弾圧をはねのけろ!12.12全国同時アクション、東京・新宿アルタ前

「労働組合への警察の攻撃が、戦後最大の規模で行われているのを知っていますか?」と題した「弾圧をはねのけろ!12.12全国同時アクション」が12月12日、札幌・東京・横浜・名古屋・大阪・福岡・沖縄などで同時開催されました。東京・新宿アルタ前では、250人の闘う労働者が結集しました。

「戦後最大の労働組合弾圧に対して反撃の声をあげよう!」

JR新宿駅東口の新宿アルタ前の公園で、集会が開会。司会の中部ユニオンの代表者が「関西生コン支部の労働組合弾圧を許さない新宿リレーアピールを始める。今日は、全国統一行動として、北海道、横浜、名古屋、大阪、福岡、沖縄、そしてこの東京の7ヵ所で行われている。戦後最大の労働組合弾圧に対して反撃の声をあげよう」と開会宣言しました。

「最終的には、ストライキをはじめとする大衆行動で決着をつける」

関西地区生コン支部からの報告です。武谷書記次長は、日頃の関生支部弾圧への支援にお礼を述べたあと「関西地区生コン支部は、産業別の賃金・雇用・福祉を集団交渉で協定化し、その産業別労働条件を組合員だけではなく、生コン業界で働くすべての労働者に拡張適用させた。中小企業と協力する一面共闘では、セメントメーカーやゼネコン、商社など大企業の収奪と闘う体制を確立した。これらの成果は、背景資本との闘い、労働現場ではストライキを中心とした行動を展開したことで得たものであり、大衆闘争の発展によって獲得したものだ。関西地区生コン支部の産業別運動が前進すると、資本と権力が一体となった弾圧が、かけられる。2018年7月から始まった権力弾圧の狙いは、関生型産業別労働運動が全国に広がることを恐れた攻撃だ。関西地区生コン支部は、10月10日の定期大会で新体制を確立し、湯川新委員長のもと全組合員が団結し、権力弾圧粉砕、大阪広域生コン協組の組合つぶし粉砕、関生産別運動の再建に全力を尽くすことを確認した。大会の2日後には、大阪広域生コン協組に加入する生コン関連企業の労働者2名が関生支部に加入した。関西労組交流センターをはじめ全国の仲間の支援行動によるものであり、原理・原則の現場行動が組織拡大を実現した。引き続き、労働現場の闘争では、関西労組交流センターの仲間と共同行動を展開し、解雇撤回・現職復帰を勝ち取る。また、全国の仲間と共同行動を展開し、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしと、資本・権力による産別運動つぶしの弾圧を粉砕し、関生産別運動の再建に向けて、勝利するまで闘う。最終的には、ストライキをはじめとする大衆行動で決着をつける。引き続きのご支援を」と闘争報告と闘争方針を示しました。

「解雇撤回、現職復帰、無罪判決を勝ち取るまで闘う決意だ」

続いて、関西地区生コン支部・ナニワ生コン分会長が登壇。ナニワ生コン分会長は、「みなさんの支援に心から感謝する。みなさんからの支援のお礼は、運動で返すことを約束する。私は、2017年のストライキで逮捕、勾留されたときに、弁護人から懲戒解雇の通知を見せられた。労働委員会闘争では、2020年9月に『解雇無効、解雇など不当労働行為がなかった状態に戻せ』などの勝利命令を勝ち取った。しかし、ナニワ生コン社は命令を履行しようとしない態度をとり続けている。大阪ストライキ事件では、一審で有罪判決が出されたが、控訴審で無罪判決を勝ち取るために全力を尽くす。ナニワ生コングループの組織拡大では、新たに加入した組合員に対して、経営側は露骨な不当労働行為攻撃をしかけてきているが、負けるわけにはいかない。解雇撤回、現職復帰を勝ち取るまで闘う決意だ。次に東京に来るときには、いい報告をするので、少しだけ待って欲しい。引き続きの支援を願う」とこの間の闘争報告と今後の闘いで勝利する決意が表明されました。

「関生弾圧を粉砕するために、連帯して共に闘う」

カンパアピールと大阪高裁への署名の提案に続いて、本日の行動に駆けつけた支援者からの連帯あいさつ。関生支援東京の会、国鉄千葉動力車労働組合、日本機械工業労働組合、学生、闘う弁護士の代表者から「戦後最大の労働組合弾圧である関生支部弾圧を粉砕するために、連帯して共に闘う」などのあいさつがありました。

「関生弾圧は、労働者全体にかけられたものだ」

関生支援東京の会事務局長の吉本さんから集会のまとめ。吉本さんは「関生弾圧は、労働者全体にかけられたものだ。黙っていると、その先には戦争がある。職場から、地域から団結して闘う労働組合をつくることが必要だ。闘う労働組合の団結と行動で、暮らしやすい社会づくりを目指して共に闘おう」と提起しました。
最後に、吉本さんのかけ声で、「団結がんばろう」を集会参加者全員が唱和して集会はお開きとなりました。

「250人超のデモ行進は新宿周辺の人々におおいにアピールできた」

デモは、新宿アルタ前からJR新宿駅を一周するコース。250人超のデモ隊は、旗や幟がはためき、太鼓の軽快なリズムの行進に、新宿周辺を行き交う市民らに多いにアピールすることができました。沿道からは、若い女性がスマホで撮影している姿が見られました。また、若い女性と男性のグループが、デモコールと太鼓のリズムに合わせて踊っている姿が印象的でした。
関西地区生コン支部弾圧をはじめすべての労働組合弾圧を許さず、戦争のない平和で労働者が暮らしやすい社会づくりを目指して共に闘い、共に行動しましょう。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

ハーバービジネスオンライン
「関生事件」が揺るがす労働基本権
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)

1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011‐2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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