって4年。
労働法研究者、自治体議員、弁護士の抗議声明が出され、労働委員会があいついで組合勝利の救済命令を下す一方、裁判所は産業別労働組合への無知・無理解から不当判決を出している。
あらためて「関西生コン事件」の本質、不当判決の問題点を明らかにする!
連帯ユニオン(著)、小谷野 毅(著)、熊沢 誠(著)、& 2 その他
発行・旬報社、定価800円+税
「関西生コン事件」がはじまってから4年目となります。
関生支部(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部)を標的として、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域協組)が日々雇用組合員の就労拒否(400人以上)、正社員組合員の解雇、業界あげての団交拒否を開始したのが2018年1月。このあからさまな不当労働行為の尻馬に乗って、滋賀県警が半年後の2017年7~8月にかけて組合員と生コン業者ら10人を恐喝未遂容疑で逮捕しました。その後、大阪、京都、和歌山の三府県警が、2019年11月にかけて、じつに11の刑事事件を仕立てあげ、のべ89人もの組合員と事業者を逮捕。数え上げるとじつに計18回も逮捕劇がくりかえされ、のべ71人が起訴される事態に発展しました。いずれも、ストライキやビラまき、建設現場の法令違反を調査、申告するなどして公正な取引環境を実現するためのコンプライアンス活動、破産・倒産に対して雇用確保を求める工場占拠闘争など、あたりまえの労働組合活動が、恐喝未遂、恐喝、強要未遂、威力業務妨害といった刑事事件とされたものです。
業者団体と警察・検察が表裏一体となった組合弾圧、それが「関西生コン事件」です。
これに対し、歴代の労働法学会代表理事経験者を多数ふくむ78人の労働法学者が2019年12月、憲法28条の労働基本権保障や労働組合法の刑事免責を蹂躙する警察・検察、そしてそれを追認する裁判所を批判して「組合活動に対する信じがたい刑事弾圧を見過ごすことはできない」とする声明を公表しました。全国各地の120人超の自治体議員の抗議声明、弁護士130人の抗議声明なども出されます。また、自治労、日教組などの労働組合や市民団体がつくる平和フォーラムが母体となって「関西生コンを支援する会」が結成されたのをはじめ、各地で支援組織が2019~20年にかけてあいつぎ結成されます。「関西生コン事件」は関生支部だけの問題ではない、労働組合の権利そのものを脅かす事態だという認識が広がっています。
さらに、冒頭に述べた一連の解雇、就労拒否、団交拒否に対抗すべく関生支部が申し立てた20件近い不当労働行為事件において、大阪府労働委員会が2019年秋以降、あいつぎ組合勝利の救済命令を下しています。その数は命令・決定12件のうち10件(2021年4月現在。大半が中央労働委員会に再審査事件として係属)。団結権侵害を主導した大阪広域協組の責任が明確になってきました。
一方、11件の刑事事件はその後、各事件の分離、併合の結果、大阪、京都、和歌山、大津の四地裁において8つの裁判に整理され、審理がすすめられ、現在までに、大阪ストライキ二次事件(2020年10月)、加茂生コン第一事件(同年12月)、大阪ストライキ一次事件(2021年3月)の3つの一審判決が出されています。
これら判決は、労働委員会事件で出された勝利命令とは対照的に、いずれも労働組合運動に対する浅薄な理解と認識をもとに、大阪広域協組の約束違反や企業の不当労働行為を免罪する一方で、産業別労働組合としての関生支部の正当な活動を敵視するものとなっています。
そこで、この機会に、あらためて「関西生コン事件」とはなにか、また、これら不当判決の問題点はなにかを、労働組合運動にたずさわる活動家のみなさまをはじめ、弁護士、研究者、ジャーナリストのみなさまに一緒に考えていただくために、裁判や労働委員会に提出された研究者の鑑定意見書などを収録した『検証・「関西生コン事件」』を随時発刊することにしました。
控訴審において無罪判決を勝ち取るために努力するのはもちろんのことですが、不当判決を反面教師として、先達が築いてきた労働運動の諸権利を学び直し、新たな運動を創造していくことが私たちに求められていると考えます。本書がその手がかりとして活用されることを願ってやみません。
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