ナニワ生コン・藤原生コン運送闘争、吹田市役所前・JR吹田駅前・JR岸辺駅前での宣伝活動
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「ナニワ生コン社・藤原生コン運送社」を周知するために、連帯ユニオン関西地区生コン支部・北大阪Bブロックは10月8日、ナニワ生コン社・藤原生コン運送社が、吹田市内で生コンの納入など営業活動を行っていることから、吹田市役所前・JR吹田駅前・JR岸辺駅前で「ナニワ生コン社・藤原生コン運送社の不当労働行為を労働委員会が認定」などを掲げた情宣活動を展開しました。
「吹田市内の3ヵ所で情宣活動を展開」
吹田市役所前・JR吹田駅前・JR岸辺駅前の歩行者道路では、ナニワ生コン分会長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げ、ナニワ生コン社・藤原生コン運送社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、大阪広域生コン協組の組合つぶしが背景にあること、吹田市は、ナニワ生コン社・藤原生コン運送社に適切な指導を行うべき、などを整然と訴えました。横断幕を掲げた歩行者道路では、武谷書記次長が、市役所を出入りする職員や市民、駅前を行き交う市民らにビラを配布しました。
「吹田市役所前での宣伝活動」
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「ナニワ生コン闘争ニュース・藤原生コン運送闘争ニュース」ビラは、暑いさなか、市役所を出入りする職員や市民、駅前を行き交う市民らが快く受け取ってくれました。
「わー、○○ちゃんに教えたらなあかんわ!」
吹田市役所前では、ナニワ生コン分会長の訴えに、選挙活動をされている女性2人が手を振り、「頑張ってください!」との激励がありました。また、ビラを受け取りながら「お疲れさまです。応援しています」と職員からの激励。元吹田市議会議員からは「弾圧に負けず、闘っていこう」と激励の言葉をもらいました。
配布した「ナニワ生コン闘争ニュース・藤原生コン運送社」は、片面に「ハラスメント、コロナ解雇や賃下げ」などを記し、文字を少なくした絵柄を採り入れた新しいビラを、関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれたものです。この新しいビラは、女性の受け取りが数段上がりました。
このビラを受け取り、ハラスメントの内容を見た女性は、「わー、○○ちゃんに教えたらなあかんわ!ここに電話したらええんやな」と言っていました。親族か知り合いの女性が被害を受けているのでしょう。
午前9時ころから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、吹田市役所前を出入りする職員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、57枚の配布でした。引き続き、吹田市役所前の情宣活動を展開します。
「JR吹田駅前で宣伝&ビラ配布活動」
午後からは、JR吹田駅前で、「ナニワ生コン社・藤原生コン運送社」の労働組合法違反(不当労働行為)を周知する宣伝活動を展開しました。
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「ナニワ生コン闘争ニュース・藤原生コン運送社」ビラは、暑いさなか、JR吹田駅前を通行する市民らは快く受け取ってくれました。
ビラを受け取った女性の市民や男性市民からは「ご苦労様。頑張ってね」「労働組合、頑張れよ」「ありがとうございます。しっかり読ませてもらいます」など激励の言葉をもらいました。
午後1時過ぎから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、JR吹田駅前を通行する市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、女性の方が受け取りが多く、67枚の配布でした。
「JR岸辺駅前で宣伝&ビラ配布活動」
続いて、JR岸辺駅に移動。駅前を行き交う市民らに対して、「ナニワ生コン社・藤原生コン運送社」の労働組合法違反(不当労働行為)を周知する宣伝活動を展開しました。
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「ナニワ生コン闘争ニュース」ビラは、暑いさなか、JR岸辺駅前を行き交う市民らが快く受け取ってくれました。
駅前を通行する市民からは「ご苦労様」「頑張ってください」「応援してるよ」など、多くの激励をもらいました。
「ここでも、ビラの受け取りは女性が多い」
配布した「ナニワ生コン闘争ニュース・藤原生コン運送闘争ニュース」は、片面に「ハラスメント、コロナ解雇や賃下げ」などを記し、文字を少なくした絵柄を採り入れた新しいビラを、関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれたものです。この新しいビラは、女性の受け取りが数段上がりました。現在の女性における労働環境の悪化が影響しているのでしょう。
午後2時過ぎから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、JR岸辺駅前を行き交う市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、36枚の配布でした。引き続き、駅頭の宣伝活動を展開します。
「不当労働行為企業と認定された」
茨木市に所在する、ナニワ生コン社・藤原生コン運送社が、連帯・関生支部の組合員を不当に解雇・雇い止めした事件について、大阪府労働委員会は昨年、「懲戒解雇を撤回し、現職復帰させること。雇い止めの撤回と雇い止め中の賃金支払い。団体交渉に応じること」などと命令し、労働組合法に違反する「不当労働行為企業」と認定しました。
ところが、ナニワ生コン社・藤原生コン運送社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
「大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にある」
大阪府に所在する生コン企業の100%近くが加盟する「大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)」が、2018年から始めた「労働組合つぶし」が背景にあります。
ナニワ生コン社・藤原生コン運送社と連帯・関生支部は、長年、円満な労使関係を築いており、労使が協力して展開する「生コン産業政策運動」を推進し、生コン価格や輸送運賃の適正化が実現したときには、労働組合が要求している「非正規の正規化など労働条件の改善」を約束していた企業でした。
ところが、大阪広域生コン協組の執行部から「労働組合つぶし」の協力を強くもとめられ、圧力をかけられたナニワ生コン社・藤原生コン運送社の経営陣は、連帯・関生支部の組合員を解雇・雇い止めにしたのです。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、ナニワ生コン社・藤原生コン運送社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。
「府労委の命令は有効であり、ナニワ生コン社・藤原生コン運送社は『命令履行』義務がある」
大阪広域生コン協組の圧力もあり、ナニワ生コン社・藤原生コン運送社は、中央労働委員会に再審査申立をおこなっていますが、大阪府労働委員会の命令は有効であり、「命令履行」義務があるのです。
「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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日刊深夜快速Vol.3558/水曜版・週刊大石ちゃん自由自在(仮)~関西生コンスペシャル・後編~ ココをクリック
10月28日に予定されていた和歌山公判は中止になりました。
参加を予定されていた皆様、お間違えのないようよろしくお願いします。
業者団体と警察・検察が一体となった組合弾圧=「関西生コン事件」がはじまって4年。
労働法研究者、自治体議員、弁護士の抗議声明が出され、労働委員会があいついで組合勝利の救済命令を下す一方、裁判所は産業別労働組合への無知・無理解から不当判決を出している。
あらためて「関西生コン事件」の本質、不当判決の問題点を明らかにする!
