組合弾圧の不当判決を許さない!3.6座り込み集会

「組合弾圧の不当判決を許さない!3.6座り込み集会」(主催、労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会)が3月6日、裁判所前・若松浜公園で開催され、107人の労働者・市民が結集しました。

「大阪高裁には、公正な判断を求める!」

全港湾大阪支部・佐久原執行委員が開会宣言。佐久原執行委員は「本日は、和歌山広域協組事件の控訴審判決公判が開かれる。大阪高裁には、公正な判断を求める!無罪判決を勝ち取るために、本集会を闘おう!」と行動を提起しました。

「どんな判決が出ても、関生支部は産別運動に確信を持って闘う!」

当該から関生支部・細野書記長が挨拶。細野書記長は「たった今、一時的に勾留されていた湯川委員長を取り戻した。3月2日の大津地裁不当判決を厳しく糾弾する。コンプライアンス活動を違法とする判決を許すことができない。指摘した違反を『軽微』などとした検察側の主張を認めたことは法律家が法違反を認めることだ。控訴審で無罪判決を勝ち取るために全力をつくす」と大津地裁の不当判決を跳ね返し、控訴審で勝利する決意を表明しました。
また、細野書記長は和歌山広域協組事件について「和歌山の生コン業界を安定させる運動に対して、関生組合事務所に『武谷おるか!』と組合活動の妨害をしにきた元暴力団。加害者が被害者となっている事件だ。和歌山の生コン業者の利益が上がっているのに、労働者の賃金は、年間100万円も下がっていることを裁判所はどう捉えるのか?どんな判決が出ても、関生支部は産別運動に確信を持って闘う」と訴えました。

 

「平和主義・人権を守る闘いが問われている。労働者・市民が連帯して闘おう!」

労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会から連帯挨拶。全労協・副議長は「反弾圧実行委員会、全労協は元旦行動から共に行動している。2.18全国アクションでは、多くの若者から注目を浴びた。3.2大津地裁判決では、寒さが厳しいなか集会を貫徹した。大津地裁の不当判決という残念な結果だったが、控訴審で無罪を勝ち取るために闘う。本日の高裁判決もいい判決にならないかもしれないが、憲法28条を守る闘いに立ち上がろう。岸田政権は、戦争に向かう国づくりを推進している。私たちには、平和主義、人権を守る闘いが問われている。労働者、市民が連帯して闘おう」と発言しました。

 

「民主主義、まともな社会づくりをめざして頑張ろう!」

全金港合同・中村委員長は「3.2大津地裁判決では、怒りと悔しさばかりだった。しかし、本日の湯川委員長の釈放をうれしく思っている。関生弾圧では、関生組合員が踏ん張ってきたことが、加茂生コン事件の無罪判決を勝ち取った。民主主義をつくり、まともな社会づくりをめざして、連帯して頑張ろう」と訴えました。

 

 

「ストライキを打てる組合が増えること重要だ!」

大阪全労協の竹林さんは「今日の午前中、労働相談を受けていた。関生は労働者が困っていることに対してすぐに動く組合であり、当然、ストライキも打つ。多くの組合がストライキを打つなど、言葉だけではなく実践すること、それが関生への支援だ」。
関西合同労組の佐々木委員長は「関生弾圧に勝利するまで闘う」。
なかまユニオンの井手窪さんは「ストライキを打てる組合が増えること重要だ。戦闘的な関生のような労組と共に全力で闘う」と共に闘う決意を表明しました。

「不当な判決が出されても、運動で返していく!」

当事者の関生支部・武谷書記次長、松村執行委員、大原執行委員からは、日頃の関生弾圧への支援のお礼を述べたあと「不当な判決が出されても、運動で返していく」など勝利をめざして闘う決意が表明されました。

「コンプラ活動が違法とはとうてい認められない!」

関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会・柿山さんは「産別組合のコンプライアンス活動は必須だ。そのことが違法とはとうてい認められない。東海の会は、関生弾圧を粉砕するまで共に闘う」と発言。最後に「3月21日に名古屋で開催する、関生交流学習会への結集を」と呼びかけました。

「裁判所へ向けてシュプレヒコール!」

法円坂55の歌と音楽が披露されたあと、裁判所に向かって集会参加者全員がシュプレヒコール。そして、傍聴抽選券の配布に並びました。

「大坂高裁判決公判」

和歌山県の生コン経営者が元暴力団を使って、関生支部の組合活動を妨害したり、組合員を脅したことに対して、関生支部の役員らが抗議と謝罪を求めたことが、強要未遂、威力業務妨害とされた事件の控訴審判決公判が3月6日、大阪高裁で開かれました。

