タイコー闘争、枚方市役所・京阪枚方市駅、宣伝行動

不当労働行為企業と労働委員会から認定された「タイコー社」を周知するため、連帯ユニオン関西地区生コン支部・大阪Bブロックと大阪Aブロックは4月6日、枚方市役所前と京阪枚方市駅前で「タイコー社の労働組合法違反(不当労働行為)を労働委員会が認定」など掲げた情宣活動を展開しました。

「タイコー社が労働委員会から不当労働行為企業と認定された」

枚方市役所前と京阪枚方市駅前の歩行者道路では、大阪Bブロック組合員・ナニワ生コン分会長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、タイコー社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、大阪広域生コン協組の組合つぶしが背景にあることなどを整然と訴えました。横断幕を掲げた歩行者道路では、大阪Aブロック組合員と武谷書記次長が、通行中の会社員や職員、市民らにビラを配布しました。

「枚方市役所前、『かわいいイラストですね』と高校生」

関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「タイコー闘争ニュース」ビラは、枚方市役所前を行き交う会社員や職員、市民らは快く受け取ってくれました。
ナニワ生コン分会長の訴えを立ち止まって聴き入っていた男性の姿が見られました。また、複数の女性から「がんばってね」「応援しているよ」などの激励がありました。「そのビラもらうから、写真とってくれへん?」と声をかけてきた女性や、高校生の女性が「かわいいイラストですね」とビラを受け取ってくれたのが印象的でした。
午前9時30分ころから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、枚方市役所前を行き交う会社員や職員、市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、127枚の配布でした。引き続き、枚方市役所前での宣伝活動を展開します。

「京阪・枚方市駅前、『あー!労働組合、役立たずのくせに!』」

続いて、京阪・枚方市駅に移動し、タイコー社が労働組合違反の不当労働行為に認定されたなどの宣伝活動を展開しました。
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「タイコー闘争ニュース」ビラは、京阪・枚方市駅前を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
ナニワ生コン分会長の訴えを立ち止まって聴き入っていた2人の女性の姿が見られました。ビラを受け取りながら「労働組合さん、がんばってね」などと激励してくれた女性や男性が印象的でした。
ひとりの男性は「あー!労働組合、役立たずのくせに!」と怖い顔をして怒鳴っていました。労働組合には悪い印象しかないのでしょうか?
午前10時30分ころから約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、京阪・枚方市駅前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは85枚の配布でした。引き続き、駅頭での宣伝活動を展開します。

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span class=”important-bold”>※タイコー闘争とは
大阪府労働委員会は2022年3月18日、「タイコー株式会社」を労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定し、関西地区生コン支部の組合員を雇い止めしたこと、関西地区生コン支部が申し入れた団体交渉に応じなかったことを断罪しました。
さらに、大阪府労働委員会は「タイコー社」に対して、「当社が行った下記の行為は、大阪府労働委員会において、労働組合法第7条に該当する不当労働行為であると認められました。今後このような行為を二度と繰り返さないようにいたします。と記した文書を速やかに労働組合に提出しなければならい」との命令を出したのです。

「大阪広域生コン協組の『労働組合つぶし』が発端」

「タイコー社」の不当労働行為は、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)の関西地区生コン支部つぶし、いわゆる「労働組合つぶし」が発端なのです。
「タイコー社」と関西地区生コン支部は、生コン業界の再建・発展に向けて協力し、労使関係も安定していました。生コンの適正価格が実現したときには、非正規の正規化など労働条件の改善・向上も約束していた企業だったのです。
ところが、2018年から始まった大阪広域生コン協組の関西地区生コン支部つぶしに、大阪広域生コン協組の執行部から圧力と恫喝をかけられ、無理やり「労働組合つぶし」に協力させられたという背景があります。

「タイコー社は行政命令履行義務がある」

ところが、タイコー社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、タイコー社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF

デモクラシータイムス 〈 2022.01.11 〉
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目
労働運動を〈犯罪〉にする国「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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関西生コン事件ニュース No.71 ココをクリック
関西生コン事件ニュース No.72 ココをクリック
2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み)

1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。
そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。
業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。
なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。
迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 : プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】
竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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