関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会第4回総会

関西生コン弾圧をうちやぶり、闘う労働組合をよみがえらせよう!関生支部とともに反転攻勢へ!」を掲げた、関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会(関生支援東京の会)第4回総会が6月4日、東京・新小岩地区センターで開催され、32人の闘う労働者・市民団体が結集しました。

「階級的労働運動をよみがえらせ、労働運動を再生するために、関生を支援しよう!」

東京北部労組交流センター・大谷さんの司会で総会は開会。大谷さんは「関生反転攻勢の節目の総会だ。団結と行動で、関生弾圧を粉砕しよう!」と開会宣言。
主催者挨拶で関生支援東京の会・山口弘宣代表は「この数年間で、関生支援の運動が広がった。大阪高裁判決の無罪判決に見られるように、全国の仲間の支援行動が勝利を獲得した。関生は、反社会勢力とレッテルを貼られていることから、私の職場の組合員に『関生を支援して賃金が上がるのか?』と問われた。私は『上がる!労働組合は団結と連帯が大事だ。労働者全体のために闘うことが重要だ』と答えた。階級的労働運動をよみがえらせ、労働運動を再生するために、関生を支援しよう」と話しました。

「関生弾圧を粉砕する闘いは労働運動の歴史を背負った大きな闘いだ!」

連帯の挨拶では、動労千葉・関委員長が、今年の春闘を振り返り、「非正規の賃上げはなく、正規との格差が広がった」と岸田政権と連合の虚偽と傲慢さを批判。「私たちが闘う労働組合、階級的労働運動を再生させなければならない。関生弾圧は、団結することが違法だった時代から、血を流しながら闘いとってきた労働基本権、労働者と労働組合の権利を解体しようとする攻撃だ。この弾圧を粉砕する闘いは労働運動の歴史を背負った大きな闘いだ。関生の仲間たちは、湯川委員長に対する実刑4年という重刑攻撃に屈することなく闘っている。そのなかで、和歌山事件では逆転無罪判決と産業別労働組合の権利を全面的に認めさせる画期的な判決を勝ち取り、反転攻勢に打って出ている。この闘争に勝利しよう」と行動を提起しました。そして、関委員長は「関生、港合同、動労千葉の3労組、国鉄闘争全国運動と改憲・戦争阻止!大行進が呼びかける11月集会は、関生弾圧と『労組なき社会』化攻撃を打ち破り、新自由主義を終わらせ、戦争反対、国際連帯の発展を柱に、階級的労働運動を再生させようとする集会だ。1万人の結集を呼びかける」と訴えました。

「裁判闘争だけではなく、現場の実力闘争・行動によって社会を変えることができる!」

関生を支援する東海の会・柿山事務局長は「東海の会の運営会議で、関生支援東京の会総会に参加することを決定した。この間、東京の会のメンバーが激励に東海の会に訪れてくれている。警察・検察は、威力業務妨害罪や強要未遂罪などと反社会勢力とキャンペーンを用いて、関生を壊滅しようと躍起になってきた。3月2日の大津地裁不当判決を厳しく糾弾する。3月6日は、弁護団と仲間の支援行動により、高裁逆転無罪判決を勝ち取った。激しい弾圧によって、関生は一時、運動がとまっていたが、新たな仲間の結集によって、運動を展開している。裁判闘争だけではなく、現場の実力闘争・行動によって社会を変えることができるのだ。関生弾圧粉砕に東京の会と共に闘う」と行動を提起しました。

