京都事件公判・京都地裁前抗議集会

連帯ユニオン関生支部への権力弾圧をめぐる公判が3月9日、京都地裁で開かれました。公判前に、27人の仲間が結集する京都地裁前で抗議集会を開催しました。

「労働組合活動の正当性を訴えよう!」

京都地裁前抗議集会は、関生支部・平田執行委員が開会宣言。平田執行委員は「労使が合意した解決金を恐喝としたデタラメな事件を許さない!このでっち上げ事件がどのようになるのか注目する。3月2日の大津地裁は、委員長の実刑など不当な有罪判決が出された。3月6日の大阪高裁では全員が無罪になった。労働組合活動の正当性を訴えよう!」と提起しました。

「世界では、産別労組運動は当たり前だ!」

当事者の関生支部・湯川委員長は「3月2日の大津地裁では、私たちの主張が一切、認定されないという判決で怒りを隠せない。他方、大阪高裁では無罪判決が出された。ようやく産別組合活動がわかったのか、関生支部は憲法28条、労働組合法に基づき活動している労働組合だ。世界では、産別労組活動が当たり前なのに、関生支部は弾圧される。控訴審では、大阪高裁に求めるのは正しい判断だ」と発言しました。

 

 

 

「正当な組合活動が認定された」

逆転無罪判決の当事者、武谷書記次長は「弁護団の奮闘、ご尽力と仲間の皆さんの支援のおかげで無罪となったことは感謝しかない。大阪高裁の裁判長が『産別組合である関生支部は、業界企業の経営者・使用者あるいはその団体と労働関係上の当事者に当たるから、憲法28条の保障が及ぶ。暴力におよばない限り、被告人らの行動は、正当な目的のもとに行った正当な労働組合活動だ』と判断したのをうれしく思った。この判決を刑事事件のみならず、産別運動に活用しよう」と支援のお礼と無罪判決を報告しました。

 

「控訴審勝利に向けて共に闘う決意が表明された」

続いて、京都地裁前抗議集会に駆けつけてくれた仲間からの発言。反弾圧実行委員会京滋の代表者は「3月6日は、大阪高裁前で結果を待っていたところ、坂田副委員長が満面の笑みで無罪判決を報告した。産別労組の活動が認められた意義のあるものだ。それに引き換え、大津地裁は弁護側のすべてを否定し、憲法28条も労組法も無視する不当判決だった」。
東海の会の代表者は「大津地裁は、検察側の主張をすべて認めた判決だ。控訴審で無罪を勝ち取ろう」。
若狭の反原発を考える会の代表者は「だめなのは畑山靖裁判長、すばらしいのは和田真裁判長だ。裁判官はきちんと見つめ、一方的な判断をしてはいけない。原発の仮処分は、理不尽な決定で政府に忖度したものだったが、理不尽に踏まれて強くなろう。反原発の運動は、地元の人たちに浸透しており、原発反対の民意を抱えて運動することが重要だ。民意を信じて闘おう」。
関西合同労働組合の代表者は「3月6日の高裁判決は、憲法28条、労組法をふまえた判決だった。3月2日の大津地裁判決は、憲法28条、労組法を無視したとんでもない判決だ。完全勝利をめざして連帯して闘う」と大津地裁の不当判決を糾弾し、控訴審勝利に向けて共に闘う決意が表明されました。

「無罪を勝ち取るぞ!」

平田執行委員が本集会のまとめを提起。最後に、平田執行委員のリードでシュプレヒコール。「裁判所は労組つぶしに加担するな!」「裁判所は警察・検察のいいなりになるな!」「裁判官は、憲法28条を守れ!」「大津地裁の不当判決糾弾!」「無地を勝ち取るぞ!」などを参加者全員の怒りのコールで集会を締めくくりました。
約30分の行動でしたが、旗や幟がはためく抗議集会は、裁判所前を行き交う会社員や市民らに注目を浴びました。
早朝からの行動に、労働組合つぶしの大弾圧を許さない!京滋実行委員会の仲間をはじめ、多くの仲間の結集に感謝します。

速報 3月6日行われた和歌山事件大阪高裁公判で出された無罪判決について、検察は上告を断念。無罪が確定しました

3月15日 関西生コン事件ニュース87号 更新しています

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち

この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。

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2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ

(「BOOK」データベースより)

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