五一闘争 近鉄布施駅前宣伝活動
不当労働行為企業と労働委員会から認定された「五一社」を周知するため、連帯ユニオン関西地区生コン支部・大阪Bブロックは10月17日、近鉄布施駅前で「五一社の労働組合法違反(不当労働行為)を労働委員会が認定」など掲げた情宣活動を展開しました。加えて、「東大阪市が不当労働行為啓発文書を発出!」の宣伝活動を展開。加えて、「大阪万博中止でええやん!もっと身近なことに税金を使おう!」の宣伝活動も展開しました。
「五一社は労働委員会命令を履行しろ!」
近鉄布施駅前の歩行者道路では、ナニワ生コン分会長が右手にマイクを握り、左手に組合旗を掲げて、五一社が労働組合法に違反している不当労働行為の事実や、大阪府労働委員会・中央労働委員会から労働組合法に違反している「不当労働行為企業」に認定され救済命令が出されたのに、その命令を履行しない態度に終始していること、東大阪市が「不当労働行為啓発文書」発出したこと、大阪広域生コン協組の組合潰しが背景にあること、関生支部への労組弾圧の実態、検察官が組合脱退勧奨した事実、大阪高裁逆転無罪判決などを整然と訴えました。横断幕を掲げた歩行者道路では、関生組合員と武谷副委員長が、通行中の会社員や市民らにビラを配布しました。
「万博中止、賛成や!」
関生支部・機関紙部が作成した「五一闘争ニュース」ビラと、どないする大阪の未来ネット発行の「大阪万博、中止でええやん!」ビラは、近鉄布施駅を行き交う会社員や市民らは快く受け取ってくれました。
ビラを受け取った女性や男性の市民からは「頑張ってよ!応援してるよ!」などの激励がありました。ビラを受け取った男性市民が「おー!万博中止か!中止に賛成や!」と言っていたのが印象的でした。
午前9時から約1時間の行動でしたが、ナニワ生コン分会長の訴えに、近鉄布施駅前を行き交う会社員や市民らに多いにアピールすることができました。ビラは、77枚(万博中止ビラとセット)の配布でした。引き続き、駅頭での宣伝活動を展開します。
「五一社の不当労働行為が確定した!」
中央労働委員会(東京)は2023年2月2日付で、大阪府東大阪市岸田堂西2丁目2番14号に所在する生コン製造企業「㈱五一」を、労働組合法違反の「不当労働行為企業」と認定し、関生支部の組合員を雇い止めしたことなどを断罪しました。大阪府労働委員会が認定した(2020年10月28日付)不当労働行為が確定しました。
「労働組合法違反の認定が確定」
中央労働委員会は、2018年3月3日付春闘統一要求書及び2人の最終確認事項を議題とする団体交渉に応じなかったことは労働組合法第7条2号(団交拒否)に該当する。
関生組合員の就労を打ち切ったことは、労働組合法第7条1号(不利益取扱)及び3号(支配介入)に該当するとして、「㈱五一社を労働組合法違反企業と認定」しました。
さらに、中央労働委員会は「㈱五一社」に対して、「不当労働行為を認め、今後同様の行為を繰り返さないことを誓約する旨の文書の交付を命ずることとする」と、初審の大阪府労働委員会と同様の救済方法を命令しました。
「大阪広域生コン協組の『労働組合潰し』が発端」
「㈱五一社」の不当労働行為は、大阪広域生コン協組の関生支部潰し、いわゆる「労働組合潰し」が発端なのです。
「㈱五一社」と関生支部は、生コン業界の再建・発展に向けて協力し、労使関係も安定していました。生コンの適正価格が実現したときには、非正規の正規化など労働条件の改善・向上も約束していた企業だったのです。
ところが、2018年から始まった大阪広域生コン協組の関生支部潰しに、大阪広域生コン協組の執行部から圧力と恫喝をかけられ、無理やり「労働組合潰し」に協力させられたという背景があります。
「大阪広域生コン協組の関生支部潰しを粉砕し、大阪広域生コン協組の民主化実現を目指して行動する」
しかし、労働委員会から「労働組合法違反」が認定された「不当労働行為企業」を放置することはできません。今後の闘争方針として、関生支部の先輩たちが築き上げてきた闘いを継承し、背景資本への追及を含めたあらゆる行動を展開して、「㈱五一闘争」に勝利するまで闘います。
あわせて産業別労働運動潰し、大阪広域生コン協組の関生支部潰しをはね返し、「大阪広域生コン協組の民主化」実現に向けて、勝利するまで闘います。
関生弾圧について家族の目から描いた『ここから~「関西生コン事件」と私たち』が5月10日、2023年日隅一雄・情報流通促進賞奨励賞に選出されました。詳しくはコチラ ココをクリック
映画 ここから 「関西生コン事件」と私たち
この映画は「フツーの仕事がしたい」「アリ地獄天国」など労働問題を取り上げ注目を浴びている土屋トカチ監督の最新作。「関西生コン事件」の渦中にある組合員たちの姿を描いた待望のドキュメンタリー映画『ここから「関西生コン事件」と私たち』がこのほど完成。10月下旬から各地で上映運動がはじまった。10 月 23日には「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さな い東海の会」が名古屋で、11月6日には「労働組合つぶしの大弾圧を許さない京滋実行委員会」京都で上映会。業界・警察・検察が一体となった空前の労働組合つぶしに直面した組合員と家族の物語を見つめた。(写真右は京都上映会 で挨拶する松尾聖子さん) 今後、11月13 日には護憲大会(愛媛県松山市)、同月25日は「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」が第3回総会で、12月16日は「関西生コンを支援する会」が東京で、それぞれ上映会をひらく。
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検証•関西生コン事件❷
産業別労組の団体行動の正当性
A5判、 143ページ、 定価1000円+税、 旬報社刊
『検証•関西生コン事件』第2巻が発刊された。
巻頭には吉田美喜夫・立命館大学名誉教授の論稿「労使関係像と労働法理」。企業内労使関係に適合した従来の労働法理の限界を指摘しつつ、多様な働き方を基盤にした団結が求められていることをふまえた労使関係像と労働法理の必要性を検討する。
第1部には、大阪ストライキ事件の鑑定意見書と判例研究を収録。
第2部には、加茂生コン事件大阪高裁判決の判例研究を収録。
和歌山事件、大阪スト事件、加茂生コン事件。無罪と有罪の判断は、なぜ、どこで分かれたのか、この1冊で問題点がわかる。
[ 目次 ]
刊行にあたって—6年目の転機、 無罪判決2件 が確定 (小谷野毅)
序・労使関係像の転換と労働法理 (吉田美喜夫)
第1部 大阪ストライキ事件
・関西生コン大阪ストライキ2次事件・控訴審判決について (古川陽二)
・関西生コン大阪2次事件・鑑定意見書 (古川陽二)
・「直接労使関係に立つ者」論と団体行動の刑事免責 (榊原嘉明)
第2部加茂生コン事件
・労働法理を踏まえれば無罪 (吉田美喜夫)
・労働組合活動に対する強要末遂罪の適用の可否 (松宮孝明)
割引価格あり。
お問い合わせは sien.kansai@gmail.comまで