光榮・昌榮産業闘争、JR三宮駅前での宣伝活動
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「光榮・昌榮産業社」を周知するため、連帯ユニオン関西地区生コン支部・兵庫ブロックと大阪Aブロックは8月30日、JR三宮駅前で「光榮・昌榮産業社の不当労働行為を労働委員会が認定」などの情宣活動を展開しました。
「労働組合法違反の光榮・昌榮産業社を許さない!」
JR三宮駅前の歩行者道路では、武谷書記次長が、右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げ、「光榮・昌榮産業社」が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、大阪広域生コン協組の組合つぶしが背景にあること、神戸市は違法企業を放置していいのか、関生支部への労組弾圧の実態、検察官が組合脱退勧奨した事実などを整然と訴えました。横断幕を掲げた歩行者道路では、大阪Aブロック組合員が、通行中の会社員や職員、市民らに「光榮・昌榮産業闘争ニュース」と「くさり」を配布しました。
「JR三宮駅前、若い女性がビラや「くさり」を受け取った」
JR三宮駅前のロータリーでは、武谷書記次長の訴えを立ち止まって聴き入っている複数の市民の姿が見られました。
関西地区生コン支部・機関紙部が作成してくれた「光榮・昌榮産業闘争ニュース」ビラと「くさり」は、JR三宮駅前を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
学生と見られる女性がビラを受け取り、その場で広げて読んでいました。また。20歳代くらいの女性が「くさり」を受け取り、笑顔で「ありがとうございます」と言っていたのが印象的でした。
午前10時30分ころから約1時間の行動でしたが、武谷書記次長の訴えに、JR三宮駅前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは10枚、「くさり」は5部の配布でした。引き続きJR三宮駅前の宣伝活動を展開します。
「光榮・昌榮産業社は不当労働行為企業と認定された」
神戸市北区にある、光榮・昌榮産業社が、連帯・関生支部の組合員を不当に雇い止めした事件について、大阪府労働委員会は2020(令和2)年6月16日、「光榮・昌榮産業社」に対して、労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定しました。さらに、大阪府労働委員会は「光榮・昌榮産業社」に対して、「労働組合法違反の不当労働行為に該当し、今後このような行為を二度と繰り返さないようにいたします」と記した文書を速やかに労働組合に提出しなければならない、との命令を出したのです。
「大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にある」
ところが、光榮・昌榮産業社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
兵庫県に所在する生コン企業の100%近くが加盟する「大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)」が、2018年から始めた「労働組合つぶし」が背景にあります。
光榮・昌榮産業社と連帯・関生支部は、長年、円満な労使関係を築いており、労使が協力して展開する「生コン産業政策運動」を推進し、生コン価格や輸送運賃の適正化が実現したときには、労働組合が要求している「非正規の正規化など労働条件の改善」を約束していた企業でした。
ところが、大阪広域生コン協組の執行部から「労働組合つぶし」の協力を強くもとめられ、圧力をかけられた光榮・昌榮産業社の経営陣は、連帯・関生支部の組合員を雇い止めにしたのです。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、光榮・昌榮産業社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。
「府労委の命令は有効であり、光榮・昌榮産業社は『命令履行』義務がある」
大阪広域生コン協組の圧力もあり、光榮・昌榮産業社は、中央労働委員会に再審査申立をおこなっていますが、大阪府労働委員会の命令は有効であり、「命令履行」義務があるのです。
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目 労働運動を〈犯罪〉にする国
「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。
目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ
【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ
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