連帯ユニオン(著)、小谷野 毅(著)、熊沢 誠(著)、& 2 その他
発行・旬報社、定価800円+税
「関西生コン事件」がはじまってから4年目となります。
関生支部(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部)を標的として、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域協組)が日々雇用組合員の就労拒否(400人以上)、正社員組合員の解雇、業界あげての団交拒否を開始したのが2018年1月。このあからさまな不当労働行為の尻馬に乗って、滋賀県警が半年後の2017年7~8月にかけて組合員と生コン業者ら10人を恐喝未遂容疑で逮捕しました。その後、大阪、京都、和歌山の三府県警が、2019年11月にかけて、じつに11の刑事事件を仕立てあげ、のべ89人もの組合員と事業者を逮捕。数え上げるとじつに計18回も逮捕劇がくりかえされ、のべ71人が起訴される事態に発展しました。いずれも、ストライキやビラまき、建設現場の法令違反を調査、申告するなどして公正な取引環境を実現するためのコンプライアンス活動、破産・倒産に対して雇用確保を求める工場占拠闘争など、あたりまえの労働組合活動が、恐喝未遂、恐喝、強要未遂、威力業務妨害といった刑事事件とされたものです。
業者団体と警察・検察が表裏一体となった組合弾圧、それが「関西生コン事件」です。
これに対し、歴代の労働法学会代表理事経験者を多数ふくむ78人の労働法学者が2019年12月、憲法28条の労働基本権保障や労働組合法の刑事免責を蹂躙する警察・検察、そしてそれを追認する裁判所を批判して「組合活動に対する信じがたい刑事弾圧を見過ごすことはできない」とする声明を公表しました。全国各地の120人超の自治体議員の抗議声明、弁護士130人の抗議声明なども出されます。また、自治労、日教組などの労働組合や市民団体がつくる平和フォーラムが母体となって「関西生コンを支援する会」が結成されたのをはじめ、各地で支援組織が2019~20年にかけてあいつぎ結成されます。「関西生コン事件」は関生支部だけの問題ではない、労働組合の権利そのものを脅かす事態だという認識が広がっています。
さらに、冒頭に述べた一連の解雇、就労拒否、団交拒否に対抗すべく関生支部が申し立てた20件近い不当労働行為事件において、大阪府労働委員会が2019年秋以降、あいつぎ組合勝利の救済命令を下しています。その数は命令・決定12件のうち10件(2021年4月現在。大半が中央労働委員会に再審査事件として係属)。団結権侵害を主導した大阪広域協組の責任が明確になってきました。
一方、11件の刑事事件はその後、各事件の分離、併合の結果、大阪、京都、和歌山、大津の四地裁において8つの裁判に整理され、審理がすすめられ、現在までに、大阪ストライキ二次事件(2020年10月)、加茂生コン第一事件(同年12月)、大阪ストライキ一次事件(2021年3月)の3つの一審判決が出されています。
これら判決は、労働委員会事件で出された勝利命令とは対照的に、いずれも労働組合運動に対する浅薄な理解と認識をもとに、大阪広域協組の約束違反や企業の不当労働行為を免罪する一方で、産業別労働組合としての関生支部の正当な活動を敵視するものとなっています。
そこで、この機会に、あらためて「関西生コン事件」とはなにか、また、これら不当判決の問題点はなにかを、労働組合運動にたずさわる活動家のみなさまをはじめ、弁護士、研究者、ジャーナリストのみなさまに一緒に考えていただくために、裁判や労働委員会に提出された研究者の鑑定意見書などを収録した『検証・「関西生コン事件」』を随時発刊することにしました。
控訴審において無罪判決を勝ち取るために努力するのはもちろんのことですが、不当判決を反面教師として、先達が築いてきた労働運動の諸権利を学び直し、新たな運動を創造していくことが私たちに求められていると考えます。本書がその手がかりとして活用されることを願ってやみません。
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