社会福祉法人・仁風会(ビオスキッズ日本橋保育園)不当労働行為救済申立 第1回調査

社会福祉法人・仁風会(ビオスキッズ日本橋保育園)の不当労働行為救済申立(不誠実団交)第1回調査が10月18日、大阪府労働委員会で開かれました。

「組合側は、誠実な団交が開催されていないことを主張!」

仁風会(ビオスキッズ日本橋保育園)は、労働組合との団体交渉で約束した資料を提出しない、回答が変遷するなどの対応を続けたことから、関西ゼネラル支部は、大阪府労働委員会に不当労働行為救済申立(誠実団交義務違反)を行ったのです。

 

 

「仁風会側は、谷口理事長と弁護士が出席」

組合側の出席者は、当該の分会長と副分会長、大橋副委員長、野口財政部長、武谷副委員長、関生組合員の6名。仁風会側は、谷口理事長と弁護士の2名。
労働委員会の委員から、提出された書面と書証が確認されたあと、審査の進行について詳しく説明がありました。
続いて、労働委員会から「求釈明」が提出され、次回期日の10日前までに書面の提出を確認。最後に、次回第2回調査の期日を12月5日に決定し本日の調査を終えました。

※社会福祉法人・仁風会(ビオスキッズ日本橋保育園)解雇撤回闘争とは
2023年6月27日、ビオスキッズ日本橋保育園で働いていた園長と主任の2名が、解雇を通告され、当日解雇されました。

「突然、解雇を言い渡されたその理由は、業務命令違反」

ビオスキッズ日本橋保育園は、2023年4月に開園された認可新設園です。同じ方向性の保育観を持つ保育士が集まり、開園に希望を膨らませ、開演前から準備を進めていました。その矢先に突然解雇を言い渡されたのです。
解雇理由は「業務命令違反」とのこと。2人が「何が業務命令違反に該当するのか」と尋ねても法人側は「積もり積もったもの」と具体的な回答はありません。
保育の現場を一度も観にこようともせず、厳しい保育環境であると伝えても改善しようとせず、「業務命令違反」だと解雇してきたのです。

「保護者に対する説明責任はないのか」

保育園の職員や保護者には法人からの説明はまったくないまま次の日を迎えました。保育士数人は、突然、園長と主任が不在となったことで、保育士が足りずに、ひっ迫した保育の現場には、不安と恐怖しかありません。
安心・安全という保育環境とはほど遠く、いつ事故やケガが起きてもおかしくない環境で、残された保育士はただただ子どもたちの命を守る保育に終始しています。

「園長・主任保育士不在、安心・安全な保育が…」

7月5日、解雇撤回と職場の環境改善などを求めて、労働組合に加入し、仁風会に対して組合加入通知と団体交渉申入をおこないました。仁風会は、インフルエンザ感染を理由に、団体交渉の開催を先延ばしにしました。このことは、法人の本質を現しているのではないでしょうか?
保育園は、園児の命を守り健やかな成長・発育を見守り、寄り添い、ひとりひとりの子どもたちの個性を理解し、認め合い、安心して過ごせる環境を必要としています。
保護者の皆様とも、共に子育てを楽しみ喜びを分かち合い、信頼関係を築きながら、より保護者にとっても心の拠り所でなければいけないところです。
保育の業界では園児の身体・生命にかかわる重大なことにつながる事故が後を絶たないというのは周知のとおりです。
これは決して保育の現場だけの問題ではなく、保育業界の構造の仕組みに問題があるのではないでしょうか。

「福祉事業に携わる仁風会、働く者の権利をないがしろ」

この仁風会は、福祉に携わる法人であるにもかかわらず、子どもの人権やそこで働く保育士、労働者の権利をどう考えているのでしょうか?
福祉業界で大阪や奈良などで業務を展開している仁風会は「人権」はもとより、「生命」や「尊厳」をどう考えているのでしょうか?

関生弾圧について家族の目から描いた『ここから~「関西生コン事件」と私たち』が5月10日、2023年日隅一雄・情報流通促進賞奨励賞に選出されました。詳しくはコチラ ココをクリック

映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。
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関西生コン 作られた「反社」労組の虚像【竹信三恵子のホントの話】
デモクラシータイムスで組合員の苦悩、決意を竹信三恵子さんが詳しく紹介されています。
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2021年12月9日「大阪市・契約管材局と労働組合の協議」
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待望の新刊
検証•関西生コン事件❷
産業別労組の団体行動の正当性

A5判、 143ページ、 定価1000円+税、 旬報社刊
『検証•関西生コン事件』第2巻が発刊された。
巻頭には吉田美喜夫・立命館大学名誉教授の論稿「労使関係像と労働法理」。企業内労使関係に適合した従来の労働法理の限界を指摘しつつ、多様な働き方を基盤にした団結が求められていることをふまえた労使関係像と労働法理の必要性を検討する。
第1部には、大阪ストライキ事件の鑑定意見書と判例研究を収録。
第2部には、加茂生コン事件大阪高裁判決の判例研究を収録。
和歌山事件、大阪スト事件、加茂生コン事件。無罪と有罪の判断は、なぜ、どこで分かれたのか、この1冊で問題点がわかる。

[ 目次 ]
刊行にあたって—6年目の転機、 無罪判決2件 が確定 (小谷野毅)
序・労使関係像の転換と労働法理 (吉田美喜夫)
第1部 大阪ストライキ事件
・関西生コン大阪ストライキ2次事件・控訴審判決について (古川陽二)
・関西生コン大阪2次事件・鑑定意見書 (古川陽二)
・「直接労使関係に立つ者」論と団体行動の刑事免責 (榊原嘉明)
第2部加茂生コン事件
・労働法理を踏まえれば無罪 (吉田美喜夫)
・労働組合活動に対する強要末遂罪の適用の可否 (松宮孝明)

割引価格あり。

お問い合わせは sien.kansai@gmail.comまで