「韓国・ユンソンニュル政権の労組弾圧と建設労組の闘い」

元千葉商科大学教授の金元重さんの記念講演。「韓国・ユンソンニュル政権の労組弾圧と建設労組の闘い」と題した講演では、金元重さんが「❶ユンソンニュル政権の労組弱体化政策と労組弾圧。❷韓国の建設労組弾圧と関生弾圧との共通性。❸建設労組・民主労総に対する公安弾圧、全方位弾圧。❹ヤンフェドン氏の抗議焼身」などを現地の情報と弾圧の形態・本質を詳細に話しました。最後に、金元重さんは「関生第3次弾圧は、80人を超える組合員の逮捕・勾留という異常なものだ。しかし、関生は無罪を勝ち取るなど反転攻勢に頑張った。韓国では、労使安定・産業民主主義が実現しつつあったが、政権が変わると一夜にして、建設労組への弾圧に転じた。韓国では、7月にゼネストを構えている。関生弾圧を模倣している建設労組弾圧に、関生弾圧と共に粉砕する闘いをつくろう」と提起して講演を終えました。

「東京地区生コン支部建設の実現に向けて全力をつくす!」

東京中部ユニオン・久保さんのカンパアピールに続いて、関生支援東京の会・事務局長の吉本伸幸さんが総会提起。吉本さんは「関生弾圧をうちやぶり、闘う労働組合をよみがえらせよう!関生支部とともに反転攻勢へ!」と行動提起し、「❶関生弾圧粉砕の闘いに労働運動の未来がかかっている。❷職場から労働運動をよみがえらせよう-鈴コン分会の組織拡大を必ず実現する『反転攻勢』に打って出る。❸労働者の団結した闘いが戦争を止める!11.19労働者集会1万人結集を実現しよう!」などを詳細にわたり提起しました。最後に吉本さんは「関生弾圧を終わらせるためにも、東京地区生コン支部の結成が欠かせない。東京地区生コン支部建設の実現に向けて全力をつくす」と組織化を提起して総会提起を締めくくりました。

「関生の新執行部をはじめとする仲間を信頼しているので安心して闘える」

関生支部からの特別報告。赤川執行委員は、関生支援東京の会をはじめ結集した仲間に、日頃の関生支部弾圧への物心両面にわたる支援にお礼を述べたあと「和歌山県広域生コン協組事件、高裁無罪判決」の判決の中身を詳細にわたり解説。関生支部の産業別労働運動が認定されたことを武器として、労働現場で闘う反転攻勢に打って出て、資本と権力が一体となった弾圧を粉砕すると決意を表明しました。そして、赤川執行委員は「関生を潰しきれず、無罪判決で動揺した大阪広域生コン協組が、組合脱退強要という新たな攻撃に出た」ことを自らの職場の攻撃を報告し「組合脱退強要なんかに絶対に屈しない。私たちの仲間は、関生の組合員という理由で解雇されたり、生コン工場を丸ごと潰されて職場がなくなっても、泥水をすすりながら踏ん張っている仲間がいる。そんな仲間たちが踏ん張って闘っている限り、負けるわけにはいかないし、あきらめるわけにはいかない。何よりも、関生支部の新執行部をはじめとする仲間を信頼しているので安心して闘える。次に東京に来るときは、冒頭、話した逆転無罪判決のようないい報告ができるように、明日からの闘いに向けた決意を表明する」とあきらめずに闘う決意を表明しました。

「法廷闘争だけではなく、現場行動を平行することで勝利が獲得できる」

武谷書記次長は、東京の会をはじめ全国の仲間の支援行動によって無罪判決が勝ち取れたことに感謝を述べ、「滋賀・京都事件をはじめすべての無罪判決を勝ち取るために全力をつくす」と引き続きの支援を要請しました。そして、無罪判決が確定した以降の労働現場の闘争を報告。「関生の現場行動を見た未組織の生コン労働者や元関生組合員、他労組の組合員から期待されていることが直接見られる」ことを話しました。また、コンビニ関連ユニオンの労働委員会勝利命令とストライキに打って出たことで初審命令を履行させたセブンイレブンとの闘いの活用。関西の運動の成果として「奈良・吉谷さん懲戒解雇事件、高裁逆転勝利判決や豊中市の保育園廃園攻撃粉砕、大勝利」を報告し、「法廷闘争だけに依存するのではなく、現場行動を平行することで勝利が獲得できる」と提起。最後に「11月集会は1万人結集を目標としているが、最低でも3500人の結集を勝ち取り、日比谷野外音楽堂をあふれさせよう」と訴えました。