「原判決を破棄する。被告人らはいずれも無罪」

1審の和歌山地裁判決では、関生支部役員の3人は有罪判決(執行猶予付きの懲役刑)だったのですが、大阪高裁の和田真裁判長は、昨年3月の1審の和歌山地裁判決を破棄し、全員無罪の判決を言い渡しました。

「関生支部・役員らの行為は、正当な組合活動」

和田真裁判長は、主文の理由を「関生支部の団結権を守るための行為(憲法28条の団結権等の保障)」、「関生支部は産業別労働組合であり、業界企業の経営者・使用者やその団体と労働関係上の当事者に当たる(広域協組に関生支部の組合員が雇用されていなくても)から、団結権を守るための正当な行為は、違法性が阻却される(労組法1条2項)」などと理由を述べました。
また、「被害者(M理事長)とK元組合員の証言は信用できない」とも述べ、最後に「被告人らの行為は、正当行為として罪とならないから、刑訴法336条により被告人らに対し無罪の言い渡しをする」と締めくくりました。

 

 

「弁護団の奮闘と仲間の支援に感謝!」

判決公判終了後の報告集会では、冒頭、武谷書記次長、松村執行委員、大原執行委員が、無罪判決を報告しました。そして3人は、弁護団の奮闘と支援に駆けつけてくれた仲間に感謝の意を表しました。

「裁判所は、産別労組の関生支部の行為は、正当な組合活動と判断した」

弁護団の中島弁護士は「一番うれしい無罪判決」、久堀弁護士は「無罪とりましたー!」、普門弁護士は「判決を聞いたとき、うれしさよりも驚きが」と感想を述べたあと、判決の要点を解説しました。最後に、弁護団は「裁判所は、産業別労働組合の関生支部の行為は、正当な組合活動と憲法を踏まえた判断をした」と総括しました。

「きちんと判断すれば無罪になる高裁の理路整然とした判断だった」

関生支部・西山執行委員は「3月10日の東京地裁『国賠』で和歌山事件の正当性を主張する」と行動を提起。
全日建中央本部・小谷野書記長は「産別運動を認定した判決だ。きちんと判断すれば無罪になる高裁の理路整然とした判断だった」と高裁判決を評価しました。

「3.6反弾圧裁判報告と映画『ここから』上映会」

続いて、エルおおさか南館に場所を移し、「3.6反弾圧裁判報告と映画『ここから』上映会」(主催、関生支部。共催、反弾圧実行委員会・大阪)を開催、多くの労働者、市民が結集しました。
関生支部・細野書記長の司会で開会。細野書記長は「大津1次事件の不当判決を厳しく糾弾する。一方で、和歌山事件の無罪判を決勝ち取った」と開会挨拶。
関生支部・湯川委員長が登壇、日頃の関生支部弾圧への支援のお礼と「勝利するまで闘う」決意が表明されました。
大津1次事件の判決内容を小田弁護士が解説。続いて、和歌山事件の高裁判決を中島弁護士が解説しました。
和歌山事件の3人の関生支部役員が登壇し、無罪の報告と支援のお礼を述べたあと、映画「ここから」が上映されました。
上映後、関生支部・松尾聖子さん、土屋トカチ監督、小谷野書記長が舞台挨拶。
労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会代表の全港湾大阪支部・小林委員長が、正午から夜遅くまでの行動に参加した仲間に感謝と労いの言葉と本日の行動のまとめを提起して、お開きとなりました。

「すべての無罪判決を勝ち取る!」

3人の弁護団の奮闘・ご尽力により、全員の無罪判決を勝ち取ったことに感謝します。
1審の和歌山地裁判決から控訴審の大坂高裁判決までの傍聴支援、集会・デモなど、反弾圧実行委員会のみなさんをはじめ、多くの仲間のみなさんの支援行動に感謝します。
滋賀コンプライアンス事件やビラ捲き事件、京都事件など、すべての無罪判決を勝ち取るために全力をつくします。引き続き、ご支援をお願いします。

速報 3月6日行われた和歌山事件大阪高裁公判で出された無罪判決について、検察は上告を断念。無罪が確定しました

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。

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関西生コン事件ニュース No.87  ココをクリック 3月15日発行
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2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ

(「BOOK」データベースより)

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