タイコー闘争、背景資本への宣伝活動

不当労働行為企業と労働委員会から認定された「タイコー社」を周知するため、連帯ユニオン関西地区生コン支部・大阪Bブロックは10月5日、大阪市北区中之島のオフィス街で「タイコー社の労働組合法違反(不当労働行為)を労働委員会が認定」など掲げた情宣活動を展開しました。加えて、「大阪にカジノはいらない!」宣伝活動も展開しました。

「労働組合法違反のタイコー社を許さない!」

トクヤマセメントが入居する中之島セントラルタワー前の歩行者道路では、武谷書記次長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、タイコー社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され、救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、大阪広域生コン協組の組合つぶしが背景にあること、関生支部への労組弾圧の実態、検察官が組合脱退勧奨した事実、大阪にカジノはいらない、IR・カジノを中止・撤廃に追い込もうなどを整然と訴えました。横断幕を掲げた歩行者道路では、萱原執行委員と関生支部組合員が、通行中の会社員や市民らにビラを配布しました。

「女性のビラ受け取りが多い」

中之島セントラルタワーの玄関前では、武谷書記次長の訴えを聴き入る女性や男性の姿が見られました。横断幕を見つめている通勤途中の会社員らの姿が複数見られました
関生支部・機関紙部が作成してくれた「タイコー闘争ニュース」ビラと大阪・市民交流会が作成した「大阪IR・カジノのダメすぎる2つのポイント」カラー刷りビラは、中之島セントラルタワー前を通行する会社員らは快く受け取ってくれました。
ビラの受け取りが、女性が多かったのが印象的でした。「セクハラ・パワハラを受けていませんか?」の絵柄に興味を示したのでしょう。
午前9時ころから約1時間の行動でしたが、武谷書記次長の訴えに、中之島セントラルタワー前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、65枚(カジノ反対のビラとセット)の配布でした。引き続き、背景資本への責任追及の行動を展開します。

※タイコー闘争とは
大阪府労働委員会は2022年3月18日、「タイコー株式会社」を労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定し、関生支部の組合員を雇い止めしたこと、関生支部が申し入れた団体交渉に応じなかったことを断罪しました。
さらに、大阪府労働委員会は「タイコー社」に対して、「当社が行った下記の行為は、大阪府労働委員会において、労働組合法第7条に該当する不当労働行為であると認められました。今後このような行為を二度と繰り返さないようにいたします。と記した文書を速やかに労働組合に提出しなければならい」との命令を出したのです。

「大阪広域生コン協組の『労働組合つぶし』が発端」

「タイコー社」の不当労働行為は、大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域生コン協組)の関生支部つぶし、いわゆる「労働組合つぶし」が発端なのです。
「タイコー社」と関生支部は、生コン業界の再建・発展に向けて協力し、労使関係も安定していました。生コンの適正価格が実現したときには、非正規の正規化など労働条件の改善・向上も約束していた企業だったのです。
ところが、2018年から始まった大阪広域生コン協組の関西生支部つぶしに、大阪広域生コン協組の執行部から圧力と恫喝をかけられ、無理やり「労働組合つぶし」に協力させられたという背景があります。

「タイコー社は行政命令履行義務がある」

ところが、タイコー社の経営陣は、現在においても、大阪府労働委員会の命令を履行しない態度をとり続けています。
しかし、大阪広域生コン協組の労働組合つぶしが背景にあるとしても、大阪府労働委員会から不当労働行為が認定され、命令が出されたことについて、真摯に受けとめ、速やかに命令を履行することが、タイコー社の経営陣が「法律を遵守」し、「社会的な責任を果たす」ということなのです。

「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」への賛同の呼びかけ PDF
デモクラシータイムス 〈 2022.01.11 〉
池田香代子の世界を変える100人の働き人60人目 労働運動を〈犯罪〉にする国
「連帯ユニオン関西地区生コン支部」事件
ゲスト:竹信三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
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関西生コン事件ニュース No.79  ココをクリック   
関西生コン事件ニュース No.78  ココをクリック    
2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ

(「BOOK」データベースより)

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