「ストライキで労委初審命令を履行させた!」

総会に参加した仲間からのアピールでは、コンビニ関連ユニオン・河野正史委員長が、長野県労働委員会で不当労働行為が認定され救済命令を勝ち取ったことや団交とストライキで初審命令を履行させたことなどセブン・イレブン本部との闘いを報告。そして、新たな闘争方針を確立してセブン・イレブン闘争に挑むと決意を表明しました。

「コンプライアンス活動は労働組合活動だと認めさせる闘いを!」

関生支援東京の会・呼びかけ人の藤田弁護士は、大津地裁不当判決と大阪高裁無罪判決を分析、解説し「裁判官の独立が原則だが、大津地裁の裁判官は憲法28条や労働組合法を知らないはずはなく、関生のコンプライアンス活動が正当な労組活動だということを認めることから逃げたのだ。大阪高裁の無罪判決は画期的だが、これが当たり前だとするために行動しよう」と行動を提起しました。

「関生弾圧をはじめすべての労働組合弾圧を粉砕しよう!」

会計報告を経て、東京北部ユニオン・大石さんから行動提起。大石さんは「本日の総会では、現場の生々しい闘いが聞けて全体で共有された。9月3日に映画『ここから』の上映会を開催する」と提起しました。
最後に、山口代表のリードで「団結ガンバロー!」を参加者全員が唱和して総会はお開きとなりました。
階級的労働運動の復権と闘う労働組合をよみがえらせ、関生弾圧をはじめすべての労働組合弾圧を粉砕しよう!

関生弾圧について家族の目から描いた『ここから~「関西生コン事件」と私たち』が5月10日、2023年日隅一雄・情報流通促進賞奨励賞に選出されました。詳しくはコチラ ココをクリック

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たちこの映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合潰しに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。
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関西生コン 作られた「反社」労組の虚像【竹信三恵子のホントの話】

デモクラシータイムスで組合員の苦悩、決意を竹信三恵子さんが詳しく紹介されています。

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2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
回答が大阪市のホームページに掲載 
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賃金破壊――労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子(著)– 2021/11/1 旬報社 1,650円(税込み) 1997年以降、賃金が下がり続けている先進国は日本だけ。 そんななか、連帯ユニオン関西地区生コン支部は、賃上げも、残業規制も、シングルマザーの経済的自立という「女性活躍」も実現した。 業界の組合つぶし、そこへヘイト集団も加わり、そして警察が弾圧に乗り出した。 なぜいま、憲法や労働組合法を無視した組合つぶしが行なわれているのか。 迫真のルポでその真実を明らかにする。

目次 :
プロローグ
第1章 「賃金が上がらない国」の底で
第2章 労働運動が「犯罪」になった日
第3章 ヘイトの次に警察が来た
第4章 労働分野の解釈改憲
第5章 経営側は何を恐れたのか
第6章 影の主役としてのメディア
第7章 労働者が国を訴えた日
エピローグ

【著者紹介】 竹信三恵子 : ジャーナリスト・和光大学名誉教授。東京生まれ。1976年東京大学文学部社会学科卒、朝日新聞社入社、経済部、シンガポール特派員、学芸部次長、編集委員兼論説委員(労働担当)、2011-2019年和光大学現代人間学部教授。著書に『ルポ雇用劣化不況』(岩波新書、日本労働ペンクラブ賞)など。貧困や雇用劣化、非正規労働者問題についての先駆的な報道活動に対し、2009年貧困ジャーナリズム大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

第 10 回「日隅一雄・情報流通促進賞」の特別賞を受賞 詳しくはコチラ

(「BOOK」データベースより)

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